「お多やん」
お多やん。垂れ目で、おちょぼ口、目元が笑って、いかにも福々しい。顔の周りは、長寿の松、松、松…いや、めでたや、めでたや。バス降りて、通りがかった店前の暖簾は、京・カレーうどん「お多やん」。昼をだいぶ回った時間、お腹はグー、チョキ、パーのグー。
京都芸術大ギャラリーで、名誉教授・木村克郎さん(82)の個展。東京藝大時代、デッサン力は図抜けていた~という、その作品など黒基調の生涯作品300点を見に行く途中。銀閣寺道でバス乗り換え、お多やん暖簾である。近くには、昔よく行ったラーメンの老舗「ますたに」。そこへとも思ったが、お多やんとの出あい、肉カレーうどんもいいなあ~と入った。
千本釈迦堂に大工の旦那に尽くした妻、おかめさん像がある。このおかめが、京ことばでお多やん。そこからの屋号という。開店10年だが、暖簾を下した下鴨の老舗うどん店「しみず」の出汁を引き継ぎ、この6月に祇園新橋に新店を出している。お多やんの由来を知って、注文は肉カレーうどん。汁の飛び警戒、前のめりでツルツル。スパイス、甘味、とろ味、肉はにくにくしいほど入っている。汁すくいきって、じわっと汗…頬がゆるんだ。
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