水墨画、双竜の迫力…
なんという迫力だろう。水中から沸きあがって、雲間に彷徨って、2頭の龍が唸りあっている。高さは2㍍、その長さは端から端へ、なんと12㍍。右から、左からと見歩いて、長い尾っぽが絡みついてくる気がした。その迫力見たさ、怖いもの見たさ、二度会場へ行った。
京都高島屋6階画廊、日本画家・中野嘉之さんの水墨画展。ぶらりと何となく足を運んでの出会いだった。中野さん、京都市出身、多摩美術大学名誉教授、昨年10月に77歳で逝去という。加山又造画伯らに師事、花鳥画で名を成し、水墨画に転じ、第一人者だった~と知った。画廊中央、今にも動き出しそうな水墨画は「双水竜図」。中野さんの代表作という。
展覧会テーマは「潑墨(はつぼく)のそれぞれ」。水墨画は、筆に、紙に、墨に、その水にまでこだわって、どう表現できるか~という。展示作品20点。見えない白い風を描き、波の音まで描く。絵の前に立つと、たしかに風と音を感じるような。何とすごい画家さんだろう。京都市のどこ出身か、嵐電駅ある白梅町、生家は畳屋さん。京都市美術館の日展、東山魁夷作品に見惚れ、日本画を志したと。その出会い、いま、竜になって浮かび上がっている。
※ 中野嘉之(1946-2023)京都市生まれ。多摩美術大教授、新制作協会、創画会で活躍。2005年、芸術選賞文部科学大臣賞。 ※ 京都高島屋、中野水墨画展は2月5日で終わり、横浜、名古屋の高島屋へ巡回。
| 固定リンク
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- JR京都駅壁面にJRさんの写真(2025.04.23)
- 八百屋さんの書き込みが面白い!(2025.04.22)
コメント
観たかった。もう少し早く掲載してくれたら・・・。残念です。
投稿: 泰さん | 2024年2月11日 (日) 11時43分