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2019年10月

2019年10月31日 (木)

平安京の始まり、大極殿はここ!

 Img_7164 Img_7158 Img_7148 Img_7155 Img_7154 Img_7151 石囲いの中、「大極殿跡」の石柱が1本立っている。高さで3㍍ほどはあろうか。ブランコのある公園、物干し台が見える民家が建つ。近所の皆さんが通り抜ける道筋。ここは、訪れる人がなくても平安京の中心、あの大極殿があった場所である。

 

 羅生門から真っすぐ北へ、かつて朱雀大路と言われた千本通り。北から、北大路の千北、今出川の千今、中立売の千中、丸太町の千丸…、大極殿跡の碑が寂しそうに立つのは、千丸から少し北西、内野公園である。水上勉が書いた五番町夕霧楼が近い。すっぽん料理の老舗「大市」もある。小説家浅田次郎も「千中」に思い出を持ち、庶民の町を書いている。

 

 代々の天皇が即位し、住まいし、正月儀式、外交謁見があった大極殿。応天門の中、長い回廊につながっていた。桓武天皇が遷都した翌年延歴14年(795)に出来た。安元3年(1177)の火事で、天皇執務は今の京都御所・紫宸殿へ移って、その姿を消した。平安建都1100年記念で、岡崎の平安神宮が誕生して観光客で賑わうが、本当はこの公園が本家本元。千丸一帯は平安京始まりの地。遺構発掘で見つかった櫛、往時を忍びシクシク?か。

 

 

 

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2019年10月30日 (水)

ハロウイン飾り

Img_7408 Img_7407 Img_7192_20191022093001 Img_5781 Img_7041 Img_7228 Img_7406 Img_7422 Img_7566  秋分の日を過ぎたころだったか、しゃれこうべを吊るしたシャツを見た。出歩き帰り、京都の姉小路通、お店の軒先さがり。オシャレなしゃれこうべ?と洒落たいところだが、これ何や?だった。それが、町を歩けば、どことも、ハロウィン、ハロウィンの始まりだった。

 

 古代ケルト人が起源という祭り。秋の収穫を祝い、悪霊を追い出す宗教的祭りだったが、それがアメリカで民間行事になって、日本にも~と、スマホのウイキペディアに詳しい。いま、町中でカボチャ、カボチャしている。競馬予想なら穴の穴、もし1着にでもなれば、あなあ~の黒▽で、カボチャをくり抜き、眼と鼻にしている。それをランタンと言うらしい。

 

 六角堂近くの花屋さん、大中小のカボチャを並べる。今は花よりカボチャ?。若者向けのカフェはテーブルにカボチャ。あの大津のスタンド林屋もカウンターにひょうたん型のかぼちゃが二つあった。林さん、世の中の流れを追う。京都八条口のアバンティは1階イベント広場に雷鳴って、食事する貴族がゾンビに変わる映像を見せる。地下鉄駅のポスターは「ハロパ」の案内。ハロウインパーティーの略という。日本は年々、ハロウイン化している。

 

 ※ ハロウイン祝いは何時からでもで、終わりは10月31日になっている。

 

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2019年10月29日 (火)

ポスターはオホホ姫とミロ

Img_7232 Img_7234 Img_7242 大津歴史博物館でいま、同時開催の二つの展覧会ポスターは、これはナニ?と思わす。一つはお姫様がオホホホと笑う木像。もう一つはシュールレアリスムの画家、ジョアン・ミロ本人が写っている写真。展覧会は仏像展と大津絵展。ポスターの作品は会場のどこに?と見に行った。

 

 京阪石坂線の大津市役所駅で降りて山側へ。穴太(あのう)石積みの階段上り口に、大きなポスター看板。ここで、オホホ姫の木像とミロを見ろ?。琵琶湖が展望できる会場までヨイショ、ヨイショと上がり、館内に入って、また2階へ上がった。二つの企画展は、右側が第79回仏像展、左側が第80回大津絵展。一枚のチケットで、二つの展覧会と大津の歴史が丸ごとわかる常設展が鑑賞できる。

 

 オホホ姫の木像、瀬田唐橋近くの建部大社所蔵で、あの日本武尊のお妃様という。右袖で口元隠し、にこやかで、おしとやか。座高は41㌢の小さいが重文。展示キャプション「オホホの女神」と洒落ている。隣の会場へ行って、ミロ。ポスター写真のミロはどこか?と見たらいた。バルセロナの日本民芸展開催のおり、ミロが大津絵の為朝絵に感銘して記念に写真を撮ったという。ミロ独自のシュール絵、為朝を見たたために為なって、シュール度が増したとか。何が為になるか?オホホホ?である。

 

 ※ 二つの展覧会は11月24日まで。 ※ 建部大社の祭神は日本武尊。女神像は平安時代、針葉樹の寄木造り。 ※ ジョアン・ミロ(1893-1983)スペインの画家。独自のシュルリアリスト。

 

 

 

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2019年10月28日 (月)

アッ、エッ、オッ~の現場

Img_6917 Img_6851 Img_7073 Img_7172 Img_7194_20191017101101 Img_6947 Img_6867 Img_6586 毎日出歩いていると、アッ?だったり、エッ!だったり、オッ!だったりする。その時、その一瞬、異質な驚きの現場がある。夏から秋へ、そのたびにデジカメ向けた。何がアッ、エッ、オッだったのか。その証し、その時、撮った写真で、今一度、アッと驚いて見よう。

 

 京都一の繁華街、四条通りの高島屋前あたりだったか。車高の低いレースカーが6台走って来て、信号で止まった。どこの国からか、赤いウエアーの外国人の皆さん、手を振って愛想がいい。デジカメ向けたら、両手挙げてハイポーズ。東山通りの仁王門、建築屋さんビル屋根に雑草が生えて、黄色い野草の花が咲いている。エッ?あんな屋根の上に、いやねえ?。

 

 五条通りから京都タワーが見えて、いつも蝋燭の白なのに青い。何の記念日か、ブルーブルーシャトー。回転寿司魚河岸カウンター前でマグロ解体ビデオ、頭がでっかい。眼もトロッ?。京都伊勢丹でショーン・タンの展覧会。サカナの差し上げ。滋賀県・土山道の駅で、秋でも冬瓜。中山道愛知川の宿で、平将門首洗いの不飲川。まさか?。愛荘町の宇曽川堤に富士山鉢巻きイラストで増水注意の看板。うそっ!上流に宇曽川ダム、ホンマ、ホンマ!。

