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2022年12月 5日 (月)

初めての南禅寺畔「瓢亭」

Img_3295Img_3313Img_3303Img_3305_20221202075101Img_3308_20221202075201Img_3310Img_3316  硬くもなく、かといって、柔らかさはべちゃついてない。ちょっと粘りがあって、この熟し加減が名物「瓢亭玉子」と言われるゆえんか。鯛は明石のへぎ造り。口にすると、身のしまりがわかる。甘い、旨い。お椀、利尻昆布とマグロ節の出汁。香りよし、喉ごしよし、これぞ吸い物…。

 

 京都南禅寺畔「瓢亭」。天保年間から400年余り続く料理屋。山形有朋が造った庭園、無鄰菴と隣りあう。蹴上から岡崎へ、よくぶら歩きしている。無鄰菴には入っているが、瓢亭は通り抜けばかり。京都にずっと暮らしていて、初めて昼に別館へ行って、懐石の松花堂弁当だった。重箱の仕切り料理が美しい。何からとしきり?に迷う。名物の玉子か、鯛造りか、モロコの甘辛煮か…。

 

 かつて山形有朋、頼山陽、谷崎潤一郎らも。日本画家・川端龍子は、瓢亭の料理を主役に座敷を描いている。大正14年の「佳人好在」。堂本印象美術館の龍子展で見たのを覚えている。関東大震災のあと、南禅寺草田町に住んだ洋画家・岸田劉生も、ご近所のよしみ、描いているらしいが、どんな絵だろう。別館内、龍子の絵は写真で展示してあった。かやくご飯、お椀、デザートの熟し柿。みな美しい、おいしい。これで、やっと~入った、食べた~と言える。

 

 

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コメント

「やっと、入った、食べた」 よう分かります。うらやましいです。
南禅寺界隈を散策するたびに、老舗京料理店「瓢亭」はあこがれます。
高いんやろうな、代金は? いつも二の足を踏んで~~
南禅寺の腰掛茶屋の名残を残す本店玄関横にある待合茶屋に腰かけて立ち去るばかり。
今度上洛の折は思い切って暖簾くぐってみよう~

投稿: s.hidaka | 2022年12月 5日 (月) 08時06分

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