あの世とこの世「六道の辻」
どう言う訳か、この頃、歩き行くあの道が妙に馴染んできた。あの世とこの世の分かれ道だという「六道の辻」だ。年のせいだろうか、ときどき、ひょいとあの世の方へ一歩、踏み出している。ぶら歩きコースの一つ、驕れる平家の~六波羅探題があった六原界わいである。
バス停五条坂降りて、西北へ建仁寺境内を通り抜ける道筋。お盆に精霊の迎え鐘で賑わう六道珍皇寺あたり。昭和の初めまで、市内を上京と下京に分けた松原通り。東側が葬送の地・鳥辺野、そこが生死の分岐点の道だという。口から「南・無・阿・弥・陀・仏」と息を吐き、食うや食わずの聖、空也上人像の六波羅蜜寺、安いスーパー・ハッピー六原などもある。
町名は髑髏みたいな轆轤町。京名物という幽霊飴も売っている。真言宗・西福寺は六道の辻の石碑、額などがかかる。別れ道はここか~と思うのは、やはり建仁寺の塔頭でもある六道珍皇寺の門前あたり。門が赤くて、目印になるゴツゴツした石碑が立つ。寺の中、閻魔さん、そばに仕える小野篁の像、あの世に通じる井戸など、役者は揃っている。近くの書店、六道の辻ウオーク本が人気だという。この世からあの世の道へ、見境がつかなくなってきた。
※ 六道とは、地獄、飢餓、畜生、人間、修羅、天上で、生前の行い裁く冥界の道。
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