 

 

 

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2019年10月27日 (日)

「秘仏」ご開帳

Img_7252 Img_7253 Img_7230 Img_7254 Img_7260_20191020092401 Img_7257 「秘仏」-、そのフタ文字を見ただけで「秘仏」に見える。見られない、見てはいけない、ちょっとは見たい。そんな秘仏が入る厨子がご即位記念で、いま、ギギーと開いて、結縁の特別ご開帳という。三井寺の国宝・金堂の内陣のなか、黄不動尊像と護法善神立像である。

 

 JR大津駅北口改札に「秘仏結縁」のタテカンが出た。広い30㍍道路の向こう、琵琶湖が見える。県庁側にマンションが誕生、1、2階に平和堂経営のスーパーも出来た。ちょっと行ったら、スタンド林屋、全串80円のくろ万がある。ポスターに~不死鳥の寺~と冠をつけ、弁慶引きずり鐘のマスコット・べんべん君もいる三井寺、駅からはだいぶ先にある。

 

 最寄りの駅なら京阪石坂線、浜大津の次が三井寺駅前。琵琶湖疎水沿い歩いて7、8分かな。正式に園城寺。天智、天武、持統天皇が産湯をつかった霊泉があって御井寺の三井寺。お寺を開いた智証大師が、秘宝の黄不動と母の如く善神女像を崇拝したという。今回のご即位、何としても姿を~と、特別のお目見えである。頭が後光さす国宝像の智証大師も期間限定で出る。春になったら33年に一度の如意輪観音様も開帳という。秘仏勢ぞろいは今だけよ!。

 

 ※ ご即位記念の「秘仏結縁」は12月8日まで。

 

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2019年10月26日 (土)

殿堂入り日本人の探検家50人

Img_7276 Img_7278 Img_7279 Img_7280 Img_7286 Img_7288 Img_7289 Img_5965 Img_5964 Img_5963 未知へ挑んだ日本人の探検家、どんな人たちか。近藤重蔵、間宮林蔵、ジョン万次郎、伊能忠敬、白瀬矗(のぶ)ら選ばれた探検家は50人。その人たちの肖像画を著名画家が描いて、経歴を紹介した単行本を持っている。ハードカバーで千円購入、ちょっとした書棚のお宝である。

 

 平成の合併で東近江市になった旧湖東町に西堀栄三郎記念探検の殿堂がある。ここで毎年秋に地元作家さん美術展。JR能登川駅から知人マイカーで愛知川沿いに行って、10分あまり。会場前にピッケルのモニュメン、菱草で埋まる池、入り口にタロウ・ジロウの南極犬像も。館内は西堀さんの遺品、写真などにはるか南極のリアルタイム映像、昭和基地も映っている。

 

 美術作品の展示は地球儀のある2階ギャラリー、1階には日本人が世界のどこへ行ったか、肖像絵の展示コーナー。本はここで販売、千円と聞いて、すぐ買った。最初は探検家49人だったが、選考委員長だった梅棹忠夫さんも逝去、仲間入りして、追加で本の中に折り込まれた。シベリア横断の榎本武揚、マナスルの槇有恒、もちろん南極越冬隊長・西堀栄三郎、世界五大陸最高峰制覇の植村直己…、頁を捲るごと探検家の顔が絵で登場、ええよ?。

 

 ※ 探検家の肖像は本からアトランダムに抜粋した。左から学術探検の梅棹忠夫、間宮海峡確認の間宮林蔵、実測日本地図の伊能忠敬、米国へ渡ったジョン万次郎、マナスル登頂の今西寿雄、南極・ヒマラヤパイオニアの西堀栄三郎、グリーンランド縦断の植村直己。

 

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2019年10月25日 (金)

「御紋」とは~の講演を聴く

Img_7516 Img_7525 Img_7519_20191023083201 Img_7528 Img_7524 Img_7523 Img_7522 「御紋」とは、正式にどういう紋で、どう使われているのか。天皇ご即位の日、京都市学校歴史博物館で「御紋の統制」と題する講演を聴きに行った。講師は京都外大講師・村山弘太郎さん。最初のスライド、菊の紋の朱肉入れ箱が写り、~花弁は何枚?~と問いかけた。

 

 村山さん、花弁に1、2、3…と番号を付けて数え、15枚ですね。これ、京都御所の売店で販売ですが、ちょっと違うんですよ~と。そこから、天皇の象徴としての「菊御紋」の話が始まった。村山講師、今宮神社など近世の祭礼を研究、40歳と若い学者さん。会場は明治2年に開校した日本初の番組小学校の一つ、旧開智校。その2階講堂で80人ほどが聴く御紋の「」??。

 

 天皇の「菊御紋」とは八重の花弁16枚。天皇が即位宣言された日、NHK夜7時のニュース画面で出た。皇居へ天皇車の旗、祝宴のナイフ、フォークに刻まれた紋がそうだった。皇室の「菊御紋」は菊好きの後鳥羽上皇が始まりという。村山スライド。パスポートの表紙、三八式ライフル銃、御名御璽、社寺瓦などで「菊御紋」が写った。曖昧だった使用、明治維新になって、太政官布告などで統制が強まったという。天皇、皇室、政府の「菊御紋」は、花弁数えて八重の16枚なり。

 

 ※ 講演は10月22日、番組小学校創設150年記念のリレー講座の一つ。 ※ 京都市学校歴史博物館は下京区御幸町仏光寺下ル。

 

 

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2019年10月24日 (木)

藤堂高虎の新作能、故郷で上演

Img_7329 Img_7355 Img_7335 Img_7332 Img_7350 Img_7341 Img_7344 人口6900人余の町におらが町の英傑が戻ってきた。戦国武将・藤堂高虎。愛媛の今治、宇和島、三重の伊賀、津城主、城造りの名手である。彦根と隣り合う滋賀県犬上郡甲良町の出身。高虎の能面が出来て、地元甲良中の体育館特設能舞台で、新作能「高虎」の上演があった。

