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2019年4月

2019年4月30日 (火)

湖北、観音の里で茉莉花像

Img_8738 Img_8734 Img_8730 Img_8729 Img_8726 Img_8725 Img_8727 Img_8753 Img_8740 う~ん…、これは、う~ん…、どう表現したらいいのだろう。優しさ、気高さ、凛々しさ…いや、美しい~と言えばそれでよいのかな。ギリシャ彫刻のビーナスというのでもない。日本の、新しい時代の、観音彫刻ではないか。何度も見あげ、何度も見とれて、見惚れた。

 

 観音の里、滋賀県湖北・高月町の図書館前庭である。高い台座の上、女性の立像は1㍍5,60㌢くらいか。素足、両手は身体にそって左右に広げる。右の肩から薄い着衣を掛け、髪は後ろになびく。口元を結ぶお顔、憂えがある。戦後、日本を代表する世界的な彫刻家、舟越保武さんの作品「茉莉花」である。茉莉花はマツリカ、白く咲いて香るジャスミン。

 

  図書館2階には、近くの渡岸寺(向源寺)の国宝、十一面観音立像を小説「星と祭」で書いた井上靖の記念室がある。茉莉花像の隣に井上靖さん「聖韻」の文学碑が並ぶ。~……平成の新しい時代を迎えて、……この町(高月)に茉莉花の精が、どこからともなく現われ、美しい裸婦像となって、広場のまん中に、すっくりと立たれた。平成の、新しい観音像と申し上げたい。凛とした、近代的なお姿である~。平成の終わり、高月町での葬儀帰り、偶然見た。

 

  ※ 舟越保武(1912-2002)岩手県一戸町出身、東京芸大名誉教授。宮城の佐藤忠良の親友でライバル。「長崎26人殉教者記念像」は代表作、高村光太郎賞。          ※ 井上靖の「聖韻」全文は以下の通り。~有名な渡岸寺の十一面観音像を初めとして、沢山の衆生済渡の仏さまたちが、静かに立たれたり、お坐りになったりしている古い町。琵琶湖を隔てて、遠く比良山系を望める美しい町、高月。平成の新しい時代を迎えてからのある日、そこの明るい広場、町の聖地に、一つの事件が起った。この町を象徴する花とされている茉莉花の精が、どこからともなく現われ、美しい裸婦像となって、広場のまん中に、すっくりと立たれた。平成の、新しい観音像と申し上げたい。凛とした、近代的なお姿である。世界規模を持つ瞑想の町、信仰の聖地、湖畔散策の町としての、新しい時代の、新しい高月は、この日、このようにして生まれた。~

 

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2019年4月29日 (月)

駅弁専門店、東京駅にあり、京都駅にあり…

Img_8587 Img_8579 Img_8578 Img_8577 Img_8574 Img_8575 Img_8840 Img_8844 Img_8841 Img_8847 Img_8845 ベベンがベン!の駅弁は、いまや時代のトレンドなのだろうか。群馬は峠の釜めし、富山は鱒ずし、広島は穴子弁…、東に西にシュッポ、シュッポの駅弁、全国で2千種という。東京駅で、京都駅で、全国のご当地駅弁が揃う専門店~ええっ、弁当えっ、弁当!~と出来た。

 

何を見たか?の中央線三鷹から東京駅へ、夜の9時頃か。構内の中央通りで「駅弁屋祭り」。覗くと、北海道の海鮮鮨、岩手の黒豚豚カツ、富山のますのすし、50品目パワフル東京弁当…、知人思い出し、秋田弁当980円買った。あきたこまちと紅鮭幕の内。いぶり人参、いぶり大根、きのこの味噌和え、比内鶏のつくね…、ご当地の味、ベベンが弁当である。

 

京都に戻って、JR2階構内に新しい駅弁専門店。店名は「旅弁当・駅弁にぎわい」。東京駅にあるなら京都駅も~で、新大阪駅にもという。神戸の蛸つぼ入りひっぱりダコ、ゴジラと蛸の対決弁当もある。奈良の柿の葉すし、福井のかにめし、鹿児島の黒豚めんたい、滋賀の近江牛すき焼き…旅行せずして、ベベンが弁当、見ているだけでも、シュッポ、シュッポの10連休。昔、おにぎり二つとたくわんで始まった駅弁、時代とともに真から進化?。

 

 

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2019年4月28日 (日)

行く春、平成最後の春は行く

Img_8866 Img_8621 Img_8638 Img_8157 Img_8698 Img_8716 Img_8861 Img_8687 Img_8453 Img_8447 Img_8412 Img_8315 Img_8302 Img_8184 今年も行く春、来る初夏…である。しょか、そうか…、時の流れは同じでも、今年は行く平成の春、来る令和の初夏…でもある。平成31年の睦月、如月、弥生から卯月へ、東に西に歩いて、平成の締めくくりに撮ったデジカメ写真、パソコン開き、メモリアル回顧である。

 

 京都市役所前の御池ゼスト地下商店街で、平成から令和へ京都新聞主催の写真展。京都御苑、天皇皇后が旧近衛邸の桜鑑賞散策、ついこの間である。垂れる糸桜とお二人の表情、いと優しい。岡崎公園、自転車の子どもたちが枝垂れ桜の下で遊ぶ。令和世代の担い手である。平安神宮庭園の池、舞い散った桜の花が淀んで、ピンク池に。木屋町は夜桜で、さんざめく。

 

 魚料理「よこちょう」へ、鴨川の向こうに夕日落ち、帰りは平成最後の満月が上がり、我が頭と二重に光る。お寺の伝言板、月替わりで足が止まる。寺町の天性寺で山頭火の一句は~窓開けて窓いっぱいの春~。自然体の句、情景浮かぶ。蔵丘社画廊で哲学者・梅原猛さんの書は「天衣無縫」。そのまま黄泉へ~か。東京へ行って、東近美の所蔵展。京都の中路融人さん「爛漫」、京都の徳岡神泉さん「富士山」、なんで東京に?…でも、いいよ、いいなあ。

 

 ※ 写真はまだある。銀座ソニービル跡はスペインのオイル壺展示、隅田川から望む東京スカイタワー、隅田川沿いの柵に江戸の火消し纏デザイン、京都六角堂で雨に濡れた柳など。

 

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2019年4月27日 (土)

都をどりの南座正面看板

Img_8169 Img_8173 Img_8170 Img_8172 Img_8162 Img_8166 Img_8163  同じ描くなら、うなじだったのだろうか。京都南座で67年ぶり開催の都をどり、正面玄関にかかる絵看板。舞台に向かう舞妓さんの後ろ姿、襟元のうなじに目がいく。白粉の塗りが山形デザイン。南座向かい、レストラン菊水前のバス停から眺め、つい長めに見てしまう。

