京都御所に「道喜門」
葵祭、時代祭りが出発する京都御所建礼門の東にすこし小ぶりな門がある。その門を道喜門という。ご存知だろうか。さて、その門、何の門?と~悶々とすることはない。御所の宮家へ、お餅など届けていたお菓子司・川端道喜の出入り専用門だ。今もそこにある。
創業500年余の川端道喜。京都でも老舗中の老舗。水仙粽(ちまき)に葩(はなびら)餅は道喜銘菓として名がある。GWのおり、岡崎のみやこめっせであった古書祭り、赤本の岩波新書、川端道喜15代目の著「和菓子の京都」を見つけた。読んで、先祖のこと、餅づくりのことに続いて、第5章で「御所と川端家」。御所出入り商人として、道喜門が写真付きで出て来た。
京都御苑にはよく歩きに行く。門があるのは知っていたが、京都御所案内に名前の記述なく、本でそれが道喜門だと知った。何事も確認第一、見に行った。当時の道喜店があった烏丸通西、禁門の変の蛤御門から入って、東へ東へ、砂利道歩いて、建礼門からさらに東へ100㍍、いまは開かずの門が道喜門である。川端道喜500年余、その歴史を知る人ぞ知る人の門。本によれば、宮家は「道喜の御朝(おあさ)はまだか、まだか」と待たれたとか。
※ 現在、川端道喜は北区の北山下鴨本通りに店がある。15代目に書いた「和菓子の京都」は当時ベストセラー。15代目と継いだ16代目はなくなり、奥さんが伝統の店を守っている。奥さんは画家。
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コメント
まさか!まさかの驚きです。京都御所にちまきなどを届けるためだけの専用門(勝手口?)があったとは。
御所の正面玄関である建礼門の東。真ん中と4枚目の写真に紫宸殿の屋根が見えるので道喜門の場所、よう分かります。
野菜や魚や文具など届ける勝手口がほかにもあったのでしょうか。面白い発見でした。
投稿: s.hidaka | 2024年5月25日 (土) 08時37分