 

 頬に刀傷がある高虎面を打ったのは能面師・伊庭貞一さん。秋田、鹿児島の国民文化祭へご一緒したご縁があり、新作能の案内があった。高虎を顕彰する町が、伊庭さんらの新作能上演委員会とで主催した。体育館内100万円の舞台が出来、チケットは完売、地元のお年寄りら600人で満席。野瀬町長が挨拶のおり、トンボが入り込み、先手を打って嬉しそうに舞った。

 

 かつて藤堂村は、いまは在士。藤の花が咲く八幡神社、高虎の道、高虎公園がある。上演前、柿の実がなる農家を見て、絵になる長閑さ思いながら公園へ。騎乗する高虎像は1㍍90の巨漢、八幡神社を指さす。この地で育って幼名は与吉。浅井長政、秀吉、家康など7人に仕えて、戦場での働き多く、情にもろく~だったという。上演舞台、観世流の浦部好弘さん(79)が主役・高虎してやったり?のシテ。高虎面つけ、鎗を振り回し、甲良でこうら、こうらあ?。

 

 ※ 新作能「高虎」の上演は10月19日。

 

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2019年10月23日 (水)

秋は夕暮れ

Img_6824 Img_6831 Img_6826 Img_6833 Img_6844 Img_6840 Img_6847 Img_6837 Img_6850 Img_6852 夕暮れの秋の空色、こうも移り変わるものなのか。日に日に太陽の沈みが早くなって、青かった空が、雲とともに灰色になって行く。滋賀県湖東の町、愛荘町の宇曽川沿い。たそがれていく空を見上げて、ひとり歩いた思い出、そのときの空の変化…、いまも忘れられない。

 

 愛荘町の秦荘の始まりは6世紀、ここへ住み着いた渡来人の秦氏。そう聞いて、宇曽川の上流近く依智(えち)秦氏の古墳へ取材に行っての帰り。近江鉄道愛知川駅から1時間半、古墳を確認して、また元来た長い宇曽川沿い。バスは通っていない。人とは出会わない。テクテク…友達は見上げて歩く空。奥の細道、芭蕉のお供をしたのも曽良。そらそうやった?。

 

 清少納言は枕草子で~春は曙、夏は夜、秋は夕暮れ~と表わした。平安の時から1千年以上、今は令和最初の秋の夕暮れ。黄昏(たそがれ)は周りが見えなくなって「誰ぞ彼(だれぞかれ)」が変化した当て字という。青く明るかった空、次第に薄暗くなって雲間に太陽が見える。半月も上がる。火の見櫓か、長い鉄塔がある。河原のススキが西日を浴びる。山の頂きに太陽が重なった。太陽落ちて、空は茜色……。変化する空は、ドレミファソラシド?。

 

 

 

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2019年10月22日 (火)

最後の晩餐、さて何に?

Img_5820_20191015102901 Img_5815 Img_5819 人生の最後に食べたいのは何だろう。いづうの鯖寿司、江戸前の穴子一本握り、川端康成が看板文字書いた三嶋亭のすき焼き…いや、熱田神宮境内のひつまぶし…うーん、肉やったら…、懐石やったら…、どうしよう、どうしよう~と思って、あのハンバーグを思い出した。

 

 京都の桂の、ほれ、阪急電車の駅から歩いて10分の、ほれ、あの「くいんしんぼう山中」。特選近江牛のフィレステーキも素敵?やけど、ドーナツ型のハムバーグが名物。ランチにして2500円。卵黄が真ん中に乗って、ジュワっと肉汁が滲んでいて、厚みがあって…、口に入れたらトロっとして、奥深いコクがあって…。このハンバーグも、最後の晩餐の候補!。

 

 人気作家・山村美沙の娘さん、紅葉さん。母の京都府警を舞台にした推理ドラマにたびたび出演する。その紅葉さん、人生の最後に選ぶ食事は、フォアグラとハンバーグとTV番組で公言している。お店は、くいんしんぼう山中のハンバーグを選んでいる。お店の入り口に紅葉さんの写真とTV局の認定書があったのを見た。ダビンチが描いたキリスト最後の晩餐は何だったのか。スタンド林屋のスパ、銀座・はしごのだんだん麺も候補に入れるかな。

 

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2019年10月21日 (月)

風変りな迷い子「ロスト・シング」

Img_7179 Img_7175 Img_7178 これは何なんだろう。赤いストーブの達磨?足はムカデ?、頭はクルクル回る扇風機?…、何なんだろう。えっ!名前は「ロスト・シング」。今、若者に人気のイラストレーターで絵本作家、ショーン・タンさんが描いて、世の中に送り出したんだって。へえっ?けったいな生き物けど、何かいいねえ。

 

 このロスト・シングくん、風変りで寂しそうな迷い子。世の中が忙しすぎて、誰からも気づいてもらえない。~ぼくがある時見つけて、ボール遊びして、家に連れて帰った。納屋にかくまって、また連れ出して、保護センターへ行ったけど、そこは廃棄物の墓場とわかって、また二人でウロウロしていたら、最後の最後にロスト・シングくんの仲間がいる場所が見つかって…~。

 

 それでまあ、よかった、よかった!というストーリー。この15分の短編アニメが、アカデミー賞の短編アニメ賞を受賞した。京都伊勢丹7階美術館であった「ショーン・タンの世界」展、会場の中で上映があった。展覧会のサブタイトルは~どこでもないどこかへ~。短編アニメはぼくも、ロスト・リンクも喋らないけど、字幕付きの解説があった。世の中、こんな風変りな迷い子が減ってしまって寂しい~と、作者のショーン・タン。ぼくも、どこでもないどこかへ~行きたいなあ。

 

 ※ ショーン・タン。1974年オーストラリア生まれ。2006年刊行の「アライバル」は23か国言語で出版。 ※ 伊勢丹展は10月14日で終了。

 

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2019年10月20日 (日)

上七軒の踊り「酒餅合戦」

Img_7143 Img_7134 Img_7130 Img_7102 Img_7126 酒は、盃をグイッと飲み干して言う。「やい餅!、お前、蒸され、叩かれて、ネチャネチャして…」。杵を持ってじっと聞いていた餅。「言わせておけば、言いたい放題。酒はん、あんた世間で、飲んだくれ~と言われているのを知っているか」と言い返し、芝居は始まる。

