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2011年10月

2011年10月31日 (月)

江北町のカンカン石との出会い

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いやなるほど、叩けば、カンカン…と響く。平べったい大きな岩に丸いの、角ばったの、こぶしほどの石が置いてある。右手で握って叩いた。カンカン、カンカン…、金属音みたいな、透き通った音色だ。佐賀県へその町、江北町の観光名所の一つ、カンカン石である。

 

そう行けそうにない町だ。人口1万人に届かない町だ。JR最長片道切符の終点の町だ。駅名は肥前山口である。湖北の江北と同名の町というご縁で降りて、観光案内板に出ていたカンカン石だ。駅前のタクシー乗らず、町を知るには水平視線が大事だと歩いた。国道から山側、長崎街道だ。かごかきが行き来した道、今、歩いている旅人、我ひとりである。

 

道案内、聞く人もいない。まだかな、まだかな…と3㌔は歩いて、鳥栖まで42㌔の表示が出た頃、田んぼの畦に農作業のおばあちゃんだ。そこだヤ~と言う。石段をあがって、やっとカンカンだ。由来看板、石は讃岐岩のサヌカイトと書く。四国は香川、坂出でよく産出する石だ。世界の音楽家・ツトムヤマシタが、カンカンと打ち鳴らし、東京五輪の開会を告げた音色という。何で佐賀に?と思うけど、兎も角まあ、歩き切って、カンカン!。

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2011年10月30日 (日)

江北で図書館と役場とどう読む

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-という漢字から、こうか、ああかと思う。NHK大河ドラマの主役、江は<ごう>と読む。江戸は<え>で、洒落て、ええーどか。それでは、佐賀県の真ん中で臍の町という江北町と、滋賀県は長浜市木之本町にある江北図書館の、二つの江北をどう読むかーだ。

 最初に答えを書く。江北町は<こうほくまち>で、江北図書館は<こほくとしょかん>だ。それがどうした?と言えば、それまでだが、読みの正解は少ないと思う。佐賀県へ行っての一人旅、バスの車窓で江北町を知ったのが始まりだった。武雄温泉まで行って帰り、JRの江北町の駅である備前山口駅で降りて、役場まで行って、町内をじっくり散策した。

 それ、何でまた?と言うと、直近に滋賀県湖北の江北図書館を訪ねた縁からだ。江を<こ>と読み、私設図書館として100年余の歴史を持つ。読みは湖北の江北で、こほく―と言うそうだ。そして、旅先の佐賀の江北町。こうほくちょうーと読むと、まちなさい!で、町をまちと読ます人口9600人の町だ。わかんないもので、稚内発備前山口行き、JR最長片道切符12000㌔の終点の町でもある。それぞれにッ!と思うである。

 ※ 文化勲章の漢字博士、白川静氏の常用字解によると、江はコウ、え、かわーとあり、こはなかった。 ※ 写真の左が江北図書館。

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2011年10月29日 (土)

初めての町で、焼きちゃんぽん

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チャンポンはチャンポンでも、焼きちゃんぽんという。佐賀県西部、武雄温泉の観光案内所で聞いて入ったお店で、初めて食べた。どんなんかと言うと、麺はちゃんとしたチャンポン麺で、キャベツ、もやし、ピーマン、蒲鉾、豚肉が炒めてあり、汁はないと知った。 

 店の前の観光案内所は<がばい案内>と出ているので、佐賀のおばあちゃんが在籍か?と入ると、若いお姉さん2人だ。どうぞ!と柚子茶が出て、旅人に優しい案内所だ。優しさに甘え、温泉のこと、昼食のこと…つい根掘り葉掘りだ。~前のお店は、お代わり1杯サービスの野菜炒め定食が評判ですよ~と聞いたが、焼きちゃんぽんの方に興味がいった。

