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2013年3月

2013年3月31日 (日)

余呉で猪と熊のしゃぶしゃぶ

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さて、左の写真、どっちが猪で、どっちが熊の肉か、わかるかなあ。どちらも赤身と白身、ロースで、胸のあたり、美しく切り揃えてある。よほどの悪食(あくじき)通でないと、そうは簡単には見分けがつかないのではなかろうか。クマッタ、クマッタ?だろう。

 滋賀県余呉町、徳山鮓で出た猪肉と熊肉の、しゃぶしゃぶ鍋である。木之本にお住まいの知人からの誘いだった。北陸線のJR余呉駅で降り、駅に迎えの車が来て、山道を少し走って、着いた。霧雨の中、羽衣伝説の余呉湖がもやって見える。鯉の洗い、鮒ずし、スッポン…と余呉湖でとれた食材が、余呉でよござんす?と出て、いよいよ、猪に熊である。

 最初に猪。鍋の中は、醤油と昆布出汁。細切りの葱と脂の乗った猪肉をしゃぶしゃぶやって、イイのだ。豚みたいな脂身、それでイノブタだ。生まれて初めての熊の肉、猪と同じように出て来た。猪も熊も冬眠で、脂を身体に蓄えていて、しゃぶしゃぶすると、白い脂身がきゅっと縮む。福井と三重県境に仕掛けた罠に掛った熊と聞いて、ワナワナ?。醤油鍋のせいか、口にそうベタつかない。どっちが熊肉?、春闘回答、シュンとせずベアだ??。

 ※ 写真の右が熊の肉で、赤身の色が濃い。体重80㌔ぐらい、小さい熊で、この冬はあまり捕れなかったという。 ※ 徳本鮓は滋賀県長浜市余呉町川並. Tel 0749-86-4045.で、予約が必要。

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2013年3月30日 (土)

山科駅で満開の桜と満月

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満開のしだれ桜の向こう、東の空に満月が煌々と輝いている。あっと思わす光景、足がとまった。デジカメで撮影だ。ライトに浮かぶ満開の桜と満月…、時と所のタイミングが合わないと、そうはお目にかかれない。満と満、これに満足の満を加え、うっとりである。

 通勤帰りのJR山科駅前のロータリー。山科、そこにすむ住人はすっと<やましな>だが、馴染みがないと、<やまか>と読まれる。山梨の<やまなし>とは、読み方が友だちみたいで、こんがる。山科は蓮如さんの本願寺があったし、大石内蔵助だっていたし、志賀直哉も一時期住んで、山科川のほとり…という短編を書いている。そんな山科である。

 満開のしだれ桜は、地元のロータリークラブが平成10年10月、駅前開発で記念植樹した。もう15年経ち、樹高は10㍍、枝も張って、花びらがピンク色に垂れさがり、毎年見事に咲く。何年来、電車降りバス停へ歩くが、この時期に満月と桜がピッタシという記憶はない。桜が満開で、夜空が晴れて、中空前の満月…、帰りの時間も早くなく、遅くなく…。そんな条件にあって、デジカメのプロパティは、3月28日20時31分だった。

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2013年3月29日 (金)

産経、朝の詩2月の月間賞は<漢字の心>

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 産経新聞の1面に<朝の詩(うた)>が毎朝載る。ずっと続く読者投稿欄で、題字の隣、大事にレイアウトしてある。題は自由、決まりは1行10字以内、14行以内。これは赤ちゃんが喜ぶイナイイナイ~バア?。毎月、月間賞が選ばれ、2月は「漢字の心」だった。

 甲府市の主婦、佐々木貴子さん(42)の作で、3月24日付け第2社会面に受賞作の紹介があった。~指圧の心は母心…~は、浪越徳次郎さんだが、これは漢字離れの若者向けに詠んだ「漢字の心」である。<クサカンムリは草食系、ゴンベンはおしゃべりで、コロモヘンは脱いだり着たり>…撰者は「ユーモアがあり、漢字に関心が沸く」と評している。

 読んで、なるほど、なるほど、解釈が面白い。紙面にデジカメをあてて、作品を再録。ニンベンで支えあい、作品を洒落視線でニクヅケて見た。「クサカンムリの草食系は、僧職は朝昼夜と粗食でも、くさらず。ゴンベンのおしゃべりは、~権兵衛が種まきゃカラスがほじる~と、ワイワイ囃す。コロモヘンの脱いだり着たりは、天ぷらは大人が食べてもころも…」。漢字の偏や旁(つくり)は、変でなく、おいしい、おいしい??。

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2013年3月28日 (木)

元祖特級ラーメンのオーケー

   

Img_7421Img_7424初めて入ったラーメン屋さん、なぜか外国人女性が一人でいる。カウンターだけの店で、奥の席に座っている。それが…である。麺を高くあげて眺めたり、レンゲに乗せたり、口をどう近づけるか、考えたり…。所作が気なり、横目で、ちらり、ちらり…そろりと見た。

 ラーメン屋さん、紹介しておこう。祇園安井にある「元祖特級ラーメン寛」さん。昔からあるお店ではないけど、店名では、元祖は元祖。虎と竜の派手なデザインの看板が掛っていて、通りがかりに見て、知ってはいたが、入店は初めてだった。お酒見たいな特級ラーメンって?どんなんかなと、入り口に近いカウンターに座って、奥を見れば…だった。 

 若いし、金髪だし、美しいし…。観光だろうか、留学だろうか、初めてのラーメンか。あれこれ思いつつ、こってり目の特級ラーメン、ツルツルしていたら、外国人女性が、ハウマッチ!と立ち上がった。何とか食べきったようだ。寛という名の店長さん、どう答えるのか注目すると、電卓を叩いて、無言で見せた。女性、覗きこみ、オーケー、オーケー、おカネ、ここにオーケー??。どこにどんなオーケーがあるか、わからないものである?。 

