ミレーの昼寝を模写したゴッホの昼寝
この絵をどう見るか…である。左はミレー、右はゴッホの作品で、題は<昼寝>だ。農民夫婦が麦藁を布団がわりに午睡、つまり昼寝している。ミレーは1866年、ゴッホは1890年に描いている。まず二つの絵をよく比較して、ミレーである。少し訛ったかな。
ミレーが原画で、これをゴッホが模写している。模写なら同じなのにどうしたことか、原画のミレー夫婦は頭が左なのにゴッホの夫婦は、頭が右で、全く逆になっている。これはゴッホがモシャ?クシャしていたからでなく、左右が反転したモノクロ版画を模写したからという。色使いも黄色と青が際立つゴッホと、しっぽりして地味なミレーと随分違う。
ここまでツーぶって書いたが、これは美術史家・高階秀爾氏の著作「誰も知らない<名画の見方>」(小学館)の抜粋だ。写真も本から模写、いや転写である。京都伊勢丹美術館の展覧会を見に行ったおり、買った本だ。モナリザの美貌のヒミツは水、ルノアールの絵は嘘が塗ってある…など、ええっ?と読んで、ゴッホの項だ。高階氏は貧しい農民を描いたミレーの模写に色彩画家ゴッホの真骨頂あり~と書く。風邪気味か、咳が出た。ゴッホ!。
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