 

 京都造形芸術大学が南座との社会連携で作成という。幅10・3㍍、高さ1・5㍍。日本画でなく自らニッポン画家という京造形芸大准教授・山本太郎さんの指導で、16人の学生さんが描いた。見逃したが、新聞にも載ったらしい。絵看板のバックは串団子、都をどりの赤い文字、広告は右に大丸、左に高島屋。平成から令和へ、今年の演目は「御代始歌舞伎彩」。

 

 夜のさんざめきの中、耐震すみリニューアルした新しい南座がライトに浮かぶ。都をどりは明治5年、東京遷都で人口減り、寂しくなった京都に賑わいを取り戻そうと、京都博協賛で始まった。公演はずっと祇園甲部歌舞練場だったが、いま耐震工事中で、南座開催は戦後まなし3年ほど以来という。公演は1か月1日3回、バス停でうなじに見惚れているうち、もう今日27日で千穐楽。平成の京都サクラは散り、青モミジの令和元年、10連休が始まった。

 

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2019年4月26日 (金)

太田桜二世は遅咲き

Img_8767 Img_8764 Img_8769 Img_8766 Img_8765 Img_8768 Img_8773 Img_8772 なんとまあ、ふわふわしたサクラだろう。淡いピンクの八重、花弁は10枚、20枚、30枚はある。もうつつじ、ハナミズキ、青モミジの初夏なのに遅咲きのサクラ、まだ、見てや、見てや!と今咲く。西本願寺の宿、聞法会館の前庭、岐阜・白川村の太田桜二世である。

 

 京阪バスの新ダイヤ、自宅の山科バス停から終点の西本願寺へストレートで行く。もう4、5回は乗っている。乗客はまあ3、4人、路線にまだ馴染みがないようだ。1人の時もあって、大型バスの貸し切りみたいで申し訳ない。西本願寺の北側、東急ホテルの南側、地下1階地上3階建て聞法会館。聞法は「もんぼう」、仏の教えを聴くという意味で、1階フロアは癒しに効く。

 

 そこの前庭に世界遺産の飛騨白川郷にある本覚寺境内、樹齢200年の太田桜が移植されている。京都のサクラが満開がすんでも、太田桜はまだか、まだかだったが、東京4泊3日帰り、平成最後の満月の頃、若葉とともに咲いていた。樹高は3㍍、二世桜移植から15年という。岐阜県指定の天然記念物。花はフワッと大きく、垂れ下がるよう。写真、デジカメ覗きこむように撮った。太田桜、ピントおおたかな???。

 

※ 太田桜は植物画家・太田洋愛さんが宮城の塩釜桜の新種発見、それで太田桜の名がつく。本覚寺には2本あって、新宿御苑などにも移植。

 

 

 

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2019年4月25日 (木)

小江戸の川越で近江屋さん調べ

Img_8220 Img_8242 Img_8259 Img_8254 Img_8245 Img_8251 Img_8244 埼玉は小江戸の川越、池袋から東武東上線で行った。蔵と芋と菓子と祭りの町・川越は年間60万の観光客と言う。池袋から急行30分、そう遠くない。町のシンボルは江戸時代からの「時の鐘」。高さ16㍍、時報は4度鳴る。焼けて、建て替え、建て替え4代目という。

 

 深夜バスで朝一番、午前6時に東京駅に着いて、その足で地下鉄丸の内線池袋から行って、川越の朝も早かった。目指すは、近江屋長兵衛さんの豆腐屋さん。グーグルマップでは時の鐘のすぐそばに店がある。開店までには、まだまだ時間がある。駅近くの商店街、24時間営業の居酒屋店で朝食兼ね、長い一服、大阪の京橋並みに長い商店街、バス停で3つは歩いた。

 

 近長ー細田長兵衛商店の表札見つけた。豆腐ドーナツの貼り紙もある。近くの祭り会館寄って、午前10時なのに開かない。木曜定休だろうか。東京勤務時代の仲間の集いで東京行、ついでに近江屋の取材兼ね、いの一番で来たのに…。事前調査不足と諦めかけたら、お隣にうどんの近長、魚料理の近長、豆腐の近長と合わせ、近長屋号が3軒並んでいる。昼前に開店した魚店の女将さんに聞くと、豆腐屋さんが本家で、このあたり、近常、近与など「近」がつく屋号はみんな近江出身と。近長取材、やっと緊張が解けた?。

 

 ※ 埼玉、群馬など北関東は近江商人のうち、薬、お椀販売の日野商人が数多く根をおろした土地と言われる。埼玉の大宮も「おうみ」からとの説もある。

 

 

 

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2019年4月24日 (水)

三菱一号館美術館の展覧会は「美しいだけじゃない」

 Img_8474 Img_8781 Img_8477 Img_8482 Img_8503 Img_8504 Img_8488 Img_8495 Img_8486 Img_8476 赤煉瓦のビル3階から展覧会の垂れ幕が掛っている。ラファエル前派の軌跡展~美しいだけじゃない~。開館から9年目、三菱一号館美術館である。JR東京駅からも有楽町駅からも5分、皇居が近い丸の内オフィスビルの中、土曜の朝一番、開館午前10時に入った。

 

 岩崎彌太郎、彌之助、久彌、小彌太と、彌また彌と続く三菱財閥メモリアルのビル復元の美術館。明治のはじめ、英国建築家・コンドルが設計した。展覧会は年3回と決まっている。これまでモネ、ルドン、ルノアール先生と梅原龍三郎などを開催している。懇親会のあった日本橋の割烹店でもらった1700円の招待券持参、~高いだけじゃない、美しいだけじゃない~と見て回った。

 

 本来、美術館でない美術館である。展覧会場、右かな、左かな、上かな、下かな~と進んだ。英国美術アカデミーの規範的な美術教育に反発した画学生7人が組織したラファエル前派同盟の作品が並ぶ。垂れ幕の美女絵は、ロセッティの魔性のヴィーナス。林檎にナイフに蝶に薔薇。ジョーンズの赦し樹もある。好き同士の二人、寒くない。画学生を応援したラスキン生誕200年記念展でもある。絵は美しいだけじゃないよ、見方だよ、描き方だよ~。

 

 ※ 展覧会は6月9日まで。 ※ ラファエル前派 1848年、イギリスの青年画家・詩人たちによる芸術革新運動。ロセッティが中心。ラファエロ以前のイタリア初期ルネサンス美術に価値を見いだす。プレ━ラファエル派。

 

 

 

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2019年4月23日 (火)

三鷹で「うちの米うまいよ」見たか?