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2013年3月27日 (水)

うなる浪花節・国本武春さん

 

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いよっ!…、皆さんご一緒に~と客席に呼びかける。肩ひもで三味線を持ち、ギターのようにジャカジャカ、バンバンと鳴らして、~何が何して何とやらあ~と唸る。ロック調の現代浪曲<うなるカリスマ・国本武春>を見た、聴いた。大病から復帰、待ってました!。

 

 舞台は米原市の県立施設、文産会館に特設の芝居小屋。演目は御当地、番場の忠太郎が~おっかさん、懐かしゅうござんす~と呼びかけた菊池寛原作の瞼の母である。浪曲に新境地を開き、芸術選奨励新人賞など受賞の国本さん(52歳)は2年半前、公演中、ウイルス脳炎で意識不明も、身体が三味線と語りを覚えていた~と、5カ月でカムバックした。

 着物姿の最初は~アアン、アンアン~と唸り、~おっかあ、おっかあ…~と瞼の母を正調で語って、バージョンが変わった。三味線伴奏の曲師が退場、チョッキ姿のワンマンショー。さあ、皆さん、御一緒に~と、相の手を入れる掛け声。手を叩き、声を出して、舞台と客席が一つ。舞台の垂れ幕に掛け声セリフの字幕。名調子!大統領!日本一!しびれる!にロックのヘイッ!、ゴーゴー!まで登場して、客席も~何が何して…何とやらあ~。

 

 ※ 相の手掛け声セリフ まってました、たっぷり、いよ~、名調子、大統領、役ぴったり、こまかいこまかい、なんだ?しびれる、あがったあがった、色っぽい、泣かせる、うまいぞ、どうするどうする、大当たり、へい!ゴーゴー、イエッ!日本一 ※ 文産会館公演は3月22日

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2013年3月26日 (火)

駅前ロータリーに鷹がいた

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 あれっ、鷹(たか)と違うかいなあ。尖がった嘴、鋭い眼…、きっと鷹や。JR長浜駅前のロータリーにある街灯のてっぺん、回りを見渡すようにとまっている。高さ20㍍近くある。さすがに鷹、高い高い、バア??。新快速待ちで、駅2階のテラスに出て、みつけた。

 春雨か、シトシトピッチャンと降っている。鷹は何しているのだろう。餌でも探しに鵜の目鷹の目か。それとも羽根休めの一服だろうか。テラスから街灯まで30㍍はある。ズームを4倍にしてデジカメ構えた。向かい側は鳩マークの平和堂さん。鷹と鳩…、ハッとするアングルである。鷹くん、気になるのか鳩ばかりみている。カメラと視線が合わない。

 お~い、と呼ぶわけにもいかない。剣劇漫画の子連れ狼、拝一刀が~大五郎、辛抱するのじゃ~と雨の中、待つしかない。鷹にデジカメ向けて、3分、5分…、あっ、お尻をあげた。飛ぶのかと、思ったら、白い糞が落下した。駐車場わきにピチャッ、通行人の姿はなかったけど、鷹くん、所構わずはイカンガー?。気分、落ち着いたのか、こっちに視線が来た瞬間、一気に飛び出しだ。はよ!、シャッター、シャッター、ああ、しまったあ?。

 

 ※ は、タカ目タカ科に属する。オオタカハイタカクマタカなどの種がいる。大きいものをワシ(鷲,Eagle)、小さいのをタカ(鷹, Hawk)と呼び分けているという。 ※ 鷹の糞は「鷹矢白」(たかのくそ)として、医薬品だったと平安時代の医薬書『本草和名』(ほんぞうわみょう)にでている。

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2013年3月25日 (月)

知恩院三門のPとM

   光がImg_7344Img_7374走るImg_7376、走る…、伸びる、伸びる。色が変わる、変わる…、赤に青に白に。国宝知恩院三門が夜空に浮かんで、PMになった。イレブンPM?、違う、違う。中国から微細粒子のPM?ちゃう、ちゃうバンビー。プロジェクション・マッピングの、PとMである。

 今年で11回目という京都・東山花灯路。青蓮院、円山公園、八坂の塔、清水寺…2500基ものあんどんが路上に並ぶ冬枯れ京都のライトアップ事業。去年から三門を様々な色を使って、投影するPMが始まって、人気だというので、行った。土曜の夜、最後尾看板が出ていて、待って並んで、1時間待ちという。三門を表から映すのかと思ったら裏だ。

 裏となると、どうも♪~ウララ、ウララ、ウラウラよ~♪と、つい出てしまう。癖かなあ。うららかな日和と洒落た方がいいのに…。混雑対策で、女坂から上がって、また下って、三門裏の男坂へ遠回り誘導。少しずつ進んで、客席はお尻が冷たい階段。一番前に座り、後ろを振り向くと、高い階段は人でぎっしり。光がマシンのように動いて、荘厳な調べ。さあ、始まり、始まり。~ダバダバダッ、ダバダバダッ…~。11PM、古いかなあ。

 ※ 今年の東山花灯路は3月8日から17日までの10日間開催で、期間中137万4千人の人出があり、16日の土曜は最多の22万3千人と。

 

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2013年3月24日 (日)

大衆食堂のプロマイド

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あっ、長谷川一夫や。獅子頭持って、頭に手ぬぐい…、正月映画の獅子マイマイかなあ。雪之丞七変化…女形も似合った。男前すぎて、ファンに顔傷つけられたっけ。お隣さん、うん、江利チエミやがな。テネシーワルツ、歌ってたなあ。そうや、高倉健の嫁になった。

 

