大道芸「ジャグラーみぞん」
失敗はないのだろうか。うまく、入るのだろうか。顔を仰向けにして、顎に長さ6㍍もの細長い棒を立て、先の網籠に小さな手毬状のボールをほり投げて、入れる。秋田の竿灯のような、バスケットの3点シュートのような。自作自演、ちょっとハラハラする大道芸である。
大阪長居植物園入り口近くサルスベリ広場前。本名・石本望さん、芸人名は「ジャグラーみぞん」。京都南陽高から大阪市大卒、35歳。この道13年という。「あっ、いま風がありません。やります」と決断する。半袖の黒シャツのジャグラーみぞんさん。一球入魂、ボールを右手で投げた。高さ6㍍。入るかな。入った、入った。みぞんさんの鼻、ピクっとした。
様ざまに大道芸はある。パントマイム、奇術、猿回しなどだが、みぞんさんの売り芸は、一番多いジャングリング。ボウリングのピンのようなこん棒か、ボール、幾つも持って自在に回す。植物園のみぞんさん、最後にバランス芸。台の上、揺れる丸い輪、さらに板を重ね、上に立って、こん棒回し。こわごわ、腰が引けている。「先輩は、これで落ちています」という。大丈夫かな、ドキドキ見るうち、立った。こん棒も回した。みぞんさんの鼻、またピクッとした。
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