 

 舞台の演目は、猿蟹合戦ならぬ酒餅合戦。これ、京都で一番古い花街・上七軒歌舞練場であった芸舞妓の温習会、第70回寿会の演目に上がった。新作でなく古典。昭和41年、NHK教育TVで放送、コミカルで、面白いと、わりに知られているという。寿会の最終日に行って、初めて見た。酒はきちがい水、餅は癇癪持ち、ぜんそく持ち…と言い争いは延々と続いて…。

 

 「嗚呼、やかましいなあ。なんや、なんや」と、花道から大根が出てきた。大根は酒の二日酔いに効き、餅には胃もたれに良い~と仲裁に入って、ジャスターゼ効果で、丸~くおさめる。演ずるのは、上七軒で売れっ子の姐さん三人。役どころ、酒の三郎は踊りがうめえ~梅智賀さん、餅の六郎は片岡秀太郎さんから胡蝶蘭が届いた尚ひろさん、大根の白妙は足元太くはない梅嘉さん。酒は酒を避けず、餅の旨さはオブコース勿論、大根説得はこんこんと。

 

 ※ 令和元年記念第70回寿会は10月8日から始まり、13日で終わった。

 

 

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2019年10月19日 (土)

町歩き、油断はできない。

Img_7038_20191019065501 Img_6895 Img_6965 Img_7141 Img_6159 Img_6160 Img_7021 油断はできない。出歩いて、ブラブラして、どこからどんな言葉が出てくるかわからない。寺の伝言板、車内吊り、街角の広報版、商品名、店のキャッチコピー…、今、日本語は乱れに乱れて、油断ができない。こうも乱れると、笑うしかない。ハハハ、ハハハ…母はどこ?。

 

 もう古い本だが、書棚に江國滋著「日本語八ツ当り」(新潮社)があり、頁を捲って、町歩きで思いを重ねている。江國さんは、広告コピー、お役人文章、若者の物言いなどに八つ当りしているが、今は全体にシャレが横行している。タピオカブームで「ドトールでタビる?」。歯科医院は、鹿のイラスト看板をだして「ここにしか」。仕方がない時代なのかなあ。

 

 お寺さんは「いろいろ不思議なことは多いが、今、生きていることが一番不思議」と伝言板を出す。不思議の国でアリス。増えに増えるガチャポン玩具に鳩のハトカー。前にも後ろにも動いてピーポー、ピーポー。刺繍屋の店名刺繍、大股で「ポイトコセ」。食べロス戒めで、花魁登場して「へえ~残すんや、わてが作ったご飯残すんや」。いえ、いえ、食べます、食べます。宗教系大学のPR。~「いいね」で、いいのか~。自問の学び、これはいいね!。

 

 

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2019年10月18日 (金)

住友コレクション、中国の青銅器

 Img_6061 Img_6091 Img_6087 Img_6075 Img_6072 Img_6068 Img_6079 これは何の動物の文様だろう。鳥かな、河豚かな、鰐かな…いや、龍かな、ちゃうなあ、まあ、怪獣というところかなあ。そうや!宋の時代なら、鳳凰…ほおっつ!。何とも古い。紀元前も前も前、前17世紀。中国は秦や漢や唐より前、商や周の時代である。

 

 京都市左京区鹿ケ谷、住友財団「泉屋博古館」。第15代当主住友春翠氏が明治から大正にかけて蒐集した青銅古器を常設展示している。蒐集500点。中国以外では質量ともに充実している~と世界的に評価が高い。「文化財修復の今」~の企画展へ行って、この青銅器館にも入った。第1室の青銅器の名品から第4室へ、種類と用途、神秘なデザイン…見どころは多い。

 

 泉屋(せんおく)は住友家の屋号。博古館のある鹿ケ谷(ししがだに)は元住友家の別荘。地名は平家打倒を策した鹿ケ谷事件の鹿ケ谷。近くに完全予約制の高級料亭「つる家」がある。来日の国賓、よくここで食事する。行ったかって?、むか~し、ふつうの客で行った。そのおり英国ダイアナ妃がここで食事の写真も見た。今は昔、写真展示どうなっているかな。いや、昔で脱線。展示は昔の青銅器、これでもか、これでもかの昔…、眼は青銅でブルーに?。

 

 

 

 

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2019年10月17日 (木)

穴子の一本勝負

Img_7088 Img_7058 Img_7059 Img_7062 Img_7084 一本勝負と言えば~である。そりゃあ、柔道、剣道、プロレス。所定の時間内、瞬間にワザが決まり、審判が手をあげ、勝負ついたイッポン。それが、なんと「穴子一本勝負」と出た。アナッ~と洒落たくもなる。海転寿司「魚河岸」一押し、朝一番の特別メニューという。

 

 一日一度の出歩き癖、超大型台風19号が来た日もだった。京都駅八条口からイオンモールKYOTO店へ行って、ちょうとご無沙汰の、回転が海転で回る寿司が旨い!の魚河岸さん。店前のタテカン、秋深まる10月というのに「熱々寿司祭」という。その目玉が穴子1本勝負500円税込み。穴子好きなんで、見た瞬間♪~決めた、決めた、お前に決めた~♪。

 

 京都駅界わい、増えた、増えた、回転寿司が増えた。長次郎、金沢のまいもん寿司、金次郎、立ち食い寿司などだけど、名古屋から出店の魚河岸はもう古参格。見知った開店以来の店長がいる。カウンターに座って、いきなりステーキ!。いや、いきなり穴子!と店長へ直々に。昼に近い朝、台風で警報が出ている朝、穴子は一本勝負で出た。長~い煮穴子、皿からはみ出るが如く、真ん中は谷、握りは二つ繋がり。どや、ウン、これは旨い。イッポン!。

 

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2019年10月16日 (水)

油日神社の「ずずい子」様

Img_6532 Img_6537 Img_6549  Img_7089 近江は甲賀の油日神社に保存展示の「ずずい子」様、ご存知かなあ。子供の人形だけど、見ればみるほど、こんなに…~である。随筆家・白洲正子は、その名著「かくれ里」で、~写真の通り、あられもない格好だが、そういうものにとらわれず見れば、大変味のある力強い彫刻」と紹介している。

