長寿の安楽椅子(ニイチェア)
ふ んわりお尻が入り、くつろげそうな椅子だ。オレンジ色の帆布、足は丸いステンレス、ひじ掛けもある。ゆうらゆうら…、ゆりかごのような…すぐウトウトしそうだ。椅子は今なお現役~不朽の名作だ。ニユーヨーク近代美術館が美的価値も認め、所蔵しているという。
椅子をつくったのは、新居猛さん。徳島の剣道具店の三代目だったが、戦後GHQにより剣道禁止。商いが出来ず、独学で木工。北欧家具に憧れ、昭和32年(1957)37歳のとき、この安楽椅子を考えだした。新居のNYとデンマーク語で新しいを意味するNYを絡め「ニーチェアX」という。日米英仏独で特許、通産省Gマーク、ロングライフデザイン…。
歩いていると、どこで、何と出会うか~だ。嵐電始発、四条大宮駅から南西へ1㌔ほどあたり、ビルの飾り窓にこの椅子の展示だった。平成19年(2007)87歳で亡くなった新居さんの写真や経歴なども書きこまれていた。この椅子販売は全国各地。このビルや、京都との関わりはよくわからないが、出会いは出あい。新居さんの言葉。「優れたデザインは、多くの人に役立ち、寿命を保つものでなければ~」。座れば、スヤスヤの夢心地…いいなあ。
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