「ガマの穂」
茶色くて、ぽてっとして、ソーセージそくっり。いや、フランクフルトかな。形と大きさでは、ちくわ、きゅうりにも似ている。夏から秋への水辺、草むらからシュッと幾つも伸び出す。円柱状で、長さは4、50㌢ほど。これで、おわかりだろうか。そう「ガマの穂」だ。
大阪長居植物園の「大池」へ行って見た。朝だけ開花のスイレン、まだ遠くに見えて、手前にソーセージだ。いや、「ガマの穂」。手が届きそうなところ、何本も何本も突き出ている。分類は、ガマ科ガマ属の多年草、抽水植物でミズグサ。池、沼、川の岸辺に生える草。背丈は1・2㍍。漢字にすれば、「蒲の穂」。この「蒲」が、蒲鉾、蒲団、蒲焼きに通じているという。
なぜか。それもこれも、ソーセージに似ているからだ。蒲鉾、今は板に乗っているが、昔は竹に魚のすり身を巻き付けていた。箱根駅伝、山登り5区の中継所に蒲鉾の老舗「鈴寅」さん。江戸時代、山中へ行く旅人に竹巻きの蒲鉾を販売していた。蒲団、ガマの穂がフワフワ、敷物になる。蒲焼き、背開きせず、かつて筒状で焼いていた。古くは、古事記で「因幡の白兎」。ワニをだまし、丸裸のうさぎ、大国主命にガマの穂の敷物で救われた。そのエピソードは数多い。
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