 

 裸身の「ずずい子」様は、小さな樽桶の中に入っている。文献で、作者は福太夫という能の古面と同じ桜宮聖出雲とわかっている。ともに県文化財指定で、制作は1508年と古い。子供なのに何でそんなに?だけど、稲作の種まき神事に絡み、田んぼを突いて、大きくな~れ!と、豊作を祈ったのでは~と言われる。油日神社境内にある民族資料館に展示されていて、成安造形大学近江学フォーラム現地研修で行ったおり見た。

 

 能学に造けい深い白洲正子氏は、油日神社に保存の古い能面を調べに行って、この「ずずい子」様を知った。京都、滋賀などの「かくれ里」シリーズの最初に油日神社をとりあげ、~この神社に珍しい人形がある~と、本に写真もつけて、このとおりと、詳しく書いている。神社によると、それ以来、全国的に関心が急に高くなり、ひっそりした山里の神社に鑑賞者が増えたという。ずずい子様、ずずっと、ここに~である。

 

 ※ 油日神社は「あぶらひ」と濁らずに読む。油の神様。標高694㍍の油日岳を神体山とする。拝殿、本殿、回廊など本格的神社建築で、重文。元慶元年(877)からの古社。5年に一度のお祭り・奴振りは県指定無形文化財。

 

 
 

 

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2019年10月15日 (火)

野外彫刻、何を意味する~

Img_6446 Img_6439 Img_6441 Img_6437 Img_6453 Img_6476 Img_6472 Img_6454 Img_6444 わかっても、わからなくても…それが芸術、それでいい。秋、府立植物園は今年も京都野外彫刻展。緑のペンキ塗り木造り台座に大理石二つ。題名「ふれていし」。残暑、熱くなってから注意して触れて~と。触れれば、温もりを感じ、自分を感じ、生きる意味を感じると。

 

 隣の作品、題名は「む」。扇風機の枠と陶器壺が寄り添うように並べてある。何で「む」なんだろう。作者の外礒秀紹さんは~無意味の「む」です~と。無、ム、む…意味はない。「ふれていし」の寺池厚志さんも、外礒さんも毎年出展の常連作家さん。芸術の秋、出展に意味あり。常連は「あかとんぼ」の岩本幹雄さんも。少女とあかとんぼ、この指とまれ!

 

 「ベラスケスは空へ」(抜水政人)のベラスケス、飼っていた猫の名前で、戯れている姿という。画家も猫もベラスケス。どちらが先に~の「うさぎとかめ」(山本由有)。勝った負けたの時代はもうむかし。道先案内表示は「何度でも何度でも何度でも」(山田真也)の題名がつく。行先は三か所、胎内、浄土、シンガポール。どこへ行ったらいいのかなあ。「六地蔵神社へようこそ♪」(佐藤浩次郎)「丘の青年」(武智陸)…、わからなくて芸術の秋!

 

 ※ 2019年京都野外彫刻展は10月14日で終了。

 

 

 

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2019年10月14日 (月)

阿弥陀如来サマを写す

Img_6508 Img_6510 Img_6520 Img_6521 Img_6519 Img_6511 本堂前に座って、正面からだと、キッとした怖そうなお顔に見える。立って本堂の横、右と左へ行って、勢至菩薩と観世音菩薩の隣から横顔を見ると優しい。近江は甲賀の山里、浄土宗阿弥陀寺の重要文化財、阿弥陀如来坐像である。ご住職が大らか、写真撮りが出来た。

 成安造形大学近江学フォーラム現地研修、櫟野寺(らくやじ)で秘宝・十一面観音坐像を見て、そこから歩いて10分少しが阿弥陀寺だった。櫟野寺の観音さんも重文、年に春秋期間限定の御開帳で、写真撮影はできないが、同じ平安時代作、同じ一木造りの重文像でも、写真はいいですよ~と住職さん。手を合わせ、自分の目で見て、デジカメでも見て、有難い。

 ご住職は、この御本尊を前に立ち~県から国宝でもおかしくないと言われています~と説明する。お寺は最初、天台宗で、その時からの如来さんで、修行の厳しさから表情がきついのでは~と言い、横から見ると、まさにホトケ様の柔らかさです~と。どうぞ近くて見てください。写真?ああ、いいですよ~と。そう説明があると、仏様、ほっとけない。いい写真が撮れて、ご住職の教え「不求自得」、求めざるに自ずから得たり~とは、このことかナ?。

 

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2019年10月13日 (日)

戸田建設の問題?

Img_6622 Img_6627 Img_6626 Img_6625 Img_6624 Img_6623 Img_6630 Img_6638 どこで、どんな問題と出会うか~、わからないもんだ。ぶらり歩いて、京博、三十三間堂前から七条通りを西へ、京都タワーが近くに見えるホテル建設現場へ来てだった。工事塀に小さな飾り窓、中に重機のプラモデル。「この重機の名前は何でしょう」。それが問題という。

 

 京都は、外国人観光客が増えているとはいえ、もう十分と思うけど、今もなおホテル建設ラッシュ。この建設現場は高さ34㍍、地上9階地下1階建て、仮称「七条ホテル」、来年1月末完工という。建築の設計施工は戸田建設さん。キャッチコピーは~ただいま、未来を建設中!~、洒落を加えて、ほんトダ。これはうまい!と思わず立ち止まって、問題も見た。

 

 重機のプラモデルは4つ。いろんな型がある。出歩いて、工事現場でよく見かけるけど、名前はなんやろう。高く伸びるのはクレーンかな。答えたら何かくれ~るんかなあ。いや、企業メセナ、街角の社会勉強か。う~ん、何やろう。答えは、覗き込んだ中にという。腰を屈めて見たら、回答一発、役割まで説明してある。フォークリフト、ラクタークレーン、油圧シャベル、アスクコNEOの4つ。用途により整地、土堀、荷上げ…、ほんトダな?!。

 

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2019年10月12日 (土)