Img_8547 Img_8564 Img_8568 Img_8572 Img_8571 Img_8566 Img_8561 Img_8567 Img_8548 Img_8570  店内、米わらが吊るしある。無農薬で栽培の米わらという。有機栽培米、特別栽培米を売るお米屋さん。店名は「うちの米うまいよ」という。東京の西、それ見たか!と洒落たくなる三鷹市、JR駅前の複合商業ビル、コラル地下で、よう来らる!と自然米販売の店がある。

 

 東京行三日目の最終日、府中から三鷹へ、大学同窓生の店を訪ねた。ライスマーケットプロデューサー、明平正行さん。京都のお寺育ち、洛南高校、立命館大の長距離ランナー。トレンチコート、頭髪はキューピットのように少し。東京へ出て半世紀近く、今27歳年下の奥さんとお店を切り盛り。愛知、新潟、宮崎…全国の農家に無農薬栽培のお米を特注、販売する。

 

 店内は米わらだけでない。本人似顔絵のイラスト、酵素料理教室案内、韓国・朴さんのキムチ、良い水を示す雪結晶の写真…、店内、見れば見るほど、味わいあり。圧巻は米ぬかから直接、取り出す漬物。人参、大根、酵素一杯のパパイヤ、やあ~こんにちはのヤーコン。奥さん店長、貴子さんにそこで切ってもらい、胡瓜の浅漬け、うまい!。72歳のオーナー明平さんは、新しい令和の時代は「感」の道しるべ、食べて、飲んで、試して、感じて~と。

 

※ JR三鷹駅前の「うちの米うまいよ」は、有限会社「三雅」(さが)経営、もう一店舗は西国分寺に「お米のサンガ」。

 

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2019年4月22日 (月)

府中市へ行って、へそまがり展

 Img_8532 Img_8529 Img_8526 Img_8515 Img_8539 Img_8527 Img_8525 Img_8540 Img_8542 Img_8512 府中市と言えば~である。広島にもあるけど、ここは東京の府中市。昔、国府があった武蔵・多摩。時効になった偽白バイ警官の3億円強奪事件の府中、東京優駿・日本ダービー開催する東京競馬場の府中。人口は26万人、新宿から22㌔で東京都の真ん中、初めて行った。

 

 何で行ったかと言うと、NHK日曜美術館が各地の展覧会を紹介するアートシーンで、府中市美術館の企画展「へそまがり日本美術」を見たからである。副題は~禅画からヘタウマまで~。三代将軍、徳川家光が描いた兔、梟、おでこにもう一つ絵が描けそうな伊藤若冲の長い布袋図などの作品を見て、展示期間中、東京へ行ったら~と京王線で府中駅を降りた。

 

 駅改札で行き方を聞くと、ちゅうバス7番乗り場と言う。ちゅうバス?国定忠治でもあるまいし~と、よく聞くと、府中のちゅう、鼠のように小回りするバス、それでちゅうバスと。乗車賃100円、ちゃりんと乗って10分、森の中の美術館。土曜、お花見、NHK効果…最後尾はこちら札が出て満員。画家もへそまがりなら、企画の学芸員の発想もへそまがり。それで、へそまがり観客につながった?。鑑賞はちゅうちゅう、注意深く、興味深く?。

 

 ※ 府中市は東芝、サントリーなどラグビー強豪チームあり、ラグビーシティを名乗る。今年のW杯ラグビーでフランス、イギリスの公認キャンプ地、駅前にカウントダウンオブジェがある。2020東京五輪では、自転車競技のロードレースが通過する。

 

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2019年4月21日 (日)

福沢一郎さんって?だ~れ

 Img_8425 Img_8461 Img_8460 Img_8459 Img_8458 Img_8426 Img_8467 Img_8473 Img_8468 いきなりだけど、画家の福沢一郎さんって、ご存知かな。う~ん、福沢ねえ、???…、お札で福沢諭吉なら知っている。有名な画家なら日本画で横山大観、洋画で梅原龍三郎だけど、福沢一郎ねえ。へえっ!日本代表する前衛画家、文化勲章受章者?、知らなかったなあ。

 

 東京へ行って、時間があって、皇居お濠端前の東京近美へ。地下鉄東西線竹橋駅、毎日新聞本社から坂道上がってすぐ。開催中の企画展が福沢一郎展。副題か、本題か、~このどうしようもない世界を笑いとばせ~と、いきなりステーキみたいな変なタイトル。知らないまま、金曜の夜間開館で入った。戦前、仏のシュルレアリスムを日本に紹介した画家という。

 

 ご本人も戦前、戦中、戦後と、この絵はナ~ニ?、わかるかナ?と、大作を描いている。身体に穴の牛、トイレットペーパーの奪い合い…、絵に風刺がある、社会批評がある。奇妙だけど、ユーモアがある。会場、写真撮影OKの1枚は「埋葬」。説明に~東京駅に原画あり、お帰りに~。行ってみた。東京ディズニーランドへ行く京葉線改札の所、天地創造の大きなステンドグラス。近美の絵を横倒し、誕生を表現と。福沢一郎さん、もう忘れません?

 

※ 福沢一郎(1898-1992)群馬県富岡市出身、市内に記念美術館がある。 ※ 東京近美の福沢展は5月26日まで。 ※ JR東京駅京葉線の原画は1972年、鉄道100年を記念、パブリックアートとして出来た。

 

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2019年4月20日 (土)

北斎美術館、北斎アトリエ再現

Img_8345 Img_8347 Img_8352 Img_8337 Img_8357 Img_8303_1 Img_8363 Img_8364 Img_8359  なんとまあ、ずぼらなお絵描きだろう。炬燵に入って、寝そべって…、世界の北斎ともあろうお方が、そんな姿勢でお絵描きとはねえ。描き損じ、クシャクシャに丸めた紙は散らばっているし、障子は破れて入るし…。これが富嶽三十六景を描いた北斎のアトリエとはねえ。

 

 東京の墨田区に3年前に出来た「すみだ北斎美術館」4階の常設展会場。これ、北斎の門人、露木為一が絵に残していた北斎アトリエ再現という。墨田中心に転居90回以上の北斎84歳、榛(はんのき)馬場での住まい。三女で、浮世絵画家だった阿栄(おえい)さんもいる。北斎の筆先が時折、ぴくっと動いて、リアルな再現ぶり、見ている方もぴくっとなる。

 

