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2024年11月11日 (月)

涙の「うさぎ観音」

 Img_5851_20241106075201 Img_5853 Img_5855_20241106075301 Img_5852_20241106075301 耳をピンと立てた白いウサギさん、目に涙をいっぱいためて泣いている。なぜ悲しいんだろう。泣いたら、あかん、泣いたら、あかん~と見上げたら、うさぎさんは両手を合わせ、何かに祈っている。高さは3メートル、地球が心配でお月さんから降りてきたのだろうか。

 

 滋賀県立美術館のフロア、現代美術家イケムラレイコ(池村玲子)さんの作品「うさぎ観音」だ。小倉遊亀さんら常設コーナーから企画展に会場へ行く所に展示してある。イケムラさんが2011年、東日本大震災の衝撃を受け、制作した「ウサギ観音」シリーズのひとつ。涙のウサギさんや微笑むウサギさんなど、表情は様ざまで、救いの女神を象徴している。

 

 いつから展示されたのか、県美へいくたびに見ている。この間は染織家志村ふくみさん生誕100年展で見た。イケムラさんが滋賀陶芸の森で制作した作品で、こちらへ「移住」してきたらしい。館側の説明が出ている。~タイトルは観音だが、スカート姿でもあり、マリアさま、女神さまと見ても~という。大粒の涙は鎮魂の思いからと。大きく開いたスカート、中に入るとウサギさんの心に癒されるとか。今度行ったら、そっと覗いて見ようかなあ。

 

 ※ イケムラレイコ(1951~)三重県津生まれ。大阪外国語大学スペイン語科卒後セビリア美術大学留学。国籍スイス。ドイツ・ベルリンとケルンに居住。2019年、新国立美術館で「土と星」展開催。芸術選奨文部科学大臣賞。

 

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