清水寺・田村堂と南部風鈴
始まりは京都高島屋正面入り口だった。天井のアーケード二か所に二列になった風鈴が吊り下がって、猛暑の中、時おり吹く風にチリン、チリンと鳴っている。その一瞬の涼、その透き通るような音がいいなあ~と店前の掲示を見たら「清水寺と南部風鈴」と出ていた。
バリっと割る岩手名物、南部煎餅も好きだが、南部鉄でつくった風鈴も有名だ。特販のPRかと思ったら、そうでもない。清水寺・田村堂に毎年の8月じゅう、吊り下がる南部風鈴に先がけて~という。高島屋では今もだが、見たのは7月中ごろ、祇園祭の提灯が下がっていた頃だった。その清水寺・田村堂は開山堂とも言われ、開祖・坂上田村麻呂を祀っている。
清水寺の裏門は自宅の山科から近い。8月に入って、子安塔から音羽の滝見て、舞台前の田村堂へ風鈴を見に行った。南部との関わりは、田村麻呂が征夷大将軍として、岩手遠征、蝦夷のアテルイ・モレを破って~だ。二人の敵将にほれ込んで、田村麻呂が助命嘆願しており、境内に二人の顕彰碑がある。その岩手、南部とのご縁で、毎夏の風鈴吊るしだという。重文・田村堂の前、風鈴説明とともに、熱風を突き抜けて、鎮魂の音色が優しく鳴っていた。~チリ、リリーン~。
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