フジバカマの咲くお寺

Img_6125 Img_6135 Img_6122  Img_6119 Img_6121 Img_6133 綿毛のような白い花がモコモコと咲いている。境内本堂前の参道石畳、北側の七福神の石像前…何鉢あるだろう。こちらで200鉢、向こうで300鉢…。飛んで飛んで1000㌔、旅する蝶・アサギマダラが好きなフジバカマ(藤袴)が境内に一杯である。

 

 源氏物語第30帖に出てくる秋の七草。絶滅種になったが、京都大原で原種が見つかり、保存育成運動とともに咲きだした。ここ、京都・寺町丸太町下ルの革堂行願寺の境内は、地元の藤袴祭りの中心。毎年、秋が深まる10月中頃、寺町通りにも花の鉢が並び、屋台も出て、音楽会などがある。お寺の隣、更科蕎麦へ行ったおり、本堂参拝、鐘鳴らして、境内を歩いた。

 

 境内鉢植えのフジバカマに蝶が来て、蜜を吸っている。1羽、2羽、3羽…、朝ではないけど、アサギマダラかな。秋に台湾方面へ南下、春に北上という。薄青い羽根ならそうだけど、羽根は赤茶色なので違うような。現場のスマホ調べだと、「ツマグロヒョウモン」という蝶らしい。そうか、そう言う、ちょうか?。羽根を広げた所、デジカメ撮り。写りはどうか、ちょうかな?。ちょうや。源氏千年、フジバカマは歴史と文化の香り、ちょうや、そうや~と舞う。これ、丁々発止?。

 

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2019年10月11日 (金)

曽我蕭白の雲龍図

Img_6179 Img_6183 Img_6181 Img_6185 Img_6492 Img_6493 渦巻く雲の中、龍は龍だけど、ググっと、NHKのクローズアップ現代にしてみれば、鼻は、はなはだ、豚みたいだし、怖いはずの目はトロンボーンしている。異彩か、奇才か、変人か、雲龍図を描いたのは、曽我蕭白。若沖より14歳下、同じ京都生まれ江戸時代の絵師。

 

 御所の西隣、寺町通りにある京都市歴史資料館。いま、ICOM(世界博物館会議)開催記念で、蕭白の雲龍図を展示している。この資料館から1㌔ほど北、寺町今出川上ルの西山浄土宗十念寺の障壁画で、3年前に京都市が文化財に指定した。展示は3階建て資料館1階、十一面観音、祇園祭カマキリ人形など計16点の市の指定物件と一緒に蕭白雲竜図である。

 

 写真撮影禁止なので、上に十一面観音、下に龍をクローズアップ現代?した資料館前のポスターで写真撮り。これはアップアップしてあり、全体がわかりにくいので、部屋の入り口近くに展示の雲竜図、外側から1枚だけすみません!と撮った。龍の髭は雲の中で、泳ぐようにりゅうりゅうとしている。館内にクイズ5問。その一つ、蕭白は「〇想の画家」で有名、〇の中は①仮②奇③懸~のどれでしょうか~と。は~い、仮想×、懸想×、奇想〇です。

 

※ 記念展示会は入場無料で10月20日まで。

 

 

 

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2019年10月10日 (木)

甲賀の里の薬膳料理

 Img_6565 Img_6562  Img_6552 Img_6561 Img_6560 Img_6553 人を見ない忍者の里・甲賀でエッと思うような料亭がドロンと出てきた。新名神のインター、甲南からも土山からも10分、自然が一杯の山里にある「錦茶屋」。バス2台、甲賀の里の寺々を巡って、昼食の薬草料理「薬膳御膳」で入った2階、アッと驚く大広間だった。

 

 年に一度、成安造形大学近江学フォーラム現地研修。今年は白洲正子の「かくれ里」で登場の油日神社、櫟野寺(らくやじ)などへ行って、櫟野川ぞいのお店がここだった。この辺り、薬草の宝庫、減ったとはいえ今も薬品会社があり、昔は富山の薬売りと同じように家庭置き薬販売でここから全国へ歩き回っていたという。近くには、甲賀市くすり学習館もある。

 

 甲賀忍者の常備薬でもあったという。地域名「かふか」と読む鹿深、シカがいる奥深さがある。プラハの著名な小説家カフカは同音異語かな。地元育ちの主人~ようこんな山深いとこへ~の挨拶、創業50年という。赤ずいき、茗荷、蓬、蔓紫、どくだみ…小鉢に竹籠に揚げ物に…これでもか、これでもかと40品目。視力向上、精神安定、老化防止の注釈つき。テーブル和紙に「甲賀衆 忍びの賭や 夜半の秋」(蕪村)。甲賀の秋、薬効の効果あり?。

 

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2019年10月 9日 (水)

「海鮮は安いだけ」…。

Img_6276 Img_6284 Img_6267 Img_6274 Img_6275 Img_6282 Img_6270 「海鮮が安いだけの店」と自虐的なフレーズの店なのに、店内は一杯である。時間見たら、昼に遅く、夜に早い午後3時、仕事はあるのか、ないのか、お客は女性また女性…、なんでこんなに流行っているのだろう。きっと「海鮮が安いだけではない」のでは~と入って見た。

 

 河原町に「京都」、梅田に「大阪」の名前がついた阪急電車で、京都河原町から大阪梅田へ行った。複合商業施設「ルクア」の地下2階、バルチカの飲食街を歩いて、この店だった。「魚屋スタンドふじ子」という。ちょっと並んで入った。譲り合い精神で2時間以内、オーナーは魚39年の目利き、大阪中央卸市場仕入れ、調理場広く、店員多く、メニューも多い。

 

 名物トマトの酎ハイ頼んで、名物の魚盛りと、さらに名物の鯛とうふ蒸を注文した。ほかのも含め、みんな500円前後、~海鮮安いだけ~かどうか。。魚盛り、しまあじが新鮮、ぷりぷりしている。鯛とうふ蒸、身がようついて、どうですタイ。とうふ出汁、匙すくい、いい味。鯛とうふメニューに貼り紙。~うっかりしていると、この一皿で地酒3杯~と。昼から3杯、そらあ、うっかりできない。しっかりせんと。店は「逆も真なり」がお上手!。

 

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2019年10月 8日 (火)

