魔除けの花「ヒオウギ」
赤っぽいオレンジ色、にじむような斑点がある。花弁は6枚、夏の朝に開いて、夕方にしぼむ一日花である。その花の名、「ヒオウギ」という。漢字で「檜扇」と書く。花の形が、平安時代の宮中で用いられた薄い板で作った扇に似ているからだ。ご存知だったろうか。
京都のいま、祇園祭がさなか。この花、祇園祭と関わり深く、祭花(まつりばな)といい、魔除けの花という。もう一度、ご存知だったか~である。花のこと、そう詳しくはないが、よく行く植物園の四季彩丘で咲いていて、園側のキャプションで、祇園祭とのご縁を知っていた。祇園祭は全国にまん延した疫病封じから始まり、この花は厄除け植物といわれるそうだ。
八坂神社の神事を中心に祇園祭は1か月つづく。祭りの町内では、その間、床の間、玄関にこの花を飾るのが、習わしだったが、先ごろは減っているらしい。それを八坂神社西門から西へ200㍍、くずきりで人気の老舗菓子・鍵善良房の玄関先で見た。鉢二つ、葉が扇状に広がった茎の先、一つ、二つ、三つと咲いていた。山野に自生のアヤメ科多年草。しきたりを大事にする老舗店、通りがかったのが昼前、それがヒオウギ開花の発見につながった。
※ この時期、京都北部の宮津で、祇園祭に合わせ、栽培、出荷に力を入れている~とニュースに出ていた。
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