牧野博士、発見・命名の「ムジナモ」
器の水に浮いているのが、食虫植物のムジナモだ。狸の尾っぽみたいで、狸の別名「ムジナ」から和名で「貉藻」という。モウセンゴケ科ムジナモ属の多年草、天然記念物だ。明治23年(1890)、植物学博士・牧野富太郎が江戸川河川敷の用水路で発見、命名した。
牧野博士がモデルのNHK朝ドラ「らんまん」に登場した。第何話だったか、万太郎が池の中にドボンと落ちて、水中でぐうぜん発見という筋書きだった。京都府立植物園会館1階展示室。朝ドラ関連企画で、牧野博士が発見、命名した数多くの草花のうち、ふるさと・高知佐用市の「マルハマンネングサ」(丸葉万年草)などと一緒に「ムジナモ」も展示だった。
浮遊性の1属1種で、7、8月、稀に花も咲くという。かつて国内の河川、池沼にみられたが、ほぼ絶滅している。海外でも、環境の変化で同じように見られないらしい。植物園さん、どこから採取したか、見るに価値ありだ。草色の茎は、円柱形で、7、8㌢、底の浅い丸い器に5つ、6つ、フワフワと浮いていた。食虫植物というから、ハエが来たら、茎から何かが出てパクリなのだろう。牧野博士を世界的に有名にした「ムジナモ」、ここにあり。
※ 植物園朝ドラ企画は終了。展示は「ムジナモ」「マルハマンネングサ」のほか、牧野博士が発見の「チリメンガシ」(縮緬樫)「ハルジオン」(春紫宛)「スエコザザ」「ワルナスビ」なども展示されていた。 ※ ムジナモ発見100年後、江戸川の現場に記念碑が建っているという。
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