老舗旅館の黒塀に写真展示
塀のこと書くにあたって、志ん生さんの小噺を思い出す。「隣の空き地に囲いが出来たんだってねえ。ヘイ!」。もう一つ、演歌の北島三郎さんが歌った与作。♪~ヘイヘイホー、ヘイヘイホー~♪。書くのは、京都老舗旅館、創業200年余の「柊家」の長~い黒塀である。
祇園祭の山鉾が巡行する御池通りの南側歩道。柊家旅館の黒塀は、東の麩屋町通りから西の富小路通りまで、60㍍は続く。ケヤキ並木の歩道は広く、花壇もあり、いまアジサイが咲き始めている。地下のゼスト商店街から浮上して、出歩きコースの一つ。アラン・ドロン、チャップリン、川端康成が泊まった柊家、邸内は見えないが、黒塀前はよく通っている。
この黒塀が、今年の京都国際写真展で、初めて使われた。存在をありのままに捉えるフォトグラファー、宮下直樹さんが、柊家邸内の写真を撮って、黒塀に並べた。新館の大広間の畳、別棟の屋根瓦、葉の上に実をつけた坪庭のセンリョウ、障子襖に描かれた扇面の菊など計8枚。歩いて、3㍍置きに1枚また1枚、カラー写真が黒い塀をバックに浮き上がるように見える。塀を書き終わって♪~粋な黒塀、見越しの松に~♪(春日八郎)の、お富さん思い出した。
※ 今年の京都国際写真展は5月14日で終わったが、柊家旅館の黒塀での写真展示は続いている。
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