 <温泉街のごはんや>と垂れ幕看板が上がる定食屋さんだ。店の前に石臼があって、営業中の表示が「やってま~す」と出ている。板戸を引いて一歩入った店内、カウンターと板敷きにテーブルだ。メニューの焼きちゃんぽんは550円。初めての町の、初めての店の、初めての焼きちゃんぽん。靴脱いで上がったテーブル席で、食べ終わり、焼きそばとの違いは?と質問した。~味も、麺も、チャンポンです~。愚問と明答、チャンポンなり?。

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2011年10月28日 (金)

祐徳バスのおばあちゃんら

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これは旅行メモリアルである。佐賀駅バスセンターから祐徳バスに乗った記念で、ゆうとく?べき思い出だ。2泊3日の最終日、朝から一人旅になって、あてはなく、駅構内の駅名表示を見て、武雄温泉駅へ行く気になった。前日の棒振りは惨敗、心は傷ついていた。

 癒しはおが一番とゆうそうだ。JRは時間が合わず、バスで所要時間1時間15分、料金980円だ。月曜午前9時15分、始発は若い女性と二人だ。同じ温泉行?、いや、通勤だ。バスは濠のある県庁前などに停まって、市内を抜け、長崎の諫早方面へ向かう。高い建物がないせいか、空が広い。客はポツリポツリ、採算はどうかなあと再三思う?。

 国道34号、JR長崎本線に沿うように走る。160円から始まった乗車賃が500円になった頃、最初の女性が降りた。杵島校前、先生かなあ。バスの時速は50㌔か。町がよく観察できることが利点だ。江北町、大町、武雄…、バスが進むにつれ、乗降はことごとくおばあちゃんだ。前屈み、スラックス、手提げ袋…、ヨッコラショと、前の席に座る。そうだ、ここは佐賀だ。島田洋七さんちの、かばいばあちゃん? そうばい!、そうばい!。

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2011年10月27日 (木)

お隣さんはスルメ席

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 スルメの匂いが鼻先へプ~ンと来た。香ばしい、いい匂いだ。通路を挟んだお隣さんだ。クチャクチャ、クチャクチャ…、しがんでいる。味が無くなると思うほどだ。博多発東京行き新幹線のぞみ56号5号車の車内だ。座席は10番C席、岡山から乗車の男性である。

佐賀からの帰り、特急白いカモメ号から新幹線に乗り換え、午後5時博多駅始発に乗って、退屈した頃だ。男性、背広なく、どこで買ったか、白いカッターシャツ1枚だ。アサヒの500ml缶ビールを高く上げ、仰ぐように飲んで、漫画の本を見る。胸ポケットにボールペン、足元に肩提げの黒いバックだ。30歳後半か40歳?、職人さんだろうか。

駅ホームで購入の野菜サンド一度に?食べたけど、スルメの匂いが強すぎる。空腹と退屈さから悪戯心が出た。男性の仕草、二人席側の窓ガラスにデジカメ反射撮影だ。するめえ、するめえ…と思いつつだ。どんな漫画?、隣席から上目づかいに見た。漫画も本人もコボちゃんみたいだ。頁の捲りよう、スルメみたいにスルスル?。缶ビールも飲みほし、漫画も読破し、新大阪駅下車だ。漫画の題、奇席芸人伝だった。隣り合った席も奇席か??。

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2011年10月26日 (水)

近江ビビンバ丼の戦い?

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ひょっとして、優勝するん違うかなあ。名神高速上り線・菩提寺PAの<近江ビビンバ丼>だ。西日本エリアの高速道路会社主催の「ご当地丼ぶり王決定戦」に出場している。ご覧のとおり、看板写真、何とも彩りがいい。朝早すぎて、食べはしなかったが…である。

食は当然、味が第一だが、美しさも大事だ。看板に基づいて、ババンバ、バンバン、バン…と、<近江ビビンバ丼>を紹介しよう。赤は、栗東市産の赤コンニャク。黄色は八日市産の温泉卵で、どんと真ん中に乗っている。ビビンバ丼のメーンは甲賀市産の近江黒鶏のミンチだ。どこどこ?とよくミンチすると、黒いのがそうだ。地産地消の品揃いである。

