美醜の画家・甲斐荘楠音
眼の回りが怪しく光る。美しくもあり、醜くもある。大正から昭和にかけ、京都画壇で活躍した日本画家・甲斐荘楠音が描いた女性画である。その名を「かいのしょう・ただおと」と読む。京近美の開館60周年記念。この画家の全貌を見せる展覧会がいま、開催中である。
日本経済新聞と京都新聞が主催している。よく歩き行く岡崎界わい、手元にチケット、ぶらりと入った。よく行く4階のコレクション展はEV直通、企画展だと、3階まで階段を上がって、最初から見るか、EVで3階まで行って、途中から見るか、そこが悩ましい。気持ちは若い。踊り場でひと息ついて、階段から行った。3階の入り口、写真展示だった。
甲斐荘さん、生涯写真。タテ5㍍、浴衣姿の1枚、20歳代の画家時代か、初々しい。隣は組み写真。映画人、演劇人となった40歳代から晩年へ。異彩画家から女形の演劇人、旗本退屈男の衣装づくり、溝口健二監督・雨月物語の時代考証など、その全貌が写真に見える。展示は、描く人、こだわる人、演じる人、越境する人、数奇な人へ。美あり、醜ありと見て、出口は旗本退屈男・市川右太衛門がスクリーン登場、その剣裁きと甲斐荘衣装に見惚れた。
※ 甲斐荘楠音(1894-1978)京都市生まれ。国画制作協会などで活躍。40歳代から映画の世界へ、時代劇の衣装など担当。 ※ 展覧会は4月9日まで。1階フロア、東映時代劇の予告編、ビデオ紹介。
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