モダニズム建築とは~
レンガの門柱にはめ込んだ表札、本野(もとの)の「夲野」がいいなあ。旧字の「夲」、これが、もともとの表札?。素材のタイル、ひび割れ模様がデザインに。京の夏の旅の特別公開。日本最初のモダニズム建築、本野精吾邸へ行き、のっけにこの粋な表札である。
スマホGPSで「本野精吾邸」と検索、西へ200㍍、北へ20㍍など、画面の指示通り歩いて、迷うことなく着いたのは、立命館大学衣笠キャンパス東門の前だった。見上げた本野邸、コンクリートの打ち抜き、中村鎮式というブロックの積み上げ。大正13年、築90年の2階建て。大正期から昭和期にかけ、京都中心に活躍した建築家、本野さんの邸宅である。
外観、飾り気はない。建て面積は2階含め180平方、そう広くない。庭は建築当時からの樹木がよく育っている。靴をビニール袋に入れ、上った1階の居間、今まさにガイドさんが説明中だった。居間と食堂は仕切りなしと言う。どおりで広くないのに広い。暖炉はぶどうの模様、ドアの取っ手デザインもさりげない。上った2階、天井は低いけど窓が多くて明るい。蝶ネクタイの本野さん写真。モダニズム建築の良さとは、機能性と合理性の追求だった。
※ 本野精吾(1882-1944)東京生まれ。正力松太郎買収前の読売新聞創業社が父。東大卒業後、建築家・武田吾一の招きで京都へ。ドイツ留学後、京都工芸繊維大学教授。元の西陣織物会館、現在の京都市考古資料館など建築設計。
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