 再び、長浜の中島屋食堂である。明治30年創業、今も大衆食堂の看板下ろさず、営業続け、壁に懐かしのプロマイドを貼っている。毎度おおきにのプロマイド、長谷川一夫に江利チエミ、ご存じ、美空ひばりに大川橋蔵…。ああ皆さん若い。橋蔵?誰って、知りませんか。♪~ゼニが飛ぶ飛ぶ銭形平次~♪でんがな。投げ銭、ピュッ、格好良かったなあ。

 

 今月2度行って、最初は長浜名物の鴨で、真鴨うどん、2度目はヨモギうどん。滋賀の最高峰、伊吹山の薬草の一つ、これまた当店名物、うどん色が緑濃く、ヨモギヨモギしている。ヨモギでを思い、壁に貼るプロマイドはまだある。眠ってないけど、市川雷蔵や。眠狂四郎、ニヒルにすぱっと切った。黄色シャツに黄色帽子のカーラープロマイド。誰かと思えば、唄うスター高田浩吉さん。美和さんの父上、旅から旅のまた旅やったもんなあ。

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2013年3月23日 (土)

野球は柳生に通ず

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店名由来、様々なれど…、理由を聞いて、へえっ!である。決して、におう話ではではない。京阪浜大津駅から南東へ徒歩3分、割烹料理「味ごよみ柳生」。板長を兼ねるオーナーのお名前は、黒川佐喜夫さん(6?)。剣の柳生一族とは、全く姻戚関係はないという。

 それでは、どうして店名が「柳生」か。最初に行ったおり、客間の剥製タヌキを話題にして、名刺を交換した。柳生姓でもなく、どこか引っかかっていたが、職場の宴会があったおり、理由を聞いた。質問はズバッと、内角一杯に決まったようだ。にこやかに~野球が好きでしてねえ…~と明かす。店名が野球好きで、「柳生」とは、これ如何に…である。 

 さらにストレート勝負で聞くと、黒川さんは昭和40年代、大津商のエースで、滋賀県春季高校野球大会で優勝、京都の社会人チームにも籍を置いた実績があるという。球界を去り、料理店を始めるとき、野球絡みの店名はないかと、色々考えた。「野球」では、あまり直接すぎるので、頭をチェンジアップに切り替えて、<き>を濁音にした<やぎゅう>にして、それを漢字の「柳生」に置き換えたと。店名由来、まさかの隠し玉になっていた。

 ※ 味ごよみ柳生は大津市中央1丁目6-29 電話077-525-9635 寿司、季節料理、鍋物など。 ※ 写真の真ん中は店をプロ野球選手の色紙など。

 

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2013年3月22日 (金)

駅弁「湖北のおはなし」

 
Img_7437Img_7430Img_7428これは、駅弁「湖北のおはなし」である。どんなお話かと言うと、おこわの具が、春は山菜、夏は枝豆、秋は栗、冬は黒豆と四季折々に変わるストーリー。おこわで、おお怖~い?、そんな話がうけて、売れているという。JR米原駅、井筒屋さんの人気駅弁である。

 

 日経新聞の駅弁ランキングで、西日本8位と出ていたあの駅弁だ。去年暮れ、長浜帰りの夕、途中下車で買いに行ったおりは、売り切れだったが、今度は仕事で米原へ行き、昼前なのであった。米原駅西口の平和堂へ持ち込み、かけうどんを頼んで、唐草模様の風呂敷の紐をほどいた。旅姿三度笠みたいな弁当箱。和紙の書き込み、賤ケ岳に琵琶湖…湖北のおはなしだ。

 琵琶湖の名産、いし貝、川えび、小鮎を紹介、~主役は何と言っても鴨、ローストにした~と献立が書いてある。合羽からげて気分で、弁当箱を開けた。おこわの具は山菜だ。偶然か、隣のテーブル、三歳の子だろうか、派手に動きまわる。鍬焼風の鶏、修行僧の永源寺こんにゃく、玉子焼きに葱とおあげのヌタ、デザートは紙のサイコロに飴玉一つ。♪~もうすぐ春ですねえ~♪、キャンディーズだ。多彩な湖北のおはなしではあった。

※ 駅弁「湖北のおはなし」は1100円。

 

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2013年3月21日 (木)

建仁寺・開山堂のの龍虎図

 

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Img_7303よ~く見て下さいと言われて、そのとおり、覗きこむように見れば…である。水墨の龍が、雲を蹴散らす如く描いてある。迫力満点の暴れ龍だ。反対側のふすま絵も見て下さいと言われて、また見れば、竹林に虎がいる。臨済宗建仁寺、開山堂客殿のふすま絵である。  

 虎は、じっと様子を窺い、今にも飛びかからんばかりだ。これぞ、四文字熟語の「虎視眈々」、隙あらば…である。相当、絵に詳しい女性のガイドさん。~動の龍、静の虎ですねえ~と説明を付け加える。もう一度、右の龍と左の虎をよ~く見て<龍虎相搏つ>の格言を思う。今年のプロ野球も、阪神と中日で、龍虎相搏つとなれば、願ったり叶ったり…。  

 

 ガイドさん、~写真を撮ってもいいんですよ~と言う。思わず、ふすま絵見て、えっ!である。開山堂の楼門修復記念の特別公開、写真撮影も特別という。こんなことは滅多にない。開山堂は建仁寺の開祖・栄西さんの居宅、さすがに心が広い。龍虎図は、狩野派の加藤文麗の作。江戸中期の絵師で、伊予大洲藩の三代目藩主・加藤泰恒の六男。ガイドさんは~従4位の落款もあり、高位の武士で画人は希有~と。けう(今日)は良かった。  

 

 ※ 京の文化財探訪の特別公開で、3月16日から始まり、24日までで、浴室も公開している。特別拝観料700円。建仁寺の所在は東山区大和大路四条下ル4丁目。

 

 

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2013年3月20日 (水)

