« 矢田寺の送り鐘 | トップページ | 池田屋跡と近江屋跡の今 »

2024年8月22日 (木)

京都綾部に「幻の画家」

Img_0568_20240818080101 Img_0577_20240818080101 Img_0533_20240818075301 Img_0538 Img_0542 Img_0544 Img_0547_20240818080001 Img_0559_20240818075901 Img_0564 Img_0567 Img_0570_20240818080001 Img_0572_20240818080001 Img_0583 どういうのだろう。なにがいいと言って、絵をみていると動けなくなるし、出ている文章というか言葉はなんども反芻したくなる。画家紹介の新聞見出しは「ジャコメッティに認められ、作品売らず、金も名誉も興味なし」。そんな絵描き屋さんが京都の綾部にいたのだ。

 

 綾部出身か、縁のある知人から、何枚も案内が届いた。京都市京セラ美術館で開催、没後40年有道佐一回顧展である。戦前、関西画壇の鹿子木孟郎画伯に師事、渡欧したパリで写生中、その作品で彫刻家ジャコメッティを驚かせ、帰国して洋画家小磯良平の誘いを断り、綾部に戻って生涯、ふるさとの山や川や、草花を魂こめて描き続けた「幻の画家」だという。

 

 ご遺族所蔵の作品140点。展示会場は春夏秋冬と風景画が並ぶ。これほどまでと思う精緻な点描画。「描いている山が、わたくしにもっと来い、もっと来い~とひきずっていくのです」の言葉がある。虫の淡墨画に添えられた一句。「虫きいておのれも虫になりにけり」。山を描けば、自ら山になり、紅葉描けば、自ら紅葉になり~なのだ。大自然に身を任せば、生もよく死も亦なつかし~が根本愛という。感動、あれもこれも~の展覧会だった。

 

 ※ 有道佐一(1891-1983)※ 展覧会は8月18日で終了。

 

 

|

« 矢田寺の送り鐘 | トップページ | 池田屋跡と近江屋跡の今 »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 矢田寺の送り鐘 | トップページ | 池田屋跡と近江屋跡の今 »