石本正回顧展、舞妓また舞妓
舞妓さん、舞妓さん…、田舎からぽっと出の舞妓さん、観音さんのような舞妓さん、ヌードになった舞妓さん、絶筆になった未完の舞妓さん…、着飾った外面的な舞妓さんでなく、その心の中を描いた舞妓さん…、そんな舞妓さんたち、これでもか、これでもか~と見た。
日本画家石本正さん、生誕100年回顧展。京都市京セラ美術館であって、会期初めと後半、二度行った。主催は朝日新聞と京都新聞と京都市。サクラ咲く4月に始まり、GW超えて5月末まで、1カ月半もの会期。京都市内の自治会掲示板、新聞2紙の特集と全頁広告など、どれほど案内が出たか。暖簾分け出る祇園の舞妓さんポスター、今も目に焼き付いている。
島根県浜田から来て、京都市立芸大で日本画を学んだ石本さん。ロマネスク風など日本画に新風を吹き込んだ石本さん。舞妓に取り組んだのは、30歳から。ポスター舞妓はその代表作。モデルは祇園の豊千代さん。美しすぎて描き切れず、大阪・観心寺の如意輪観音に出あって、やっとその内面を描けたという。展示会場の第三室から舞妓さん登場、裸婦など様ざまな舞妓さん、95歳の絶筆もまた舞妓さん。内面を描く石本芸術、舞妓の心が見える。
※ 京都市京セラ展は5月28日で終了。展覧会は島根・石正美術館の所蔵品が中心。2021年から島根県立など全国巡回してきた。 ※ 石本正(1926-2015)島根県浜田市三隅町生まれ。
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