~子どもは大人が忘れていたものを描く~
フロアに工作作品、壁面と衝立に水彩、油絵…まるで、おしくらまんじゅう、足の踏み場もない。今年で69回目という児童作品展。ぶら歩きの途中、展示会場の京都市美別館へ入った。作品、どれも思い思い、子どもの感性、見たまま感じたまま。見歩いて、何とも楽しい。
年少さん、年長さん、それに中学生。京都市北区にアトリエがある京都上京児童美術研究所に通う子どもたちの作品だ。市美別館の展覧会、二三年前にもぐうぜん知って見ている。主催者は「子どもには大人に見えないものが見える。子どもには大人に描けないものが描ける」と紹介する。大人が忘れていた素直な感じ方、そんな子どもの作品があふれている。
歯磨きの自画像。上を向いて、青いブラシで歯をゴシゴシ。その無心さがよく出ていている。こっちはお母さんかな。口紅、ほお化粧は紫色、眉毛と髪の毛は茶色…感じたままの色だ。アトリエで模写した作品だろうか。長い髪はクリムトの女の三世代、ダビンチのモナリザ、ピカソの二つの顔…、子どもの感じ方で描いている。大人はいろんな観念に邪魔されるのか、どこか人の目を気にする。子どもは天真爛漫、それがそのまま作品になっている。いいね、うまいね!。
※ 第69回児童作品展は3月24日で終了。京都市上京児童美術研究所は昭和54年に私設開設。
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