 東京行2日目、門仲のホテルから永代橋まで出て、隅田川沿いを北へ北へ歩いて行った。東京スカイタワーが見え、改修中の新大橋囲いが北斎画のモザイクのよう。グーグルマップ歩き30分。サクラ満開の公園、北斎通り、北斎生誕地に墨田区立美術館とした建った新名所。建築設計はプリッカー賞の妹島和世さん。常設展、北斎画業の流れが1歳から次々に。90歳で死ぬ前「あと5年生きるなら真正の画工に」とは北斎の弁。それにしても描き方は??。

 

 ※ 北斎美術館は墨田区亀沢、入館料1000円、65歳以上700円。 ※ 鑑賞は4月12日朝。 ※ 葛飾北斎(1760-1849)江戸後期の浮世絵画家。

 

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2019年4月19日 (金)

両国でお相撲さんと出会う

Img_8317 Img_8319 Img_8320 Img_8318 Img_8321 Img_8325 Img_8373 Img_8368 Img_8367 Img_8372 おっ!お相撲さんがいる。朝稽古終わって、部屋から出てきた所かな。すみだ北斎美術館へスマホ地図見ながらの歩き、100㍍ほど前である。デジカメズームで撮った。背中に土俵の土べったりのお相撲さんとすれ違った。背中の土めがけて、振り向いてまた1枚撮った。

 

 ここは東京両国、相撲の町。東京スカイタワーも高い!、高い!と見える。高さは634㍍。何でって?昔の武蔵(むさし)の国だから。両国の地名は隅田川を跨いで下総と武蔵の二つの国なので、そう付いたそうな。元に戻って、部屋を出たお相撲さん、裸歩きでノッシ、ノッシ、どこへ行くのだろう。そらあ、ニューヨークへ入浴?。近くに銭湯があるのかなあ。

 

 どこの部屋のお相撲さん?。部屋前、表札がかかっていた。では、言おう。出羽の海部屋?。常陸山、佐田の山、平幕のおり双葉山69連勝を阻止した安芸ノ海など横綱9人の名門部屋だった。今は大関候補の御嶽海がいる。部屋前に令和初の五月場所ポスター、写真は胸毛の大関高安。両国に相撲の神様祀る野見宿祢神社も。境内に歴代横綱名を揮ごう石碑2つ。初代明石志賀之助からモンゴル4人挟んで第72代稀勢の里へ。でわ?、相撲話はここまで!。

 

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2019年4月18日 (木)

東京3日間の食回顧

Img_8518 Img_8403 Img_8401 Img_8398 Img_8463 Img_8297 Img_8550 Img_8560 Img_8288 Img_8215 Img_8209 Img_8462 Img_8549 Img_8589 お江戸の東京で何をしたかって?そりゃあ、「飲む打つ買う」てぇ~のは志ん生落語で昔のこと。深夜バスで行ったこの間の三日間は「歩く見る食べる」てぇ~とこかなあ。このうち、朝昼晩の3食、どこでどうだったか、デジカメ撮り写真で、回顧するってぇと~である。

 

 泊まった門仲の東横インの朝はお袋さんのバイキング。深川が近いんでさぁ~、アサリの混ぜご飯がでてねえ。半分のバナナもあるし、3年連続で泊まってるけど、メニュー進化でねえ。三日間で美味かったのは、だんだんだねえ。だんだんってぇのは、担々麺で、店名が「はしご」。だんだんは、踏み外せない?。銀座の古いお店、だんだん、美味くなるよっ~!。

 

 川越、府中、三鷹へも行ってねえ。川越は24時間営業の磯子水産に早朝入って、蟹の甲羅味噌で、朝からこりゃ、こりゃ?。府中は美術館内のロンタンで彩り野菜添えのキーマカレー。まあ?、美しい!。三鷹は駅前の鈴の音でコース料理。造りから深大寺そばへ、食べて、喋べって…。江戸の日本橋では、割烹料理「吉」。元大洋、完全試合投手の佐々木吉郎(故)の奥さん経営、それで店名が「吉」。毎年の東京での懇親会場、料理はよし、よし!。

 

 ※ 佐々木吉郎投手は秋田県出身、完全試合は1966年5月1日、広島球場の対広島戦で。プロ野球史上8人目。 ※ 食写真は4月11日から13日でアトランダムに掲載。

 

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2019年4月17日 (水)

東京行で見た銅像写真、どうぞ!

Img_8279 Img_8422 Img_8274 Img_8261 Img_8310 Img_8379 Img_8506 Img_8323 Img_8387 Img_8478 Img_8267 Img_8417_1  どれだけ銅像みたかなあ。久々の東京行は、深夜バス2泊、ホテル2泊の4泊3日で行った。都内はとないしたか?、電車乗り継ぎと、得意の長いコンパス歩き。おやっ~と思うとあれも、これも…デジカメ撮り。歴史人物、芸術彫刻など、銅像写真、どうぞ!見て下さい。

 

 最初は5年後に1万円札登場の渋沢栄一。地下鉄東西線降り、宿泊ホテルの東横イン門前仲町永代への道筋に渋沢の元倉庫会社の渋沢シティプレス、1階フロントに胸像がある。1円札像、知ってか、満々?の笑み。門仲の交差点、足2本の歩く御影石彫刻。作者は石井厚生さん。~私は歩く。歩けば新しい世界が…~と刻む。あっし?も負けないよう歩きたい。

 

 小江戸の川越は池袋から東武東上線急行30分。市役所前に鷹狩りの太田道灌像が建つ。どうして道灌さん、どうかした?と調べたら川越城築城、町の恩人だった。鷹狩りなら徳川家康。隅田川沿い、深川の芭蕉像見て、歩いて両国の江戸東京博物館前の公園。亀みたいな中国の想像上の動物・贔屓に乗って、高さ8㍍。都内に家康像なく、東京五輪控えて東京消防庁が建てた。高い像、東京駅前に鉄道の父、井上勝像。これも見あげて、高い、高いバア?。

 

 ※ このほか、汐留に亀の噴水、丸の内の三菱第一号美術館前庭にグレコのうずくまる女、有楽町交番前に考える少女、両国小学校前公園で海賊ブランコ、川越の道灌饅頭店前でジャンボウサギも、どうぞ。

 

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2019年4月16日 (火)

野外彫刻「股間の鳥ーサドル」

Img_7627_1 Img_7626 Img_7622 Img_7623 Img_7629 さりげないと言えば、さりげない。目立たないと言えば、目立たない。野外彫刻の展示場所は、駐輪場のわきである。京近美が常設するコレクション彫刻のひとつ、昭和・平成の彫刻家・山口牧生さんが1974年に制作した「股間の鳥―サドル」。控えめに紹介しよう。

