西田俊英さんの「翡翠」はどこへ?
まだいるだろうか。チチチッと鳴いてもう飛び去ったかな。それとも、赤丸ついて、買われたかな~と行ったら、いる、いる。まだ岩の上にとまったままだ。院展同人、西田俊英さんが描いた「翡翠」。京都高島屋美術画廊、売りを兼ね展示中。大きさ6号、値段は297万円。
「翡翠」~カワセミ。ブッポウソウ目カワセミ科、水辺や沼などに生息する小鳥。体長17㌢、ブルーのからだと長いくちばしをもつ。その美しさから宝石のヒスイは、この鳥から由来している。よく行く京都府立植物園。梅園西の池に掛かる休憩所、ここで大勢のカメラマンが望遠を構え、待ちつづる。誰かがいた!と言うと、一斉に駆け行く光景とよく出あう。
そのカワセミを西田さんが描いている。流れのない静かな川にカワセミがとまる大きな岩が二重に映っている。メスは長いくちばしが赤いというので、これはそうでないので、オスだろうか。誰に見られようと少し上を向いて悠然としている。西田さん、世界自然遺産、屋久島へ一年間住み込んで、山奥深く千年杉を描き、その模様をNHK日曜美術館で見た。芸術院会員、日本画の大家だ。そのカワセミ、297万円、どこへもらわれていくのだろう。
※ 西田俊英(1953-)三重県伊勢市生まれ、多摩美大卒。総理大臣賞など受賞数々。 ※ 高島屋展は春の院展に先立ち、西田「翡翠」は院展同人作品とともに5月27日まで展示された。
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