トンネルは近江から越前へ

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 「江より越にいたれるに…」とある。江とは近江、越とは越前。今の滋賀から福井へ抜ける柳ケ瀬洞道を紹介する碑文、書きだしである。柳ケ瀬は滋賀県余呉町、塩津のあたり。洞道とは<どうどう>で、洞をホラホラと読むトンネル。明治の時代、言葉に味わいがある。

 

 日本で一番古い駅舎・長浜、北陸線の始発駅は英国人が設計、今も鉄道博物館になって、現長浜駅の近くにある。伝統の盆栽展を開催する市の迎賓館、慶雲閣の向かい側。樹齢400年の老梅もう一度と見に行ったが、前日で終わっていた。それならと隣のよしみ、鉄道博物館の庭に入り、明治の元勲の石額や碑文に気がついた。汽笛一声、ボオッである。

 江より越へ、柳ケ瀬トンネル東口は伊藤博文が<萬世永頼>と綴る。~万世(ばんせい)永く頼む~と読み、鉄道が世のため長く働いてくれることを願っている。左から右へ、一字一字、力強い筆致だ。日本を引っ張った偉人を彷彿さす。鉄道院総裁、後藤新平は易経の一文<大亨貞>と書く。鉄路を治め、大いに通じるーを意味する。当時首相の黒田清隆は<徳垂後裔>と書き、鉄道完成の徳は子子孫孫までと。トンネル石額、洞道に堂々たり?。

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2013年3月19日 (火)

鯖に思うサバ料理

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鯖はどう書き、どうさばくのか。平仮名でさば、片仮名でサバ、漢字が似合う鯖寿司の鯖…とあり、料理のさばき様も、煮て、焼いて、握って、缶詰と、様々にレシピがある。どれだけ、さば、サバ、鯖と食するか、勤め帰りのスタンド林屋で鯖のあれこれを考えた。

 フライパンで鯖の半身を焼いている。お腹を下に、火が通りかけた頃、鯖の背、皮に店長が右手を乗せた。見ているだけで、アツツ、アツツ…。面の皮厚く、手も?と聞くと、ほっておくと、皮が反ってしまうから抑えているという。熱くないの?と言うと、それは…と、サバサバ答える。さすが職人。玉葱、刻み葱を乗せ~鯖の葱まぎれです~と言う。 

 

 酢で〆た〆鯖もメニューに。どれだけ〆るのか、店を締める前には売り切れ、シメシメ!のようだ。店の創作料理<サバの竜田揚げカレーあんかけ>は絶品である。店長はあんかけが上手で、白木みのるとコンビ組んだ藤田まことの、あんかけの時次郎みたいな味がでる。料理メニュー、竜田?それだけではない。材料さえあれば、サバでもイカでも、いか様にも。JR大津駅の周辺、飲食店が増えて競争はサバイバルに。さばっていられない?。

 

 

 

 

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2013年3月18日 (月)

サクランボの花咲く春

 

Img_7274Img_7276 サクラの花かなーと、よく見れば、サクランボだという。一輪、二輪…、おしべにめしべをつけて、薄いピンクの花びらが開いている。宮崎、福岡…、九州からサクラ開花の便りが届いた頃、大津市の滋賀県庁西側、教育会館に植わるサクランボの花が咲き始めた。

 サクランボでも、花は花…、やっと、春や春である。毎年毎年、このサクランボの花、サクラみたいに咲く。それでかどうか、教育会館の管理者の気配りだろうか。木に赤い字で<さくらんぼ>と書いた札を提げている。それで正体がはっきりわかるようなもんで、樹高2㍍以上、枝ぶりもよく、表札がなければ、まっこと、サクラ、さくら、桜…と思う。

 立ち止まって、観賞すると、去年の開花時期は3月22日とある。開花に気づき、デジカメ写真撮ったのは、プロパティで確認すると、3月14日だから例年よりうんと早い。サクランボは正式には、バラ科サクラ属サクラ亜属の果樹。それでは、桜とはどう違うかと言えば…である。調べると、まあ似たり寄ったり。ソメイヨシノも、種類により、小さな実をつける。サクランボの樹木そのものは、桜桃とか。桜との比較、オットット…?。

 ※ サクランボの花言葉は小さな恋人、上品。 ※ サクランボは桜の実を意味する<桜の坊>の発音が訛ってサクランボとか。 ※ 玉川上水で心中した作家・太宰治の最後の短編は桜桃で、それを記念して命日の6月19日は桜桃忌。

 

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2013年3月17日 (日)

聖川真斗くん、かっこいい

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JR京都駅で<ワァッ、キャッ、ステキ…>の世界に出会った。東改札の八条口側地下通路の駅貼りポスター。♪~私たち女の子、ゴーゴー~♪の、午後である。若い女の子たちが見惚れている。誰なのかな?と見たポスターは、アニメキャラの聖川真斗くんである。 

 

どう読むのか、どう人気なのか、女の子に割って入った。聖川くんのサインがある。ローマ字で<HIJIRIKAWA MASATO>とあり、聖を<ひじり>と読ませている。左のポスターで、女性向けゲームソフト「うたのプリンスさま」販売キャンペーンとわかった。聖川くんはメンバーの一員で京都駅を担当、QRコードにメッセージを入れている。

 ポスターによると、シャイニング事務所所属のアイドルスターで、16歳。長い髪が耳まで伸びて、色白。身長181㌢、体重64㌔で、すらりとしたいまどきの男の子である。聖川財閥の御曹司で…、得意はピアノで…、趣味は裁縫で…。京都府出身なので、ポスターに「愛すべき我が故郷。いつだって心はここにある」とコメントする。顔も、スタイルも、経歴も、何処をどうとっても格好いい人物設定。ワァッ!、キャッ!、ステキ!…。

 

 京都駅のポスター掲示は10日で終了。 ※ 「うたのプリンスさま」の登場するアニメキャラ13人は京都はじめ東京、広島、福岡など全国13か所の駅でポスター登場した。

 

