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2025年6月13日 (金)

疎水の「田辺橋」、ご存知だろうか。

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 「田辺」―その人は、琵琶湖疎水を設計、完成させた田辺朔郎さん(1861-1944)だ。東大工学部卒、卒業論文に書いて、当時の第3代京都府知事・北垣国道(1836-1916)に請われ、明治18年(1885)に着工、5年後に完成させた。大津から山科、蹴上、岡崎、鴨川へ12㌔…日本人だけで、工事に400万人余…、こんど「国宝」になる。

 

 蹴上の丘、設計図面を持った若き田辺像が立つ。7年前、69年ぶり復活したびわ湖疎水船の下船場近くだ。舟を台車に積み、高低差36㍍を昇降する傾斜鉄道、インクライン跡をたどると、行ける。疎水は、岡﨑の動物園、平安神宮の極楽橋…、東大路をこえ冷泉通りから川端通りへ。鴨川の遊歩道から伏見へ南下する。それが「鴨川運河」。そこに架かっているのが「田辺橋」。鴨川の二条と丸太町の間だ。橋下、国宝になる琵琶湖の水が流れている。

 

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コメント

先月、1年半ぶりに上洛。ぜひともと選んだのが琵琶湖疎水船下りだった。
予約日の前日、疎水関連5施設を国宝に指定と報道。ラッキーにもこの翌日の乗船だから、国宝指定を受けての”第1号乗船”となった。
琵琶湖側の三井寺乗船場から蹴上までの約1時間。国宝になる3つの手掘りトンネルを抜けて蹴上で下船。インクラインを下って南禅寺の水路閣へ。
この疎水建設、東京遷都で衰退著しい京都を救った、先見性のある一大事業だった。

投稿: s.hidaka | 2025年6月13日 (金) 08時02分

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