竹内栖鳳展の図録から
表紙は獅子だ。岩に前足を掛け、前を静かに見ている。裏は舞妓さん。腰をかがめ扇子をかざしている。京都市美開館90周年記念「竹内栖鳳展」の図録。この一冊で、栖鳳の生涯と代表作がわかる決定版という。ページ捲り捲り、会場であの日あの時見たあの作品が甦る。
栖鳳さんと言えば、京都近代日本画のカリスマ画家。その筆致、見て見て、見抜き切って描く。京都市美はそれら作品の所蔵が多く、周年イベントで必ずのように登場する。今回も10年ぶり、開館80周年いらい。~破壊と創造にエネルギー~をテーマに各地からの作品も集め130点を並べた。展覧会の閉幕間ぎわに鑑賞して、良かった~と買った図録だ。
図録の始まりは龍と鯉。京都画壇の祖、円山応挙の影響を受けた栖鳳さん若いころの作品だ。雲間からリュウ~と顔出す龍。池から飛び出る色濃い鯉。明治20年の作品、精緻さ際立つ。次に獅子と虎。欧州旅行の動物園でホンモノを見て。ウオッ~見る方が唸りたくなる。一本一本の毛が見える。扇を持った骸骨。美しくても、ひと皮むけば~と。府立病院で老婆の骸骨描写と。軍鶏のケンカ、富士山、潮来の海、鯖にカツオ…何度見てもいいものはいい。
※ 展覧会は12月3日で終了。 ※ 写真は図録、その部分アップなど。
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