老舗の「かぶら蒸し」
京都の冬料理と言えば、これこれ、これどす。鉢の蓋に葉付きのカブラ絵、真ん中の小さな輪にワサビ。そっと蓋をとると、白く丸く、こんもり、雪のよう。ねばっとした餡が全体にかかっている。これこれ、これがかぶら蒸し。「冷えたおりは、ようあったまりすえ。」
京料理・一平茶屋はかぶら蒸しが名物。四条通り、大きな提灯かかった南座、にしん蕎麦の松葉の角を曲がって、南へ5,60㍍。鴨川の向かい、川端通り。大正時代から続く老舗だ。簾が二階に掛かって、表側は茶色の壁。風が吹いて、暖簾がめくれて、表札は佐々木さん。エプロンのお母さんは三代目の奥さん、いまは息子の4代目が継いで100年という。
先付けが出た。ごま豆腐だ。八寸が来た。タコだ、フグの煮凝りだ。凍った煮凝りは好物、それがフグとは初めてだ。造りだ。来た、来た、かぶら蒸しが来た。京野菜の聖護院かぶら。漬けて薄く切って千枚漬け。これは皮を剥いて、すりおろし、蒸して、蒸して…。ふんわり、柔らかいなあ。あっ!中から煮穴子や。これまた好物、ええねえ。赤出汁、香の物、小さなお茶碗にご飯。少し、ちりめん山椒が乗っている。一平茶屋初見参、これぞ、老舗のかぶら蒸し!。◎◎◎。
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