国画創作協会旗揚げから100年
なんと背の高い大きな女性だろう。どこの国?、オランダ人かなあ。着物姿、白いショールを羽織り、犬を連れ散歩している。初夏のころか、蝶々が飛び、草花が咲く。絵模様の日傘が小さく見える。うん、足元は靴?。クツクツ~と笑みこぼれる1曲2双の屏風絵である。
作者は日本画家・粥川伸二さん、作品は西婦和装図、大正8年(1919)年の制作。「1918・11・1国画創作協会展開ク」と題した特集展示の京都近美コレクション展で見た。粥川さんは、100年前に土田麦僊らが個性の尊重、創作の自由、自然への愛をテーマに旗揚げした国画創作協会の若手作家だった。長崎テーマ、蘭画風作品多く、これもそうだった。
コレクション展、寄託作品以外は写真撮影しても良い。国画創作協会は創立から10年、資金難で解散したが、展示場2室には当時、会員だった若手作家の作品が並んでいる。梶原緋沙子の「矢場」…、矢を持つ店番の女の子、おかっぱ頭はフサフサ。石川晴彦の「巡礼お鶴」…旅から旅でスヤスヤ、ハハ~ン、母の夢か。森紅疑の「母子像」…、我が子を抱く両手が優しい。ガラスケースに100年前の第1回展画集、絵は世代を超え、時代とともに~。
※ 京近美平成30年度第4回コレクション展は12月16日まで。没後50年藤田嗣治展と同時開催。
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