 

 どうしてこの作品だけが、この場所なのか。京近美所蔵の野外彫刻、館内1階フロア東側、疎水側に石のザブトン、クルクル回る銀のリンクなどある。これは館内ベンチで一服のおり、よく見るけど、山口さんの作品は、館の西側の府立図書館との垣根側である。まあ、見ようと思って行かないと~である。京の染織展へ行った帰り、ふと、何気なくの発見鑑賞だった。

 

 駐輪場を仕切る青いカラーコーンがあって、その向こうである。3㍍四方のコンクリート囲いの中、自転車のサドル彫刻。御影石か、大きさ2㍍ほど、先が尖がって、すべすべしている。駐輪場の自転車、ペダル、チリン、チリン…そして、野外彫刻のサドル。なんか意味があるのだろうか~と思わす。作品名「股間の鳥―サドル」~これまた意味深さを感じさす。写真撮り、作品の後ろから平安神宮の朱の大鳥居を取り入れて…少しは目立ったかな。

 

※ 山口牧生(1927-2001)広島県生まれ、京大卒、京大美学教授。日本現代彫刻展など入賞作品数々。

 

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2019年4月15日 (月)

気になった大根、一つ二つ三つ

Img_7733_3 Img_7736_1 Img_8141 Img_8143_1 Img_8030 Img_8028 Img_8138 黒い籠に一つ、あの大根はどうなったかなあ。ハーフサイズ、値段は特価の半額…、仲間はみんな買われて行ったのに一つだけ残っていた。JR山科駅前店の大丸、営業20年閉店セール最後の日。夕方6時ごろの食品売り場、閉店の侘しさ、寂しさ…心に残る大根だった。

 

 白い大根、野菜売り場に似合う。短くても長くても、太い。アブラナ科ダイコン属、越年草。国内生産143万㌧、北海道、千葉、青森の出荷が多い。おろし、ジアスターゼで消化効果、しょうか、しょうか?。おでん、サラダ、ふろふき…、購入は手に持って、どっしり重たい大根が新鮮だという。桜島大根、守口大根、練馬大根、青首大根…大村崑、清水崑?。

 

 滋賀県の八日市で町歩きして、農家の畑に大根の首出し。葉っぱは切り落とされて、からだ半分、「土のお湯」に浸かっているような。~いい土壌だな、ハハン~かな。1本、2本、3本…いつ、だれが引き抜きにか、これまた気になる大根だった。京都駅地下構内歩いて、京都銀行のポスターは長~いお付き合いシリーズ。物売り女性が頭に大根乗せ、ロングロングであろう。下手で大根役者、バサッと大根切り、太くどっしり大根足。気にしない!。

 

※ 山科大丸は今年3月31日に閉店した。

 

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2019年4月14日 (日)

京造のフォトジニックな壁面アート

 Img_7606 Img_7610 Img_7612 Img_7613 Img_7614 Img_7615 Img_7609 Img_7618 Img_7608 おっ!京造さん、ナカナカのフォトジニックな壁アートやん。これ、なんのことか、おわかりだろうか。京造は京都造形芸術大学の略称、ナカナカは駅ナカ、フォトジニックはまあ写真に適した××…、所謂インスタ映え、壁アートは京都市地下鉄の壁面制作画~である。

 

 何となくわかってもらえただろうか。京都市地下鉄東西線の東山駅改札降りて、市美、近美、平安神宮などの岡崎側へ出る通路を歩くと、今、京造さん制作のインスタ映え意識の壁面画が並んでいる。インスタレーションコース3回生4人の女学生が制作したポップな作品、縦2・5㍍、横3㍍はある。マイホーム、マイルームを描き、参ったか?写真どうぞ!。

 

 京都市交通局が市内の美術系大学に依頼して開催する駅ナカアートプロジェクトは8回目。今年も12大学が参加、北山駅、二条駅など11の駅ナカでアート展開している。東山駅の京造作品、京近美、図書館へ行くたびに見てしまう。ガラス窓の向こうは山並み、カモメ飛ぶ海、ヨットも見える。こんなところマイホーム、いいね、いいねえ。台所もキッチンとしている。ニャンと猫もいる。名前?京造。バス、ベッド、トイレに鏡台…、兄妹いる?。

 

※ 駅ナカプロジェクト、各大学の壁面画展示は5月31日まで。 

 

 

 

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2019年4月13日 (土)

サンドでリンクでソーダでクオクオ

Img_7955 Img_7967 Img_7957 Img_7961 Img_7968 Img_7963 鶏冠(とさか)のあるニワトリ、カウンターに置物がある。店のイラストもそう。なんか、クオ、クオ~と鳴いて、誘っているようである。フライドチキンとハイボールのお店「リンク」。それじゃ、まあ一杯飲んでみて、チキンもキチンとしているなら、クオ、クオとなる。

 

 サンドではない。もうナンドも~である。京都駅東の地下通路から入って、京都タワーサンド地下1階のフードホール。いろいろ店はあっても、ひとり行くのは、餃子店前をとおり、ラーメン店も行き過ごして、ホールの北西かど,とんかつ屋さんの前のテーブル。席確保の本置いて、真ん前のお店「リンク」前で、まずは角1ソーダ4で割るハイボール注文である。

 

 これショート、つまり小さいので400円。千円で500円硬貨入りの釣りもらい、アテは骨なしむね肉350円。これは小銭入れから別に出し先払い。揚げるのは注文後で熱々、席まで運んでくれる。むね肉なので、感激でむねにグッとくる。熱いうち、クオ、クオと食べて、ソーダ、京都へ行こう~。ソーダ割りのハイボールもである。端っこのテーブル席、ちょっと薄暗いけど、まあ本は読めて、妙に落ち着く。ソーダ行くなら、あそこだ~と行く。

 

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2019年4月12日 (金)

北野の天神さんの展覧会

Img_7891 Img_7897 Img_7889 Img_7892 Img_7893 Img_7899 Img_7896 学問の神様、菅原道真さん、怒ったら怖い。ゴロゴロゴロ…、ゴロゴロゴロ…、天にわかにかき曇り~である。雷さんやぞ、落ちるぞ、落ちるぞ、怖いぞ、怖いぞ~。ぞっとするぞ!。左遷に怒った道真さん、雷神になっての登場は、国宝「北野天神縁起絵巻」第6巻である。

 

