「福助さん大集合」
まあ、流線形というのか、頭が大きい。耳、これまた大きくて、ダブダブしている。いつも裃(かみしも)つけて座っている。立ち姿は見たことはない。手には扇子を持っている。さて、この人だあ~れで、江戸時代からの商いの神様、みんながご存知、福助人形である。
中山道、江戸から60番目の宿場町にある柏原歴史館。もぐさ屋から染物店に転じた商家を旧山東町(合併で米原市)が買い上げ、宿場の歴史を伝える資料を集めて見せている。2階建て建物は重文。その2階へ上がると、広い畳の間にまあ~見て下さいと福助の間。眉毛の濃いの、薄いの、頭の剃り青いの、皺がよっているの~と、大小さまざまな福助さんたち。
福助さんルーツは諸説ある。有力なのは歴史館斜め向かい伊吹もぐさ店の「亀屋左京」の番頭さん説。忠実で、絶えず裃つけ、扇子手放さず、旅人にもぐさをすすめ、商売が繁盛したという。店は代々、福助さんを商売の鏡として、人形にして今も店内に飾っている。柏原歴史館は収集した73点に加え、寄贈を受けた132点の合計205点を「福助さん大集合」として常設展示している。どれもこれも福相、福々しい。見ているだけでふくよか、福がきそう。
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