稲穂の番人はわし。
わしは、わしや、わしやと飛んでいる。釣り竿につられたように飛んでいる。実り始めた稲穂の上。高く低く、右に左に、風が吹くたび舞うように飛んでいる。風のないときは、じっとしている。わしは和紙づくりの紙タコのわし。秋本番、稲刈りまで番人をつとめている。
ややこしいけど、わしのわしがいるのは、京阪バス射庭ノ上町バス停前の田んぼ。京都山科の清水焼団地と内蔵助祀る大石神社の間、新大石道で、自宅から近い。この夏、日課の一日一万歩は、起き抜けに歩き出て、30分3千5百歩ほど稼いでいて、そのおりにわしや、わしやのわしと出会った。田んぼに釣り竿を立て、大きなタコわしを釣り糸で結んでいた。
この頃、♪~山田の中の~♪の一本足で、へのへのもへじの案山子さん、あんまりみない。どうしたのだろう。前は案山子コンテストまであったのに。いまは、稲全体を覆う網ネットか、キラキラ光る反射テープが増えている。実りの稲穂の敵は、スズメにイナゴ。味方は赤とんぼだけど、その赤とんぼもあまりみなくなった。なんか寂しい気がする。そんならわしがいる~とわしさん登場か。風が出ると、ひゅっと舞い上がって空中監視。わしはわしや!。
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