湖北・高月の秋点景
ゆっくり、ゆっくり、時が流れている。秋、湖北、観音の里・高月。仰ぎ見ると、空は広く、雲はのんびり。戦国、浅井の小谷山、織田の虎御前山、何も語らない。姉川、高時川、余呉川…琵琶湖へ、琵琶湖へと流れる。その高月、心やすまる田舎の秋点景である。
町の中心、渡岸寺の国宝十一面観音を静かに見て、心を清めて、日韓・誠心の交わり、儒家・雨森芳洲の生まれた里へ。駅のレンタサイクル500円。高時川、5月には鯉のぼりが泳ぐという。薮、東寺お水取りに出す奉納の竹林という。刈り入れの遅い日本晴れ、稲穂が垂れている。コスモス、緩い風にも揺れる。芳洲の里はヒガンバナと燈篭が似合う。
再び町の中心へ戻って、先人が洪水対策で、岩盤を掘り抜いた西野水道へ。今度は余呉川沿い。琵琶湖からの逆風。ギア切り替え切り替え、ペダルが重い。消えたはずの外来種、セイタカアワダチソウが黄色く伸びている。若いススキが同じ方向になびいている。人気漫画「弱虫ペダル」気分になり、放浪の旅人・山頭火にもなる。木は花梨、畑はズイキ、家の軒先に干し柿、お寺境内で古文書に風通し…。人口1万の高月、この町にしかない秋を見た。
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