京都画壇「石崎光瑶」って?
応挙、呉春、幸野楳嶺、上村松園、竹内栖鳳、上村松篁、奥村厚一、小野竹喬……、それにそれに~だ。京都画壇の花鳥画でもう一人、忘れていませんか~と、「石崎光瑶」である。明治生まれ、富山県砺波出身。京都文博で、ことし生誕140周年記念の大回顧展があった。
NHK京都近くの大垣書店。烏丸三条上ル、京文博の会場に近い。書店ショーウインドウ、会期中に石崎光瑶の魅力を伝える案内が並んだ。「まばゆく華麗な花鳥の世界」「京都画壇の知られざる巨匠」「若冲の代表作発見」などなどだ。「石崎光瑶」―あまり名前聞いたことがないのに、このキャッチだ。どんな画家、どんな絵と、気になっていて、最終日に行った。
緻密、繊細、華麗、迫力…どう表現したら、いいのか。白い孔雀、その羽根の広がりがまぶしい。インドの熱帯の密林、ビンロウの巨大な葉が迫ってくる。画面は緑また緑。こっちは赤い絵。鳳凰木とスコール、インコなど鳥が飛び回っている。京都で竹内栖鳳に学んだ30歳代、インドに9か月滞在、目に焼き付けた南国の風景画だ。6曲一双の屏風絵。花と鳥に色が画面から溢れている。若冲に憧れ、模写も心憎い。「石崎光瑶」―、忘れられない。
※ 石崎光瑶(1884-1947)。富山県生まれ。金沢で江戸琳派、京都で竹内栖鳳に学ぶ。インド旅行してに「熱国姸春」「燦雨」「白孔雀」は文展、帝展で特選、代表作。文博の展覧会は11月10日で終了。展示作品の多くは石崎家族からの富山南砺市福光美術館所蔵。
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