 全国1万2千社余の総本山、京都の北野天満宮のお宝を見せる展覧会が、京都文博開館30周年記念で開催中。天神さん、天神さま…毎月25日は縁日。境内の牛の像、病んだ所を撫ぜたら治るって。九州の太宰府天満宮に~こちふかば~の梅林。平成からバトンタッチ令和、大伴旅人が梅を愛でた万葉の一句から。旅行で乗った西鉄特急は「旅人」号だった。

 

 天神さん東側は京都の五か街の一つ、上七軒。いま、北野をどり。西側の紙屋川沿いは秀吉が造った史蹟・お土居跡。南側の石鳥居前、むかし日本で最初のチンチン電車の始発駅。10月の祭りはずいき祭り。毎年、ずいきで神輿に乗せる人形つくって飾る。まあ、アート祭り。境内東側は鞍馬天狗のロケ、嵐かんと杉作が来た。先代・露の五郎で落語の始まりはここから。確か、碑が…。よう知っているって?、そらあ、あのへんに住まいしてたしなあ。

 

※ 京文博の展覧会は4月14日まで。国宝「北野天神縁起絵巻」第6巻の展示は前期で終わっている。

 

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2019年4月11日 (木)

多言語、マンガ、洒落…お西さんの進化を知ろう

Img_8117 Img_8113 Img_8116 Img_8126 Img_8124 Img_8122 Img_8125 Img_8123 Img_8127 Img_8120 仏さまの世界がちょっと言うか、随分というか、進化している。どう進化しているかと言うと、多言語化、マンガ化、洒落化している。お釈迦さまのバースデー、4月8日に西本願寺へ行って、進化ぶり、真から感じた。その二、三を写真撮り、今の「お西さん」を知ろう。

 

 なぜか、京阪バスのダイヤ改正で、山科の自宅近くから西本願寺行きが走るようになった。1時間2本、五条坂を超え、国道1号、京都駅前も停車せず20分、ガラガラ、後部座席で本が読める。終点は西本願寺の信者さんホテル、聞法会館前。用がなくても、中に入り、ソファで寛ぎ、本の続きが読める。仏さまの世界、お咎めはない。関関同立…寛大である?。

 

 西本願寺の堀端に大きな看板。「毎月16日はShinran“s Day-親鸞さんのご命日です」と。それ、しんらん?かった。お釈迦さん生誕行事、花まつりのノボリはお釈迦さんのマンガ。記念の写真撮りは幸福呼ぶ白い象の像。「仏たまげアート」と洒落ている。顔出し看板は、右手を天に、左手を地に7歩で「天上天下唯我独尊」の生誕弁。台座のお釈迦さん像に甘茶、蓮花…、1枚、2枚、3枚…いま、ナンマイダー??、甘茶で御寛大に。

 

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2019年4月10日 (水)

今年のサクラ写真、出歩き撮り

Img_7908 Img_8099 Img_7914_1 Img_8078 Img_8080 Img_7781 Img_7763 Img_8085 Img_7680 Img_7954 Img_7940 Img_8104 Img_7906 Img_7637 サクラ、サクラ…出歩いては、ついつい、サクラ。チラホラ咲きから3分、5分、7分と見てきて、パアッと咲いて、満開に。あっちで、こっちで、どれだけ撮ったかなあ。デジカメ撮り、パソコンへ移して、今年のここまで街角のサクラ写真、ピックアップ報告である。

 

 京都は東山七条の北側、天台門跡寺院の妙法院。本堂前の枝垂れはほんとう?に見事。通り側から表札と黒い門を額にして写真撮り、歩くたびに二度、三度。お寺とサクラはよく似合う。知恩院三門前で新元号の「令和」とサクラ。どちらも人気がある。岡崎道の法華宗妙伝寺は日蓮さん銅像とサクラ。東山七条南側の智積院境内は、本物のお坊さんとサクラ…。

 

 平安神宮大鳥居と疎水と十石舟とサクラ。電車とサクラは、山科ロータリーの京阪京津線、梅小路公園のJR山陰線。満開の日曜は、岡崎公園で学生さんのダンスとサクラ、草野球とサクラ。東山連峰、送り火の「大」も少し写っている。円山公園は人かき分け、坂本竜馬と中岡慎太郎像とサクラ撮り。インスタ映え意識は、京博の庭園の燈籠の灯かり窓の中、李朝の銅像コラボ、旧平安荘の枝垂れ、妙法院の陽光桜…いいな、いいな、サクラはいいな~。

 

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2019年4月 9日 (火)

仏像、その表情は命と美

Img_7851_1 Img_7849 Img_7857 Img_7850 Img_7856 Img_7845 Img_7844 Img_7831 Img_7838 Img_7841 Img_7842 Img_7835 ページを捲って、捲って…見て、また見て…、飽きない。慈しみ、怒り、憂え…その表情に命があり、美がある。いまから60年も前、京都新聞の夕刊一面に連載された仏像写真である。いつ、どう入手したのか、書棚の奥の奥から、忘れられていたその本が出てきた。

 

 写真撮影は当時の京都新聞写真部長、加登藤信さん。京都、滋賀の社寺を尋ね、住職に頼み込んで、厨子の奥へ入り込み、仏像の表情を撮った。観音、如来、弁天、太子、光秀、清盛、利休、芭蕉など124体である。カラーではないモノクロ。この写真を見て、湯川秀樹、池田遥邨、吉井勇、末川博ら、今はもう、黄泉の国へ逝った皆さんが思いの筆を運んでいる。

 

 国宝第1号、広隆寺の弥勒菩薩から始まる本を持ち歩いて、何度も頁を捲っているうち、表紙が剝がれてきた。テープ補修、大事にしないと~である。この当時カメラマン人生30年の加登さんは、あとがきでこう書いている。「なかなか厨子を開けてもらえず、住職に三拝九拝たびたびだった。懐中電灯1個で入り込み、頭や肩にホコリがたまり、金箔が落ちていても、ローソクの淡い光にゆらめく仏たちの表情にふれると、身も心も浄められた」と。

 

※ 本は「京都の仏像」で、河出新書発行、昭和31年6月分で第8刷。値段120円。 ※ 上の仏像写真は本の中から抜粋、転写。

 

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2019年4月 8日 (月)

水仙、土筆、蒲公英、猫、椿、神輿…

Img_7999 Img_8003 Img_8016 Img_8018 Img_8036 Img_8006 Img_8052 Img_8045 Img_7992 Img_8032 あっ、口が尖がったスイセン。色が白いのは日本水仙だけど、これは黄色いから西洋スイセン。愛称は~パンパカパーン~のラッパスイセン。畔道、ここにも、あそこにも…。あっ、土筆。冬から春への先触れ、十分尽くしてきて、まだ頑張っている。選手交代、もういいよ。