北野神社のずいき祭り

Img_6200 Img_6198 Img_6210 Img_6207 Img_6209 Img_6211 Img_6212 お神輿の飾りつけ、ぐるりと四方を見て回ると、鶴の恩返しあり、鳥獣戯画あり、いま人気のラグビー、リーチ・マイケルのトライにNHK大河のいだてんも…。唐破風の屋根が、里芋の茎のずいきなので、ずいき祭り。毎年、そんな手作りが伝統の神輿がワッショイ!、ワッショイ!である。

 秋祭りの始まりは、京都・北野天満宮のずいき祭りから~と言われる。神社の略記によれば、祭りは五穀豊穣に感謝し、新米、野菜などを菅原道真の神前に供えた故事から。祭礼は1603年に神輿、1802年にずいき屋根、一時は途絶え、明治23年に15年ぶり復活して、今に至る。お神輿さん2基、神社出て戻る巡幸途中、仮に鎮座する御旅所で見た。

 

 「お旅」と略す御旅所は、北野神社から南西の西大路下立売西にある。付近はお神輿さんご縁、御輿岡町。ぶら歩き中、通行止めで屋台出店の境内へ入った。野菜で飾った大小の神輿2基、一つ一つ丁寧に見たら~である。赤唐辛子、麦穂、赤茄子、頭芋、九条葱のタネ…、テープや写真で、これはナニナニ作りの解説あって、よくわかる。昔からの農家減り、野菜仕入れが大変だけど、氏子さんらずいき祭りの伝統を引き継ぐ。その志と技、随喜の涙?。

 

 ※ 北野神社のずいき祭りは10月1日から5日まで。1日は神幸幸、4日は還幸祭。 

 

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2019年10月 7日 (月)

西陣織あさぎ美術館オープン

 Img_5581 Img_5586 Img_5589 Img_5610 Img_5608 Img_5605 Img_5603 Img_5602ゴッホもモネもクリムトも、宗達も光琳も抱一も、北斎も写楽も歌麿も~である。ヒマワリあり、睡蓮あり、風神雷神あり、燕子花あり、神奈川浪裏あり、大首絵あり、美人画あり…著名作家の代表作80点が揃う。みんな絹糸で織った精緻な模作作品、糸糸しい。

 

 開館して、ひと月少しかな。京都烏丸仏光寺上ル、西陣織あさぎ美術館。からすま京都ホテル、かごの屋の南側にある塚喜商事のビル4階が美術館である。オープンのおり、門川京都市長もテープカットに来て、新聞各紙、テレビでニュースになった。オーナーは塚本喜左衛門さん。ご先祖が滋賀県五個荘出身の近江商人、西陣織ジャガーの丸帯などで財を成した。

 

 招待券もあったけど、入館料500円。いつもの町歩きの場所、気軽に入った。受付の女性が初々しい。1階で首から入館証明カード掛けて貰って、EVで4階、写真撮影はすべてよし。どう意図して織ったか、説明案内看板がある。繭のケース、金箔、銀箔、プラチナ…、1800口織という世界でもない独特の織り方が「あさぎ織り」という。近江商人は三方良し、社会貢献でアート進出という。精緻を極めた織りの芸術、見ごたえあり。折々、見たい。
 

 

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2019年10月 6日 (日)

万願寺とうがらし天ざる

Img_6115 Img_6114 Img_6113 Img_6106 Img_6109 Img_6111 バイクがある。出前用かな。常夜灯がある。旅籠の雰囲気かな。白い暖簾に店名「更科」に2文字。蕎麦やさんや。長野の更級郡は蕎麦の発祥地。お店は京都御所南、寺町竹屋町だけど、経営者の井上さん、長野にご縁があるのかな。昼は蕎麦、通りがかって入った。

 

 「ざる」の幟も出ていた。ざるそばに拘りがあるのか。平茸天ざると万願寺とうがらし天ざる、どちらも1000円。普通のおろしそばなどメニューもあるけど、これはそうはない。京都駅構内も宝くじ売り場、万願寺とうがらしの縫いぐるみが、ジャンボ発売のおり、よくぶら下がっているのを思い出して、万願寺にした。麻雀で満願、宝くじで満願ならいいなあ。

 

 お店は明治45年創業という。蕎麦を打つのは、もう2代目か、3代目か、古いお店が並ぶ寺町通でも老舗である。万願寺とうがらしの天ぷらが先に来た。衣は少なく、青さが見える。皿に4つ。少し遅れて、ざるそば。この夏はあの店この店でざるそば、ざるツウになっている。出汁少し、ツウとすすった。うん、これはいける。さすが老舗、更科や。店内は古風さと新しさと。入り口にメダカがいる。♪~そっとのぞいたら、学校は川の中~♪でなく鉢の中だった。

 

 

 

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2019年10月 5日 (土)

能登川駅は水車また水車

Img_5933 Img_5934 Img_6013 Img_5930 Img_5943 Img_6012 Img_5937 Img_5940 どうしようかな。しゃれようかなあ。JR琵琶湖線の能登川駅で降り、地元の観光地・伊庭内湖、そこの水車を知らなかった。~i don‘t not~。わかってもらえたかな。能登川でノット。やっぱり、洒落が出て、デーオ、デーオ~、浜村美智子でバナナボート?。

 

 こらえてはいたけど、イテテ、イテテ?。能登川駅は平成18年の合併で、八日市市を中心とする人口11万の東近江市の玄関口に。信長の安土城、井伊の彦根城の間、一日乗降7千人以上、新快速が止まる。五個荘、愛知川へ、東口からバスが出て、展覧会鑑賞などで一年に一二度は行く。この間、バス待ちで駅回りウロウロして、水車の町なんだ~と知った。

 

 伊庭内湖は駅西口から車で10分。水車は直径13㍍、関西で一番大きく、内湖では毎年ドラゴンカヌー大会があるという。駅舎の輪郭が丸い。西口のスーパーも玄関も丸い。水車模りデザインだった。エスカレーターに沿う階段のモザイクは水車。時計付きモニュメント、街灯~水車である。よ~く見れば、ホームの「ようこそ東近江へ」看板イラストも。こんなにも、水車、水車しているとは…。もう~i don‘t not~とは言わせない。

 

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2019年10月 4日 (金)

