歌舞伎十八番のひとつ「暫」
アイヤー、暫く~の「暫」と言えば…である。読みは「しばらく」、意味はお久しぶりね~もそうだけど、これは軽い。ここは歌舞伎の世界の「暫」。大太刀差し、両手を広げ、目をむいて、~待て、待てっ、待て!~と言うのがわからぬのか~と、花道から登場する「暫」である。
この場面、この格好良さ、客席から「いよおっ、成田屋」の声が飛ぶ。~そんな役、なりたや?~でもある。初代から360年、市川家の歌舞伎十八番の演目の一つ。来年5月、十三代市川團十郎白猿を襲名する記念の市川海老蔵展。師走の京都高島屋であって、最終日に見に行った。海老蔵さん、見えを切る舞台が多く、そのせいか会場の写真撮りも大目だった。
江戸の市川家の流れ、海老蔵さんのこれまでの舞台、團十郎襲名の覚悟などを問うインタビュー、長女麗无ちゃん、長男勧玄君との家族ビデオなど見所は多い。圧巻は海老蔵さんが演じる「暫」の舞台、衣装展示と体感コーナー。かつら、衣装、太刀で重さ63㌔、米俵で21個分という。米俵ひとつ持ち上げて、その重さのほどを感じて、アイヤー、暫く~、もうイイヤッ?。「暫」役の隈取り顔がCGのマジックミラーに写って、我が顔どうミラアー。
※ 襲名記念展は東京を皮切りに全国巡回、2020年は札幌から名古屋へ。京都展は26日終了。
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