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2013年3月16日 (土)

中島屋食堂の真鴨うどん

 

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Img_7253 JR長浜駅前に、ここぞ、大衆食堂というお店がある。北國街道がすぐの「中島屋食堂」である。明治30年創業、百年以上だから如何にも古い。表はガラス引き戸、2階側に何時からか<冷やしビール>の看板を掲げて、いまなお「御酒、さかな、めし、すし」である。

 冬の長浜といえば、鴨すき、鴨なべだが、中島屋さんは、大衆食堂らしく季節限定で鴨うどんを出す。大正と昭和が甦る店構えも気に入り、長浜へ会議で行ったおり、帰りに入った。鴨に葱、ヘイ、カモンである。ガラガラと開けた店内、エプロン姿の中島俊子さん(79)が3代目、息子の俊展さん(47)が4代目。昼から夕方までの親子経営という。

 鴨うどん、軟骨たたいた本場の真鴨という。琵琶湖は全面禁猟なので、新潟から内臓抜きを仕入れている。鴨肉、一切れ、二切れ…、全部で五切れ、柔らかい。カモカモエブリデー?。軟骨、何コツ叩いたのだろう?。うどんでもさすが真鴨、値段は1100円。さば寿司3個を加え、大衆食堂には酒と、飲めないのに熱燗1合!と格好つけ、銘柄を聞くと、地酒の大湖と言う。琵琶湖は太古の昔から大湖…、長浜は太閤秀吉…、太鼓どんどん?。

  中島屋食堂は長浜市北船町3-3、電話0749(62)0205。

 

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2013年3月15日 (金)

妙心寺の獅子の子落とし図

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年輩のガイドさんが~ここ、ここ…~と指をさす。杉の板戸に描かれた獅子の子落とし図である。大方、剥落しているけど、輪郭は滲んで浮かぶ。ガイドさんの説明どおり、~どこ、どこ…~と見れば、親獅子が上にいて、谷底へ子獅子が身体を丸めて落下している。

 大本山妙心寺で最も由緒ある塔頭、東海庵。普段は非公開だが、京の冬の旅で、12年ぶりに特別公開なので、行った。禅の無思想に通じる体(本体)相(形相)用(その働き)の三つの庭がある。禅は全然?、だけど、俄かでも庭の鑑賞は落ち着く。ガイド案内の最初の庭は、体を意味する<白露地(はくろじ)の庭>で、白砂だけが一面に敷かれていた。

 油塀に5本線、これが門跡寺院で格が高い証拠と、赫々たる説明があって、塀の向こうが龍図のある法堂で、庭は妙心寺を借景にしているという。<はっとう>と読む法堂にハッとする。その次の説明が、わが子に厳しい試練を与え、その器量を試すという諺の獅子の子落としである。子獅子さん、4×4で這い上がり16回は頑張ったかなあ。禅僧が時刻を知らす打板(だばん)説明もあった。厚さ20㌢、打って打って10年で穴が開くとか。アナア?。

  あと二つに庭は<>を意味する西側の座観式枯山水庭園と<>を意味する、波紋を描く白砂と七個の石を直線的に並べた書院式坪庭。

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2013年3月14日 (木)

天然のホタテと特価のフグぶつ

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 天然に大特価とくれば、心が動く。何時も通り、先着からポテサラが出て、人数揃って、事前注文の刺身盛りである。ホタルイカの酢みそも皿から消えて、580円の飯ダコ煮も、胃イだ、アタマだ、アシだと食べきって、次は何を?というタイミングで貼り紙が出た。

 

 京都は木屋町二条東入ル、魚料理の「よこちょう」である。不定期ながらもう7、8年は続く懇親会。人数は3人もあれば6人もある。あの日は5人が急に4人なっての開催だった。世話役のTNさん(5?)がどう記録していたのか、今日で36回目と言う。異業種交流が始まり、琵琶湖汽船のNTさん(6?)以外は転勤が2度3度なのに良く続いている。

 

 兵庫県三田住まいのNSさん(5?)は大阪の勤めが終わって来る。娘さんが土曜朝7時半のNHKニュース出ていると話題になって、それは見なければと、そのつもりでいて、忘れたけど、今度の土曜には…である。そうそう、天然と大特価の貼り紙。北海道産の天然活ホタテ塩焼き、千円が八百円の大特価・ふぐぶつである。塩焼きになる前のホタテが~これ、天然でんねん~と大阪弁で出て、たこぶつは値下げのせいか、ブツブツと出た?。

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2013年3月13日 (水)

すまいる市のみきちゃん、あさちゃん、えっちゃん

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みきちゃんは朝どり市場の店長さん、あさちゃんは青首大根を出す農家の奥さん、えっちゃんは自家栽培の椎茸を持ち込んだ未亡人。みきちゃん、あさちゃん、えっちゃん…、そんなお名前の女性3人とJR野洲駅前、スマイル、スマイルの「すまいる市」で会った。

 出会いの始まりは大根だった。野洲駅の西口ロータリー、鉄骨スレート葺き、地産地消で地元産品を売るNPO法人経営のお店があり、そこの店先にこりゃあ何や?と思う変形大根が出ていた。足が3本?真ん中は男の子みたいにチンとしている。生産者の名前が書いてあって、これが朝ちゃんだった。店内の商品、鮒ずし、玉葱、奈良漬け、巻き寿司…。

 お米もある。切り花もある。地元の出荷、さすがに野洲市、やすい?。子鮎の甘露煮350円買って、レジに店長のみきちゃんがいた。お店の話題を書いた京都新聞の記事が貼ってあり、辻村美喜子店長(4?)である。笑顔で明るく、すまいる市の看板店長さん。そこへ、えっちゃんが椎茸を持ち込んできた。主人1年前に亡くなったけど、元気でやってんのよ!と。いきなり、えっ!と思うえっちゃん。みんな元気がいい、スマイルがいい。

