中山忠彦展、モデルは奥さん
奥さんまた奥さん、家内また家内…、日本を代表する洋画家のひとり、中山忠彦さんは、結婚いらい50年間、奥さんをモデルにした肖像画を一途に描き続け、今年9月、89歳で逝った。その中山さんの遺作展、東京、大阪など全国の高島屋で巡回。京都開催のおり見た。
等身大の大きな絵は、写実的で繊細華麗。19世紀、フランスの宮廷衣装などをまとっている。モデルは昭和40年に結婚した中山さん奥さん、良江さん。千葉県市川市に在住して、市の名誉市民。卒寿のおり、市の企画したレジェンド名言展インタヴュー。「家内がなければ、私の画業は成り立たない」と答え、良江夫人は「私の外部にある私の内部」だという。
中山さんは日展理事長5年、芸術院会員、白日会名誉会長など、その経歴は輝かしい。毎年見にいく日展、いつも豪華な衣装の良江夫人が登場している。中山さんは、夫人を描いているのではなく、衣装によって、変化する人物の心模様を描いているという。京都高島屋は6階画廊、それぞれ衣装がちがう。構図は、正面、横顔、本をもつ、扇をかざす…。その内面、見えるかどうか、鑑賞力が問われた。中山さん語録もう一つ。「絵は家内とともにあり」。
※ 中山忠彦(1935-2024)福岡県小倉市生まれ。19歳で日展入選。写実絵画、白日会をけん引。京都高島屋の遺作展は11月25日で終了。高島屋では、奥さんほかのモデルさんの肖像画も。12月18日からは名古屋高島屋で開催。
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コメント
結婚以来、50年間もの間、奥様をモデルに肖像画一筋、日本を代表する画家中山忠彦の名は、絵心ゼロの僕でもよく知る画家でした。写実的でリアリズムを追求した、その画風は素人目にも親しみやすさもあって好きでした。
5枚の写真の肖像画に超写実絵画を集めた千葉市緑区にあるホキ美術館に通じるものを感じます。2度ほど行ったことがあります。その美術館の巡回展が1昨年、宮崎であり懐かしく、ここでも2回足を運びました。
投稿: s.hidaka | 2024年12月13日 (金) 11時06分