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2024年3月13日 (水)

「木のきもの」

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 幸田エッセイの現場検証だ。御苑内には5万本の樹木、種類も多い。御苑東南の寺町門から入って、すぐイチョウだ。幸田さんはイチョウのきものは「いぼ立っている」という。いぼ?って、何かと調べて、しわのようだ。巨樹になると大きな縦のしぼが出来るという。イチョウ、目の高さで、どうかなと、その樹皮を見たら、確かにしぼ立ちのしわだった。

 

 木のエッセイ15編をまとめた「木」という幸田本。役所広司さん主役のアカデミー賞候補作品「PERFECT・DAYS」の中で登場する。公衆トイレの清掃マン・役所さんが仕事を終え、読んでいるのが幸田さんの「木」。それが話題になっての復刻だった。人それぞれに履歴書、それは木にも~という。幹の色、木の肌で、木のきものがわかるという。御苑の中、皮が浮き出たの、剝げ落ちたの、ツルツルの~、木の樹皮きもの、どれもこれも、きどっていた?。

 

 ※ 幸田文(1904-1990)幸田露伴の次女。父追憶の作品など多く「黒い裾」で読売文学賞などあり。

 

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コメント

映画 PERFECT DAYSで古本屋の女店主が「幸田文はもっと評価されるべきよ 同じ言葉を使っているのにこうも違うものかしらね」とつぶやくシーンが印象に残り『木』を読みました。気のせいか、樹木をよく観察するようになったような…。本を読む歓びを教えてくれる一冊でした。

投稿: 小松谷千絵 | 2024年3月14日 (木) 09時10分

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