三条大橋、石の橋脚の今
ここにも、ここにもだ。長いの、短いの、丸い石の柱は、直径1㍍ほどか。何とはなしに置いてある。ぶらり、歩き行った特別名勝、京都円山公園。瓢箪池の北東、藤棚近くに幾つもある。回りに何の説明もないが、鴨川の三条大橋か、五条大橋か、石の橋脚遺構のようだ。
司馬遼「街道をゆく」読んでいて、三条大橋の記述に出会った。大きな橋は国費でないと建造も維持も出来ない。中央政権の安定が必要。豊臣秀吉は三条大橋を日本で最初の石柱橋にして、政権の勢いを示したと出ていた。完成は天正18年(1590)、長さ74㍍、幅15・5㍍。洪水など、何度も改修、今の姿は昭和25年(19500)の改造からという。
現在、欄干の痛み激しく、半世紀ぶりの改修中も、石柱橋に変わりはない。京博へ行くと、西庭苑の野外展示に、洛中洛外図の写し付け、秀吉当時の三条大橋、五条大橋を部分再現している。石は津国御影石と刻印がある。平安神宮の庭園、池を渡る臥龍石は、七代目小川治兵衛が大橋改造の石柱を再利用、作庭している。円山公園も同じ治兵衛作庭だ。五条大橋西北の公園、三条大橋南側堤にも、橋脚の部分がある。この石の遺構、以降おみしりおきを?!。
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