令和初の「実りの秋」

Img_5700 Img_5703 Img_6028 Img_4757 Img_6141 Img_6145 令和初「実りの秋」というのだろうか。松茸ではないキノコ、脱穀付きのコンバイン稲刈り、弾ける寸前のイガ栗、ギンナン鈴なりの銀杏の大木、熟れだしたザクロ…、残暑なお厳しいおり、この秋一番乗りの実りに出会った。どれも偶然、以下は令和元年記念の実りなり。

 

 あの実り、いま行ったらどうなっているかなあ。まだあるかな、もうないかな。滋賀県の旧中山道にある愛知川を渡って、歩いて能登川駅へ。五個荘の簗瀬地区だったかな。バス通りの道沿いに栗の木。イガは茶色く、実が弾けそう。青いイガもたわわ、みんな大きい。もう手が届きそう。どうする?、イガ尖っている。いかん、いかん。見るだけ、写真撮るだけ。

 

 京都御苑の寺町御門から入って、銀杏の大木。樹高7、8㍍はある。イチョウやし、一応、ギンナンを確認したら、ある、ある。あるってなもんや三度笠?。これぞ鈴なり。実のなるのは雌の木、どうしてこう成るか、メスを入れたい。大阪の中之島公園、堂島川沿いの芝地、白い大きなキノコが連なって出ている。マッタケ?、ちょっと待ちや。赤松はどこ?ないない。触らす、取らず、写真を撮るだけ。稲、柿、ザクロ…、実る秋、即ち食欲の秋なり。

 

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2019年10月 3日 (木)

建仁寺「大哉心乎」

Img_4631 Img_4585 Img_4574 Img_4565 Img_4572 Img_4568 Img_4567 Img_4584 「大哉心乎」。今年で5期目の管長・小堀泰厳師の筆だろうか。骨太にして、優しさに満ちている。文字の書かれた衝立は、建仁寺本坊玄関の右側奥にある。臨済宗建仁寺は京都最古の禅寺。~大(おお)いなる哉(かな)心(しん)や~。開山・栄西禅師の言葉である。

 

 建仁寺境内は、好きなので、出歩くとよく入る。自宅山科からの京阪バス、五条坂の次、清水道で降り、八坂の塔を後ろに八坂通りを歩き、甘茶が咲く霊源院前を通って、石畳から境内へ。この石畳が心よい。50㍍はある。土塀、竹林、杉木立、石楠花、風雪で顔が朽ちた石像、面会謝絶の塔頭…、いつ歩いても枯れ葉一枚落ちていない。無にして、静寂である。

 

 歩きながら「大哉心乎」と説いた栄西さんを思う。その意味~ここにいるだけで、こころ静かに自らと向き合える~である。建仁2年(1202)創建、800年の時を超えた教えは奥深い。人の心は本来、自由で大らかなり~という。心と一体の足が境内、自由に歩く。御所を望む~の「望闕楼」(ぼうけつろう)の扁額がある三門東側、広い庭がある。松、楠などの樹々、自然のあるがまま。石畳同様、名前のないおおらかさ、無の心が気に入っている。

 

 

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2019年10月 2日 (水)

ウマヘタ、素朴な絵

Img_5910 Img_5909 Img_5912 Img_5907 Img_5902 Img_5903 Img_5904 Img_5914 上手なのか、下手なのか、それを「ウマ・ヘタ絵」と言うらしい。鎌倉、室町、江戸の時代にあった、ちょっと変な、意味不明な、それでいて微笑ましい作品を集めた「日本の素朴絵」展。~ゆるい、かわいい、楽しい美術~の副題どおり、龍谷ミュージアムで見た。

 

 西本願寺の真ん前、東京・日本橋の三井美術館から巡回の展覧会。テーマは素朴、おおらかさ。そう堅いこと言わんと、まあ、絵絵やん?。埴輪、お腹がポコッと出て、ドスコイ、どうした!。何の工事か、材木を担ぐ裸の二人、ヨイショ、ヨイショ~の声がする。お公家さんかけったいな獣に乗っている。展示作品、珍獣、妖獣、怪獣…、獣また獣が十分すぎる?。

 

 その一つに「クタヘ」。人面牛体の予言獣、江戸時代の作品という。なんで「クタヘ」?。あまり詮索するのはクタびれる。何たって、素朴展、へえっ、けったい~と思えばいいのでは。雲水托鉢の長い列…、オオッ、オオッの読経。描き方に度胸がある。いや、愛嬌がある。ゆる絵の元祖、大津絵の鬼展示も。若冲さんの伏見人形絵ほんわか。木喰さんの彫刻、お顔優しく、これぞ癒し。仙厓さんの禅画に味と深み…、今なら選外?まあ、おおらかに~。

 

 ※ 日本の素朴展は11月17日まで開催。

 

 

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2019年10月 1日 (火)

ステーキは「くいしんぼー山中」

 Img_5820 Img_5812 Img_5809 Img_5814 Img_5805 開業43年、オーナーシェフの山中康司さんが「肉はこれです」と示した。これから調理するフィレのステーキ肉。特選の近江牛、切り口は小豆色。むかし、額田王が~あさねさす…~と詠んだ滋賀県東近江市蒲生の精肉店から直接の仕入れ。焼きはミディアムでお願いした。

 

 減量対策で、今年の夏はざるそばの日々が続いた。毎朝、体重計に乗って、もう5㌔は減った。久しぶりに肉が食べたい。ネットでステーキ店を調べていたら「くいしんぼー山中」が出てきた。うまい、うまい~と口コミが多く、目安の食べログ、5・0まである。これは凄い。阪急桂駅から徒歩12分、千代原口から物集女街道の入り口、行かねばならぬ~と歩いた。

 

 予約したカウンター席、真ん前にシェフらの調理場。頼んだフィレ肉を焼くのはオーナー直々、従業員いても、フィレ?させない。バタじゃが出た。ローストビーフに野菜…、スープは金魚鉢みたいなガラス容器でコンソメ。来た、来た…近江牛のフィレがサイコロのようで出た。1つ、2つ、3つ…、オロシも、カラシもある。一つ、ウン…、また一つ、ウン…、これぞステーキ、牛さん、もう素敵…。名刺を差し出してオーナーシェフが前に来た。~いかがでしたか~。「いやあ、それはもう、花◎中の花◎で…」。

 

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