 

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2013年3月12日 (火)

名神SAのびっくりうどん

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 いやもう、商品名からしてうまい!。どん何かというと、その一は鶏どり丼のモテナスランチ、その二は春夏秋冬で変わる季節のびっくりうどん、その三がボリューム満点、具材10種類の特製ちゃんぽん…。付けも付けたり、今流行りのネーミングライツである。

 それって、何処かというと、名神高速上り線の菩提寺SA。大津インターから入って、草津SAの次である。旧東海道五十三次でいえば、広重が描いた美し松で有名な石部の宿あたり。希望が丘公園のある竜王インターで降りる前、ちょうど昼時だった。職場の同僚3人と行って、三者三様に注文した。Tさんびっくりうどん、Mさんモテナスランチ、当方はちゃんぽん。

 自販機で買った食券出すと、カウンターから呼び出しがかかる。最初はTさんのびっくり。今は菜の花中心のかき揚げ、朱塗りの器から斜めにはみ出ている。直径23㌢、うどんは1玉半…、いや、巨大である。ネーミング通り、ビックリブックリである。次はMさんのモテナスランチ。鶏のとりどり入り、結構結構…コケコッコー。最後はちゃんと出来たか、ちゃんぽん。ちくわ、蒲鉾、海老、人参…、具あり、チョキあり、パーあり??。

 

 ※ 参考までに値段は季節のびっくりうどん600円、モテナスランチ500円、特製ちゃんぽん700円。

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2013年3月11日 (月)

信楽・畑の1本桜

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 道を間違えるのも、時には…いいこともある。狸と陶器の里、滋賀県信楽へ行って、町なかへ向かうつもりで運転していて、「畑のしだれ桜→」の案内が目に入った。何時か行こうと思っていた畑、1本桜で有名である。行き先が違って、ハタと困ったが、折角の畑だ?。

 矢印→は200㍍と出ている。どうして、こうなったかは兎も角、道なりに走った。少し小高いところに癒しの広場の表示があり、見たかったしだれ桜が柵で囲われている。畑の1本桜、ここだったのか。案内板もトイレもベンチもあり、茶畑も見下ろせる。畑の地名は、道は混んでなかったけど、墾田からという?。天然記念物に指定のしだれ桜は、既に樹齢400年だそうだ。

 なんとも風格のあるしだれ桜である。幹が根元から二つになって、枝が左右に格好よく広がっている。東北弁でエエダ、エエダ…。幹回り3.76㍍、高さ12㍍という。案内板によると、桜の云われが説々しているという。平家滅亡で都落ちの武者が桜を植えた説、付近のお寺が信長焼け討ちに会い、再建のおりに記念で植樹した説、家康が江戸-京都行き来の折り休憩で植えた説…などなどである。咲き続けて4世紀、説も風雪に流されて切々…?。

 

 ※ 所在は甲賀市信楽町畑、信楽高原鉄道からタクシーで15分。 ※ 見ごろは4月中旬。問い合わせは甲賀市信楽地域市民センター、0748-82-1121 ※ 右の満開写真はネットから。

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2013年3月10日 (日)

満天屋のびわ湖バスバーガー

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 ここだけよ…となれば、である。もの好きと言われようと言われまいと、頼まないわけにはいかない。<BASS BURGER>とスペルを綴る「びわ湖バスバーガー」である。全国のSA数々あれど、ここ名神大津下り線のSAだけでしか販売していないという。


 
 大津SA1階、コーヒーあり、近江コロッケあり、ソフトクリームありの満天屋さん。一つ190円とちょっと値ははるけど、旨さで定評のある近江コロッケは何度か買ったが、ブラックバスのバーガーとは、これ如何に!である。琵琶湖在来種の敵と言われて久しいバスくん、本来は食用の輸入魚。白身は鯛に似て、あっさりして、味にそん色はない。

 バスのどんぶり、バスのカレーは食した経験あるが、バーガーは初めてである。コーヒーとセットで530円。聞くと、水の綺麗な湖北の業者さん仕入れで、臭みはなく、よく売れているという。バスはコロッケみたいにフライで揚げて、パンに挟んである。加えてレタスとタルタルソース。バーガーとバーカーに出来ない。しかし、まあ、一つで十分、タルタルとかじって、味?申し分ない。何というお店やったかいなあ!そうや、満天屋?。

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2013年3月 9日 (土)

蒸し料理の専門店

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京都に初めて蒸し料理の専門店が開店した。暑くても、寒くても蒸す「mus」である。京都河原町三条上ル、京都ロイヤルホテルの向かい側。去年12月3日に東京丸の内、大阪の梅田に続いて、グランドオープンした。何をどう蒸すのか、昼食でぶらり入って見た。

 

 店名は横文字の「mus」が正式のようだが、パンフレット見ると、カタカナの「ムス」もあれば、一番わかりやすい「蒸す」もある。カウンター席の真ん中に座って、蒸す由来をモシモシ、ムスムスと聞くのもと思い、男は黙ってメニューを見た。特製の蒸し鍋がある。セイロ蒸しがある。蒸すのは、豚、鶏、魚、野菜…、さて何を頼むか、ムズムズする。

 

 ここはまあ、初めてだし、値段もポピュラーな、780円の日替わりランチだ。好物の穴子のセイロ飯がメーン、これに蒸し大根のゆず味噌ソース、おばんざい3品にミニサラダ、味噌汁はお代わりOKである。京都初進出、日替わりメニューに力点を置いているのかなあ。おばんざいは、南瓜、おから、煮豆の3品、これは蒸さず?。愛情をこめて素材の旨みをそのままのスチームmus。蒸し暑い時は、どう蒸す?。ムッシュ!と蒸す?。

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2013年3月 8日 (金)

