「うつくしきかな」
平安時代、源氏物語の紫式部もだったろうか。細く、流れるような書きよう、色は濃くも、薄くもあり、それが美しいという。千年の時を経た、そのかな文字は「古筆」(こひつ)。滋賀県信楽のMIHOミュージアムの特別展は、そのかな文字を並べた「うつしきかな」。
副題は「平安の美と王朝文化へのあこがれ」。京都駅八条口からの臨時バスは、名神と新名神で1時間10分余り、内覧会へ行った。バス降りて、見上げた垂れ幕は「うつくしきかな」。俳句の詠嘆、感動を表現する切れ字も「かな」だが、この「かな」は仮名文字のかな。そのかなが、なかなかにして、うつくしい~のだ。かなとかな、俳句みたいで、洒落っぽい。
どんなんかな?と会場へ入った。平安時代、巻物や冊子などに書かれた仮名文字を抜きだし、切り取って、軸などに貼り付けた、名筆の数々だという。昭和の実業家・菅原通斎などを経てMIHOミュージアムが所蔵する「ひぐらし帖」の初公開。それが31編並んで、古筆の最高峰・高野切とか、紙が金銀の花鳥という栂尾切とか。切?って、館の知人に聞くと、まあ冊子からの切り取りと。直線美の漢字に対し、曲線美のかな、ああ~うつくしいかな!。
※ 展覧会は6月5日まで。かな写真は図録から。
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