六道珍皇寺の「迎え鐘」
お堂の穴から垂れ出た綱を曳く。綱はわりに太い。曳くというより、強く引っ張ると、鐘が鳴る。境内にこだますようにゴオ~ン‥‥、余韻がずいぶんと長い。鐘が鳴るたび、あの世から一人、また一人…精霊さんが戻って来る。お盆の恒例、六道珍皇寺の「迎え鐘」だ。
いまや、歩きのホームコース。週にどうだろう、二度か三度は行く。五条坂でバス降りて、下り坂を北西へ斜めに3分ほどで松原通り。あの世とこの世の分岐点、六道の辻の碑が山門前にあって、六波羅珍皇寺だ。いつもはマチ中華の六波羅飯店ある西側、この世側を歩くが、お盆の最中は通りに「六道まいり」の横断幕が出る。お参り混雑、あの世が一緒になる。
お寺に閻魔さん、その仲介役の小野篁さんも。臨済宗・建仁寺の塔頭の一つ。六道とは、飢餓道やら畜生道やら人間道やら…、六道まいりとは、あの世の精霊を迎える作法。駒札読んだり、ちょっと境内入ったり、お寺はまあ馴染み。まだお参り少ない準備中に入って、3本100円のお線香で、綱をエイッと引っ張って、ええ音がした。お薬師さんのご本尊、閻魔さん、篁さんの重文像も特別公開中。鐘でお戻りの精霊さんたち、この猛暑、どないなっているんや!かな。
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コメント
現世と冥界の境「六道の辻」にあるミステリアスな魔界ですね。
綱を引いて鐘を鳴らして精霊を迎えるのは、盆の入りに
玄関前で迎え火を焚くことに通じることでしょうか。
残念ながら参拝したことはありません。
平清盛座像など鎌倉期の国宝彫刻を数多く有する近くの
六波羅密寺には2回行ったことが~
投稿: s.hidaka | 2024年8月11日 (日) 11時26分