 

 ここは、滋賀県の湖東、八日市を中心に平成合併で彦根、長浜と並ぶ人口10万の町になった東近江市の御園地区の川合寺町。そこの浄土宗西蓮寺で今年17回目という桜画展の講演会へ行って、始まるまで周辺ぶら歩きである。野草、屈みこんでは写真撮り。タンポポが大きい。田舎、よく育つのだろうか。薮から棒に椿?。木から首ごとポトリ落ちて、赤い、赤い。

 

 誰もいない公園、ブランコとすべり台とソメイヨシノ。陽射し優しくのどか。葡萄のような草花の群生、これは球根系のムスリカ。群れて飛ぶのは蛾のユスリカ。紫色が白い日本水仙などを引き立てる。とことこ、歩いて、隣の集落、建部堺へ。ここのお寺さんは法泉寺。青年団の清掃日か、収納庫が開いて、お神輿さんが見えた。ワッショイ!。黒い猫が出てきて、こっちを伺っている。にゃんというニャンコだろう?野良仕事しないノラ猫?。

 

※ 桜画展は、江戸時代の桜画家・織田瑟瑟のお墓がある西蓮寺で、瑟瑟の桜画を所蔵する近在の皆さんが作品を持ち寄り、本堂に出展している。毎年、4月の最初の土日に開催。今年は4月6日。去年に続き、学習院女子大の今橋理子教授が講演した。

 

 

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2019年4月 7日 (日)

唐揚げ聖地は大分の中津

Img_7783 Img_7785 Img_7786 Img_7790 Img_7791 Img_7793  唐揚げ~と言えば、九州の、大分の、中津が聖地、宇佐が発祥…、確かそう聞いたことがある。地下鉄の京都市役所前の改札出て、ゼスト商店街のイベント広場。ノボリは「からあげ、大分県中津」と出ている。唐揚げ聖地の中津、1パック500円…店前で足が止まった。

 

  ゴルフのスコアは、ずっと鳴かず飛ばず~である。洒落的には、ちょっと無理があるかもしれないが、まあ、中津記念?、千円出して、お釣りで500円硬貨貯金、効果もある。店番のお兄さん一人。当然、中津から?と聞いた。「いいえ、家も店も大阪の寝屋川。九州料理・寅吉の屋号で、中津から仕入れて、本場本物の唐揚げをイベント販売しています」と。

 

 テーブルに中津市商工会議所の認定書がある。聖地中津の唐揚げに間違いない。お兄さん、1パック4個入りに一つおまけしてくれる。売れる?と聞いた。「いいえ、ここは3度目ですが、鳴かず飛ばずです。京の出店、今日で終わりです」。無理な洒落作りボイス?いいえ、これホンマ。唐揚げは塩味、ニンニク入り、本場ホンマの味?。最後に余談。日経によると、唐揚げ消費は年間220億個、都道府県別では青森が一月一人32個で1位。好きなのね!。

 

※ 都道府県別の続き。2位は大阪30個、3位は福岡29・9個、ちなみに47位は愛知14個。この調査は昨年10月、日本唐揚げ協会(東京・渋谷)などが唐揚げ愛好家を中心に行い、日経新聞が掲載した。

 

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2019年4月 6日 (土)

一本橋は「白川ー桜小橋」

Img_7871Img_7877 Img_7879 Img_7875 Img_7873 Img_7870 Img_7868   春、サクラが咲いて、皆さん、ゆっくり、ゆっくり、そうろと、そうろと、それに、ちょっとウキウキと渡っている。地下鉄東山駅を降りて行く岡崎、朱の平安神宮の大鳥居が見える白川に架かる一本橋である。幅1㍍、長さ10㍍。名前がなかった橋なのに名前がついた。

 

 通称で「白川桜小橋」と名付けられ、橋のたもとの古美術商さん、白い塀に命名看板が出来た。メイメイ?ヤギさんは食べられない厚い板づくり、サクラの絵も描いてある。春なのに比叡山雪景色~と新聞1面に花冷え写真が出た翌日、行った。昼から気温上がって、ポカポカして、やっと春らしさが戻って、白川沿いのソメイヨシノがふんわり、開き始めていた。

 

 市美、近美、図書館、ロームシアターへ裏道だったけど、もう裏道でなくなってきた。駅通路出て、すぐの道を北へ、饅頭屋さん、蕎麦屋さん、寿司屋さん、RINNの横文字、漢字で「鈴」の新ホテル…、通り道になっている。並河七宝美術館、小川治兵衛旧宅近くからが白川である。「桜小橋」の下、筏を組んでの野点を見た。粋な春…着物姿、外国人、小犬も渡る。サクラ鉛筆、サクラ食堂、寅さんの妹はサクラ?、この橋は「白川桜小橋」と言う。

 

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2019年4月 5日 (金)

油彩の梅原龍三郎が描く水彩画

Img_7316 Img_7318 Img_7324 Img_7326_1 Img_7320 Img_7322 Img_7331 Img_7330 京都生まれ、油彩画の大家・梅原龍三郎が水彩画で三十三間堂を描いている。明治39年、パリ留学、ルノワールの門を叩く前年、19歳の時である。お堂の隅々、巡礼の参拝者などよく見て、描いている。さすが、若くして才あり~を感じさす。京近美のコレクション展で見た。

 

 日本の水彩画の始まりは明治へ入って。イギリスの報道画家・ワーグマンが来日し、水彩画で日本の風景を描き、油絵を学んでいた高橋由一、田村宗立などに影響を与えた。明治9年創立の工部美術学校では、教師のイタリア人画家・フォンタネージが油彩画とともに水彩画を教え、戸外での風景写生の大切さを説いた。水と油はあわず~ではない、あうと教えた。

 

 京近美のコレクション展、当時の日本人画家の水彩画が並んでいた。今となっては懐かしい明治39年、40年の風景画である。その一つが梅原龍三郎の三十三間堂だった。仲間の田中善之助、加藤源之助らは、朝の出町、真如堂裏、下鴨神社の糺の祠、三条大橋、陶化橋を描いてる。110年以上前の京都の風景である。今と周辺の風景は変わっても「Watercolor Painting」に変わりない。当時の京都の懐かしい風景が甦る水彩画である。

 

※ 水彩画は近美コレクション2019年度第1回の中で、4月14日までの企画展「京の染織」に合わせ開催。 ※ 

 

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2019年4月 4日 (木)