昭和の幻風景、ビーナス誕生

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昭和再現の古い街並み、どう感動かなあ。郷愁、懐古…、心をピュアにして、京都高島屋の展覧会へ行った。ジオラマ作家、山本高樹さん制作の昭和幻風景展である。高島屋OBの安田さんから~見て、泣いている人もいました。ぜひぜひ…~と電話があったからだ。

 

 展覧会は去年秋に東京の高島屋で始まり、全国12会場の巡回。これまでの会場でも大賑わいという。平日の午後、確かに会場は一杯。大衆酒場、お菓子屋、歓楽街…、蒲田、浅草、銀座…、昭和の古い東京を創りだしている。あっ!メンコや。男の子が路上でメンコやっている。上からぶつけて、相手のメンコをひっくり返す…。あれ、やった!やった!。

 

 屋根上の洗濯干し場。竹竿にステテコが通っている。シャツが衣紋掛けみたいに下がっている。お日さまポカポカ、黄砂は心配ないのかな。紙芝居が来ている。黄金バットかなあ。散歩の名人、永井荷風さんが向島の色町を下駄で歩いている。「濹東綺譚」の取材だろうか。新宿帝都座で額縁ショウ。ホタテ貝の上のビーナス誕生、おじさんたちが、ホッタケないのか、ウットリ鑑賞。もう死語か、赤線時代の廓船(くるわ船)も…、また来るわ!。

 

※ 京都高島屋でのジオラマ展は11日まで開催。

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2013年3月 7日 (木)

湖岸に立つ若い女

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 いいな、いいな…、カッコいいな。両手を腰にあて、両肘を開いて、左足を一歩出し、首をちょっと右に傾けている。いいポーズやなあ。佐藤忠良(1912-2011)が制作したブロンズ「若い女・シャツ」である。どこからみても決まっている。モデルさんかなあ。

 

 琵琶湖大橋の西詰め、道の駅・米プラザ近くに立っている。湖岸を背にして、比良山系の方を向いている。足はスラリ、お臍は出ているけど、可愛いお臍である。近くまで行って、見上げたけど、出臍ではない。宮城県出身の佐藤さん、頭像、女性像、子供像をモチーフに彫刻家として名を成した。対岸の佐川美術館は100点近くの作品を所蔵している。

 佐藤さんは98歳で没したが、作品は1982年制作なので70歳の時である。琵琶湖大橋を歩いて渡った日、この作品が道の駅の彫刻プラザの一つと知った。琵琶湖を眺める2階展望室、佐藤さんが制作意図を記していた。~遠く美しい琵琶湖の物語や未来を、一つの像に背負わせようとは思わないが、爽やかな湖面と対岸の新しい風景を背にして、若い像でそれを受けとめられればと私は願った~と。忠良さん、願いどおりに立ってますよ。

 

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2013年3月 6日 (水)

京都の活版印刷、ここに始まる

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 真ん中は魔物を追い払う鐘馗さん、今が勝機と剣を振りかざしている。髭づら、怒りの眼…正気のようだ。向かって左は歌舞伎役者さん、目を吊り上げすぎて見得とは見えないほど切っている。右には黄色い鶴が二羽、どこのだろう。さて、どれだけ洒落たかなあ。

 京都府印刷工業組合が地下鉄烏丸御池駅の構内に作った浮世絵デザインの壁面である。どのあたりの構内かというと、南改札口近くで、北改札への長い通路にある。この構内、そうこないので、壁面との出会いは久しぶりだった。壁面の正面に裏文字で記した「京都印刷発祥之地」の碑が立っている。活版印刷の始まりを思ってか、裏字でウララ、ウララ?。

 壁面も碑も平成22年5月に組合結成120年記念で、仲間がお金を出しあったという。そうこない、このあたりが明治3年、京都の活版印刷の始まり、點林堂(てんりんどう)が開業したところのようだ。點林堂があった明治8年頃の家屋地図もちゃんと示してある。地租改正後の地図で、町名は場之町、京都の上ガル下ガルでいうと、烏丸通三条上ル東入ル。地上でNTT京都支店、地下で烏丸御池駅南改札あたりと、すり合わせた?。

 

 ※ 活版印刷の始まりはドイツのグーテンベルク、日本では幕末に長崎から伝来、明治2年の実用化という。 ※ 関西では大阪が最初、京都の點林堂は古川穂次郎氏が創業。  ※ 壁面のデザイン絵画は京都造形芸術大学の藤井秀雪氏の制作。

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2013年3月 5日 (火)

近江富士へ登る

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 見ていてばかりでは…と、見続けてこの方、初めて頂上まで登った。標高432㍍、近江富士と言われる三上山である。日本一大きな琵琶湖があって、遮るものがないせいか、そう高くない山なのに県都・大津からも、対岸の湖西からも、それは、それはよく見える。

 山は、おいでやす!と市自らが洒落る野洲市に位置している。国道8号沿いにある御上神社境内で、軽く足腰を伸ばして、表登山口から上がった。頂上は天照大御神の孫皇子の降臨伝説で奥宮があり、御上神社の神体山でもあるという。御上神社の御上山、御神体で御神山、さらに三神山など、「みかみやま」の書き方は様々あるけど、今は地名が三上なので正式に三上山である。

 俵藤太が百足を退治して、ムカデ山とも言い、晴れた日は頂上から生駒山も眺望できるという。山頂まで登山距離900㍍。朝に積雪の日、登り始めて階段また階段。広場になった妙見堂跡で一服、仲間と記念写真の余裕はあったが、そこからは、岩また岩。喋るのもめんどい。岩、岩…と言わないで、である。所々、鉄柵はあっても垂直、まさに一歩一歩。岩が真っ二つの割れ岩を潜って、やっとの頂き。近江富士はやっぱり見る山か。

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2013年3月 4日 (月)

