「文人は悪食」を読む
面白いのなんのって…、そりゃあ、もう…。中身があって、文章力があって、これでもか、これでもか~と、読ませて、読みごたえがある。雑誌編集者から作家活動、講談社エッセイ賞受賞の嵐山光三郎さん著の「文人悪食」(ぶんじんあくじき)。面白さ、つまみ食いしよう。
最初の夏目漱石から37番目、おしまいに出る三島由紀夫まで、悪食の数々、これはまあ、長嶋茂雄さんに言わせれば、一つの暴露であります~。「舞姫」を書いた軍医・森鴎外さん、ごはんに饅頭を乗せ、煎茶をかけて食べてって…。熱海の海岸散歩する…「婦系図」の泉鏡花さん、病的な潔癖症で大根おろしを煮た。漱石はビスケット、谷崎潤一郎は鰻に天ぷら…。
ダダイスト詩人、中原中也。三つ葉のお浸しばかり、刻んだ葱を水にさらし、ソースをかけて…、酒飲んで絡んで、暴れて…、なんちゅうやつや?。自殺志願7度目で自殺した太宰治は、鮭缶の味の素を山ほどかけて食べた。志賀直哉は仲間を集めて、アブさん飲んで、暴れて、それでも白樺派。12人子を産んだ明星歌人・与謝野晶子は、寝しなにコップ酒、「放浪記」デビューの林芙美子は、鰻飯の食べ過ぎトン死…、文士の悪食、じきじきに感じた。
※ イラストは新潮文庫「「文人悪食」から。上の写真イラスト、左から漱石、鴎外、鏡花、中也、昌子、太宰、志賀直哉、林芙美子
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