緑色もまだある。草津市産のほうれん草。これに甲賀市産でにんじん、栗東市産でモヤシが付く。これだけ色とりどりに揃って、値段は680円だ。野菜たっぷりで、植物繊維+カルシウム+鉄分、これぞ、ヘルシー丼のドンである。心配のタネは、お腹も減るしぃ~かなあ。丼は誰のタレか、よく沁みているという。ご当地丼ぶり決定戦は西日本エリアのPA、SA146店が出場だ。美しさで挑む<近江ビビンバ丼>、ビビンなよ???。

※ ネットで見ると、一次予選が既に終了している。関西ブロックから▽近江牛ひつまぶし膳(大津SA上り)▽近江牛メンチカツ丼(大津SA下り)▽鶴橋オモニのキムチ入り風ビビンバホルモン丼(吹田SA上下)▽紀州梅鶏親子丼(紀ノ川SA上り)▽「天」にも昇る「理」っぱなソースカツ丼(天理PA上り)の5店が予選突破している。近江ビビンバ丼はなかった。各ブロック代表による本戦は11月23日大阪城公園である。

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2011年10月25日 (火)

親鸞さん750回大遠忌、音と光の癒し

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聴いて癒され、観て癒され…、二つでイイヤ!だ。心静かに音声を聴き、うっとりと映像を見れば、世事忘れて、これぞリラクゼーションである。親鸞さん750回大遠忌イベント。西本願寺前、数珠屋さん、仏壇屋さんが並ぶ、ご縁まちにある伝道院でやっている。

 煉瓦造りの2階建てだ。100年前、親鸞さん650回遠忌を記念して、西本願寺22代門主・大谷光瑞氏が建てた。西域探検家で知られる光瑞氏で、インド・サラセン風のドームがある。設計は確か、伊藤忠太さん、ちゅうたかなあ?。洒落て、すみません。東京帝大卒業で、建築呼称を<造家>から<建築>に置き換えたちゅう、建築設計の大御所だ。

 話は建物のことではなかった。リラクゼーションのことだ。この伝導院を入って、最初だ。靴を脱いで、絨毯上をしずしず行って、音を楽しむ音楽を逆にして、楽になる音の試み。一人、ガラス容器を棒でポオ~ンと叩いて瞑想だ。お隣は、観光でなく、光を観る部屋だ。大きなスクリーンに富士山、3776㍍のてっぺんに朝陽がピカッと出て…光が広がって行く。ダイヤモンド富士の映像だ。閉館間際に行って、一人静かに観賞、ええゾオ!

※ 楽になる音は作曲家・音楽プロデューサー、岡野弘幹さん、光を観るは映像カメラマン、佐藤宏さんの作品。イベントは来年3月25日まで開催。月曜休館で、入場無料。

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2011年10月24日 (月)

大津灯り展のカエルの王様

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何ともグロテスクである。昼間見てゲゲゲッ、夜に見てゲロゲロ、ゲェッ…だ。滋賀県立石山高校美術部が制作した<カエルの王様>だ。今、大津市内で展開している、まちなか食と灯りの祭という毎年のイベントで、浜大津のアーカス西側の通路に展示してある。

アーカスは京阪電車が経営する多目的ホールだ。カエルの展示、面白くて、見ていると帰るに帰れない?。食と灯りの祭りは9月17日からオータム・シーズン、12月1日からは、皆さんが~おおたむ!おおたむ!~と言うXマス・シーズンに入る。会期はオータムからおおたむへ…。おおたむ???、我ながら寒い。本題にかえって、カエルの王様だ。

