漬物屋さんは「宮内省御用達」
写真家立木義浩が来て、日本美術鑑定・フェノロサも来て、明治天皇が好んだ「宮内省御用達」の漬物屋さんだという。びわ湖、浜大津に近い菱屋町商店街きっての老舗「八百与」。江戸後期、嘉永3年(1850)創業という。ぶらり、大津へ行って、その老舗ぶりを拝見した。
店主は6代目の小倉与七郎さん。奥さんも息子さんも店に出て、話しやすい。店の自慢は、これも、あれも、それも…。京都の千枚漬けは、聖護院カブラだけど、最初は堅田の近江カブラが始まりという。明治28年、京都の第4回内国博覧会で、カブラの長等漬けが博覧会賞。それがきっかけで、京都にもない「宮内省御用達」店。九条家、天皇家へ出入りという。
店、狭くなるほどなんやかんやある。漬物60種以上、白菜、赤かぶ、ゆず大根…。湖魚のモロコ煮もある。軒先、立木さん撮影の扁額。ヒノキの一枚板、カブラが描いてある。御用達看板、墨字が薄くなっている。賞状は店内の真ん中。明治の朝日新聞。茶けて、この店のことが載っている。皇室ご下賜の人形、桐箱入りの明治天皇の御衣…。小倉さん、これはこう、それはこう~と、店の歴史を語り継ぐ。老舗ぶり、ただの漬物屋でない
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