祇園祭長刀鉾の稚児之図

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 展覧会チラシになったお稚児さんの画を見に行った。京都文博で開催中の「日本画こころの京都」展である。会場1階にも4階にもチラシのお稚児さんが大きな看板になっている。金襴の豪華な衣装、冠に孔雀の羽根…、厚化粧の祇園祭の可愛いお稚児さんである。

 展覧会は京都府が企画した「こころの京都百選」完成記念特別展として開催している。円山応挙はじめ、近世から近代へ京都を描いた作品が160点並ぶ。チラシのお稚児さんは~はんなり、景色をごらんあれ~と客を誘う。最初の展示ははやり応挙で京名所図屏風。次は弟子の原在中、何処に在中していたのか?長い東山三十六峰図巻を描いている。

 美人画の山口素絢、東の横山大観と並ぶ竹内栖鳳、岸竹堂、幸野楳嶺…大物作家作品が出て、18番目に稚児之図だ。縦2㍍はありそうな大きな画。作家は京都生まれの三宅鳳白さん。昭和4年の制作、帝展で話題になった作品という。祇園祭の生稚児を乗せるのは、長刀鉾だけになった最初の年-と説明がある。八坂神社の所蔵で、背景は洛中洛外屏風に緑の映える庭…。お稚児さん~もっと、ちこうちこう見て!~と言っているような??。

 

 ※ 三宅鳳白(1893年~1957年)の父は三宅呉暁で親子2代の日本画家。京都市立絵画専門学校卒業。山本春挙に師事。帝展、文展、日展で活躍。京都市立絵画専門学校助教授,光華女子短期大学教授をつとめた。

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2013年3月 3日 (日)

藤一番の起業ドラマ

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 どこにどんな起業ドラマがあるか、わからないものだ。京都文博の展覧会帰りだった。三条通りを東へ堺町の角、老舗蕎麦屋とイノダコーヒーの間にラーメン店が出来ている。激旨ら~めん「藤一番」だ。どんなメニュー?と、ウインドウ覗いたのが始まりだった。

 ドッカ~ンとねぎ山盛りという<辛ねぎラーメン>に目が行き、どうしようと思っていた所へ、店員さんが出てきて、どうぞ!と言う。このタイミング、有無を言わさずというやつだ。京都の町家ふう、細長い店だ。カウンターに座った。白葱ラーメン、噛むと、しゃきしゃき、辛ねぎなのだ。スープにコクあり、麺はストレート。値段680円、合格だ。

 

「藤一番」って?、ラーメン激戦区の京都では聞かないなあとネットで検索して、名古屋本社のチエーン店と分かった。クリック、クリック…、脱サラ創業30年の牧野正義社長がUチューブで出てきた。京都のラーメン店の美味しさに感動、その味を名古屋に…と8坪から始め、1カ月売上5万からお客さんに感謝を教わり、苦労を重ね、今は国内200店舗、次は海外へと。いや、そうきゃあも、たかがラーメン、されどラーメンきゃあも。

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2013年3月 2日 (土)

盆梅展で見た横綱・常陸山

 

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どこからでもどんと来い!という横綱だったという。明治7年1月19日生まれで、第19代横綱、常陸山谷右衛門である。誕生日が19日で、第19代とはわかりやすい。幕内勝率9割、米のホワイトハウスでも土俵入りという横綱。凄くて、ドスコイ、ドスコイ。

 

 長浜市の迎賓館、慶雲閣の前庭に常陸山の石像がある。毎年毎年、冬から春へ開催の盆梅展を見て、庭から出口へ向かう折り見つけた。なんでも、伊藤博文の命名、明治天皇の玉座が2階にあったという慶雲閣生みの親で、地元実業家だった浅見又蔵氏が贔屓にしていたからだという。当時は日露戦争の頃で、相撲界は梅ケ谷・常陸山時代の黄金期だった。

 台座の上の常陸山、土俵入りの綱と化粧回しに手をやって、すっくと立っている。茨城県東茨城郡、現在の水戸市出身、174㌢、146㌔で、取り
口は相手に充分、取らせた上で勝つという堂々たる相撲ぶりだったという。NYで世界一の怪力と言われたアレキサンダーと力比べ、引き分けたエピソードも持つ。力士像の銘板には相撲を国技にまで高めた<角聖>という言葉も刻まれている。ここで1句。<盆梅の 露払いたる 常陸山>。

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2013年3月 1日 (金)

オコナイの現場へ行く

  Img_6710Img_6718Img_6730良いのか、悪いのか、どんなオコナイ?か、見に行った。今は合併で長浜市になった旧びわ町の川道神社である。長浜曳山博物館で、オコナイの著書がある中島省三館長に平安時代から湖北に伝わるオコナイ儀式の数々を学びバスに乗り、オコナイの現場へ行った。

 曳山博物館から湖岸を走り、10分で着いた。案内役の中島館長が~儀式見られるかどうか、オコナイ次第です~と言う。日常のオコナイが混じり、冗談か、ホントか、ややこしい。川道地区のオコナイは、もち米1俵をつき、鏡餅にして、神社に夜中に供え、翌日夕持ち帰り、村の戸数に合わせて切り分ける。それを食べて、五穀豊穣、家内安全という。

 神社の拝殿、まだ鏡餅があった。オコナイ、良かったようだ。もちっと?近づいて見た。重さ90㌔の鏡餅が七つある。河原村、東庄司村、藤ノ木村…七つの村のお供えの順番が貼り出してある。一つの村で5~60戸という。礼服の役員さんが拝殿に上がって、餅を括り始め、太鼓が鳴って、法被の若い衆が来た。竹竿に提灯をかかげ村へ餅の持ち帰りだ。見学の村のお年寄りか、どんな餅?と尋ねると、モチモチしてますダ~。いや、違いない。

 

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