「暮しの手帖」と花森安治さん
その見出し、えっ!と思わす。「諸君サトーを警戒せよ」「石油ストーブから火がでたらバケツの水をかけなさい」「紳士靴16種延2万3千㌔はいてテストする」…。えっ!とは思うけど、どうなるのか。大胆なレイアウトも目に飛び込む。思わず、日々の暮しを考える。
これ、カリスマ編集長と言われた花森安治さん「暮しの手帖」の広告デザイン。昭和23年(1948)創刊から30年間、企画し、記事書き、車内吊り広告など制作した。それが本になって、よく歩き通る御池ゼスト商店街、ふたば書店のウインドウに見出し広告デザインが貼りだしで並んだ。暮しの手帖は75年目の今も現役、昔の号は古本屋さんにも出る。
花森さんの仕事ぶり、人となりを書いた本を読んだことがある。朝から晩まで仕事また仕事。書き直し、取材し直し~著者は花森さんの薫陶を受けた暮しの手帖の記者。企画した商品テスト。暮らしの立場で、繰り返し、繰り返し…、本が完成して、興味をひく広告のフレーズとデザイン。「天ぷら油とサラダ油は実は同じものでは?」「はじめて赤ちゃんできる人、クーラー買おうと考えている人」…そんな見出しの数々、「ここに暮しの手帖がある」!。
※ 花森安治(1911-1978)神戸生まれ、松江高校から東京帝大卒。暮し手帖初代編集長。画期的な誌面づくり、初期の広告デザイン賞なんども受賞。 ※ サトー警戒せよ!は1日50㌘以上の砂糖は危険、心筋梗塞の原因に~の戒め。
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