茶祖、茶徳…建仁寺開祖の栄西

 Img_7500Photo_2 Img_7501 Img_7505 Img_7503 Img_7502 Img_7508   日本人の生活に根付くお茶、どれだけ「茶」に絡む熟語、慣用句があるだろう。喫茶、茶番、茶柱、茶菓、茶屋…、たくさんあって、お茶の子さいさいで出てくる。まだあるって?、チャイナ、チャイコフスキー、チャーシュウ…それは、無茶苦茶、ちょっとちゃうんちゃう。

 

 臨済宗の総本山建仁寺の境内、よく歩く。東大路の清水道バス停で降り、八坂通からでも、祇園花見小路からでも行ける。スポーツ評論家の玉木正之氏の自宅が近く、子どもの頃、草野球の三角ベースで遊んだという境内である。建仁寺の開祖は中国から茶の種子を持ち帰り、喫茶を広めた栄西禅師。読みは「えいさい」でも「ようさい」でもようござんすという。

 

 天井に双竜図のある法堂前あたり、栄西さんの顕彰碑がある。いつもはスッととおりすぎて行くが、春うららの日、立ち止まって、書かれた功績のほど読むと~である。茶碑、茶祖、茶徳、茶樹、茶礼、茶苑…、W杯サッカーのニッポン!チャッチャチャみたいに茶が出てきた。栄西は「喫茶養生記」の最初に~茶は栄養の仙薬なり、延齢の妙薬なり~と茶の効用を書いている。建仁寺800年記念で茶碑の隣、平成茶苑も出来た。ちゃん?としている。

 

※ 栄西(1141-1215)。鎌倉時代の禅師。28歳、47歳と二度、宋へ渡る。建仁寺は建仁2年(1202)に創建。京都5山第3位。

 

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2019年4月 3日 (水)

切り絵画家の世界を見る

Img_7104Img_7111Img_7109Img_7108Img_7107Thw6xal65uDesign03300x222Design07300x222    質感、立体感、遠近感…、切り絵を超えた切り絵というのか。旬の食べ物、日本の祭り、四季の風景…見た感じをスケッチして、色を塗って、ナイフで切って、切って、切りまくり、ついにふるさと切手にも。隅田川の花火、大阪の天神まつり…、切り絵画家誕生である。

 

 久保修さん、67歳。いま、京都伊勢丹美術館「えき」で~紙のジャポニスムー切り絵の世界~。チケットもチラシも美術館の写真撮影用の看板もタケノコ。スケッチしたタケノコは京都の洛西、これから旬のタケノコ。のこのこ?出かけずとも、季節が味わえる。籠入り切ったタケノコ、藪から顔出したタケノコ。竹笹の葉っぱまである。ようも繊細に切ったものである。

 

 招待券2枚あって、2度見に行った。2度目はご本人が展示会場でギャラリートークの最中だった。この道、45年余。紙でない髪、白いものが…。和紙重ねて描いた絵をアートナイフで切り抜くという。~おりおり、人との出会いで助けられました~と、独学で切り開いた切り絵画家人生を振り返る。切り絵デザインは、京都おたべの八つ橋の箱絵、サントリー缶ビールには三とおり?。NHK切り絵教室、豊中に切り絵美術館…色んな世界へ切り込む。

 

※ 久保修、1951年、山口県美弥市生まれ。 ※ 展覧会は4月7日まで。展示作品は食べ物、異国、京都の風景など100点。

 

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2019年4月 2日 (火)

「ヨロイイタチウオ」と言います

Img_7661  Img_7658 Img_7662 Img_7659 Yoroiitatiuo  目をむいて、大きう口開けて…、どうしたん!。えっ、口の中にレモンが入っているって?。どこ、どこ?ホンマや、小さく切ったレモン、入ってるう。ええやん、白身の造りに味が染みて、お客さんに喜ばれるやん。それで、あんたはん、なんちゅう名前の魚はんなん。

 

 へい、色々と言われていますけど、普通はヨロイイタチウオ。漢字で書くと「鎧鼬魚」です。それが、東京など関東ではヒゲダラ、三河ではホウカイボウ、広島ではメンタイ、高知ではオキナマズ、新潟や富山ではナンダ…、日本広しで、好き勝手に言われています。いつもは海底の100㍍から300㍍の泥地が棲家ですけど、よう底曳網で揚げられまんねん。

 

 なんで、京都のおでんの居酒屋「ハレルヤ錦店」にって~ですか。それは、この店の板さんが和食得意の飯田さんに代わって、あんたはんが、腕前見せてえ~と言わはって…。飯田はん、それで私を選んで三枚おろしの造りにです。嫌や、嫌や~言うてんのに面白がって、客見せ向けに口開けさせ、レモン入れて…。大きいと昆布〆で高級魚の折り紙がつきますけど、造りはどうです。えっ、甘味があり美味いって…。おおきに、おおきに。また、頼んます。

 

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2019年4月 1日 (月)

大徳寺龍光院の国宝曜変天目茶碗

Img_7671 Img_7670 Img_7668 Img_7305 Img_7296 Img_7447_1 この茶碗の中の輝き、どう例えればよいのだろう。宇宙からの怪しい閃光、深海の蒼い揺らめき…、斑点は小さく、深くて、謎っぽく、白く浮かび、どこか怪しい。大徳寺龍光院の国宝「曜変天目茶碗」である。拝観謝絶、400年の禁を破り、人前に出てきたのを見た。

 京都駅八条口から鑑賞の臨時バスが出た。滋賀県信楽、MIHO MUSEUMの春季特別展の内覧会。大勢の人になりそう~と情報はあったが、MIHO MUSEUMの開館から20年余、伊藤若沖「象と鯨」初公開を上回る過去最高930人。茶碗をつくった中国の窯に存在せず、なぜか日本にしかない三つのうちの一つ。主催者挨拶~世界の宝~と言う。

 「大徳寺龍光院 国宝曜変天目と破草鞋」。龍光院は黒田長政が父・勘兵衛、いや、如水の菩提寺で建てた。拝観謝絶400年の禅寺。難解な破草鞋は「はそうあい」と読む。チラシにふりがな付き、破れた草履という。国宝茶碗と対比、禅の有用無用の意味を悟らせている。国宝の茶碗、真っ暗な展示室の中で浮かび上がっている。この輝き、中国からどうしてここに?、樹木希林と郷ひろみの林檎殺人事件?、破れた草履はない。やっぱり怪しいね。

※ 展覧会は5月19日まで。 ※ 国宝の「曜変天目茶碗」は、この龍光院のほか、藤田美術館(大阪)、静嘉堂文庫美術館(東京)にあり、今年はこの同時期に展覧会開催、話題になっている。

 

 

 

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