清水寺の「首振り地蔵」
赤い頭巾とオレンジ色の前掛けのお地蔵さん、なぜか、その名を「首振り地蔵」という。世界遺産の清水寺、朱色の仁王門に向かって左側、如意輪観音さん祀る善光寺堂に隣り合った小さなお堂がお住まい。どうして「首振り地蔵」と言う名なのだろう。その謎を調べた。
春らんまんの清水寺、雨がざあっと来た。ちょうど仁王門のあたり、ちょっとの間の雨宿り、如意輪さんだった。お礼にお賽銭あげて、右隣を見たら「首振地蔵」。~合掌して首を回して、静かに拝んでください~と、木札にある。黙殺?するのも~と思い、また、お賽銭あげ、何かご利益あるのだろう~と、ふだんから回らない首、無理して、3度も回した。
首振り地蔵のこと、善光寺堂駒札に~願い事のある方向に首を回せば思いがかなう~の記述あったが、詳しくはわからない。自宅の書棚、清水寺学芸員・加藤眞吾著「清水寺の謎」を思い出した。祇園の男芸者、太鼓持ちの鳥羽八さん、芸舞妓の世話をしすぎて借金で首が回らず、亡くなった。その死を哀れんだ芸舞妓さんが、鳥羽八像を寄進した~と第6章に出ていた。お地蔵さん、頭巾取ればちょんまげ。ご利益は借金逃れ、恋の成就。謎は、解けた。
※ 「清水寺の謎」著者、加藤眞吾さんは元京都新聞記者で、定年退職後、清水寺の学芸員として勤めていたが、2013年、すい臓がんで亡くなった。「清水寺の謎」は余命1年と宣告された入院生活中、300頁余を書き上げた。平成24年、祥伝社発刊。
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