展覧会は「これ、鉛筆画です」
「これ、鉛筆画です」というタイトルの美術展、どこに? どこが? と見に行ったら~である。これ、写真じゃないの?と、よ~く見たら、マス目に一つまた一つと描き込んだ気の遠くなるような、普通をはるかに超えた「超絶技巧」の技。恐るべき「これ、鉛筆画です」。
駅同士の交流か、東京ステーションギャラリーから京都伊勢丹美術館「えき」へ巡回してきた展覧会。作家は63歳で早逝の山口県防府市出身の吉村芳生さん。最初の展示は金網。それが壁面に17㍍、限りなく続き、網目は1万8千個という。名前の出ない頃の吉村さん、ドローイングで70日間もかけ、金網、金網…と、檻に入った如く描き続けた作品という。
それで驚いていたら~である。第2会場は「365日の自画像」。新聞を写真でマス目に転写して、題字、写真、記事と点点点で描き写し、日々泣き笑いの自画像を上から描いている。精緻さ、再びの驚異。吉村さんは57歳で脚光浴びる遅咲きの画家。スランプ脱却は色鉛筆の花々。見開きチラシの藤は長さ7㍍、2年かけた。写真でない色鉛筆画。新聞の自画 像で、世の中と自分をみつめ、描くこと、生きることを求め続けて「これ、鉛筆画です」。
※ 展覧会は6月2日まで。
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