「むべなるかな、むべなるかな」
天智天皇は赤い実が長寿の秘訣と知って「宜(むべ)なるかな、宜(むべ)なるかな」と感心したので、赤い実は「郁子(むべ)」になった~と言われる。天皇が、いまの近江八幡、奥島山へ狩りに行って、8人の子を持つ長寿、老夫婦に出会って話を聞いての伝承である。
JR近江八幡駅南口のロータリー、地元の緑少年団が植樹した「むべ」の棚がある。アケビ科のツル性常緑低木。夏に白い花、秋に赤い実。葉は苗で3枚から5枚、育つと7枚になり、753で縁起が良いと。戦国武将・蒲生氏郷の出身地、日野町へ行くのに1時間1本のバス待ち。周辺歩き回り、むべ由来の掲示板読み~むべなるかな、なるほどなあ~だった。
むべ棚は高さ3㍍、長さは7㍍。両側から弦が棚を這って伸びている。真ん中、県文化賞の彫刻家・深田允夫さんのモニュメン「むべなるかな大地の恵み」。鉄兜の上、垂直のステンレスが空に煌めいている。天智天皇が不老不死の老夫婦と出会った奥島は、西の湖からの山中、国民休暇村近く、いまもむべが自生している。平均寿命、厚労省データで滋賀は全国トップ。男子82・73歳、女性88・26歳。不老のむべの実ありて、滋賀は、むべなるかな、むべなるかな~か。
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