アール・ブリュット展
一途さというか、集中力というか、思いの強さというか、たとえば、「も」を何百回と書いて、それが抽象アートになっている。昔、何度も通りがかって見た映画館のポスターが浮かんで作品なっている。個人個人、独特の感性が会場を魅了している。
ずらり、アール・ブリュット作家45人の作品が並んだ。滋賀県立美術館が開館して40年記念展「つくる冒険」だ。アール・ブリュットとは、日本語で「生(なま)の芸術」。美術の何かを学ばずとも、独自の感覚を持った皆さんの制作だ。滋賀県美は、こうした作品を全国の公立美術館としては初めて所蔵の柱の一つにしており、その大規模展である。
「も」をもう何回と書き連ねて抽象画にした埼玉の斎藤祐一さん。きっかけはTV漫画にドラえもんの「も」から発想という。宮城県在住の木伏大介さんは、子どもの頃に映画館前で見たポスターを大人になって、記憶を再現した。美空ひばり主演・白馬城の花嫁、市川崑監督の記録映画・東京オリンピックなど、懐かしい。館側の作家と作品についての解説もわかりやすく、なるほど、そうか、そうかと、アール・ブリュット作品を理解した次第であ~る。
※ 展覧会は6月23日まで。
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