 眼をむいて、王冠を被って、ベロを出して…。頭から尻尾まで1㍍近くだ。最初は通りがかりの昼に見た。灯りが点いたら…と、また職場帰りに行った。お腹に電球、和紙づくりで~わしやがな?~と光っている。グリムの童話に出てくる、お姫さんが池の中に落とした鞠を拾って、願いどおり王子様になったという伝説のカエルだろうか。キャプションは「瀬田しじみ王国より願いを込めて~」だ。しじみ王国に敬意を表し、しみじみと見た?。

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2011年10月23日 (日)

「慶応三年生まれ 七人の旋毛曲がり」を読む

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読み手と本の相性があったのだろうか。いや、この本はどこをどう読んでも面白い。通勤のバス、乗車して読み出して、気が付くと、終点の山科駅だ。JRに乗り換え、ホームで待つ間も2、3頁は読む。新潮文庫から出た<慶応三年生まれ 七人の旋毛曲がり>だ。

 著者は坪内祐三氏で、雑誌「鳩よ」に4年間で40回連載、文庫本になった。巻末みると、今年7月1日の発行だ。慶応三年、同い年生まれの7人とは、本の表紙順に並べて書くと、漱石、外骨、熊楠、露伴、子規、紅葉、緑雨だ。いずれも、日本の草創期の文壇を牽引した文豪ばかり。あとがきで著者が、~豪華でしょう~と書いている。確かにそうだ。

 よくまあ、調べてある。7人それぞれの人間関係しかり、民権運動、明治憲法発布の時代背景しかり、図書館通いで得た情報を裏読みする挿話しかり…。職場の近くに碑がある露国皇太子遭難の大津事件のことも。勿論、紅葉執筆の<金色夜叉>が実話かどうかも。子規の結核を憂える友人、漱石の手紙も。第3章では「正岡常規、喀血して子規となる」(291頁~)の項では、子規の駄洒落が紹介されている。どれもこれもザブトン3枚以上だ。

 ※ 明治23年、筆まかせの「一口話」に子規の駄洒落が載っている。本文299頁。このうちから以下の4点を紹介する。

▽一寸マッチを貸しておくれ。今出すからマッチ給へ。

▽小刀かさないか。そんな者はナイフ、ナイフ。

▽けふボールを打とうと思ったのに、これでは雨天ねえ。

▽きのふあんまり舟を漕いだら、けふはなんだかボートしている。

 

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2011年10月22日 (土)

北海道と九州の子供たちが親鸞アートでエール交歓

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 何とまあーと思う驚きは、北海道と九州だった。親鸞さん750回大遠忌の西本願寺である。世界遺産の広い境内、あっちへこっちへ歩き回っての発見だった。一つは北海道の保育園児もモザイクアート、もう一つは九州教区の皆さんのボトルキャップパネルである。

 阿弥陀堂の北側、ブックセンターがある安穏殿だ。親鸞さんの幼児時代、幼名松若丸のモザイク幕が掛っている。高さ5㍍、幅3㍍はある。近づくと、幕全体に園児の写真が貼ってあり、その数は7500枚という。網走幼稚園、ルンビニー保育園…北海道教区保育園連盟35園の園児たちだ。東日本大震災で被災の子供たちへの応援メッセージという。

 いや、何と何と…感心して、今度は御影堂門の前だ。これまた大きな親鸞さんのパネルだ。九州教区の子どもたちが眉毛の白い親鸞さんにボトルのキャップの色を合わせて、貼りつけている。北海道教区の園児とエール交歓するが如くだ。長崎、宮崎、佐賀…子どもたちが集めたキャップは1万5千個という。一人分のポリオワクチンは、キャップ800個、世界で苦しんでいる子どもたちの命を救いたいという。二つの驚き、いい驚きだった。

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2011年10月21日 (金)

西本願寺の国宝・唐門を日暮れて見る

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 丹念に見ると日が暮れるので、「日暮門」(ひぐらしもん)と言うらしい。西本願寺の国宝・唐門である。桃山時代の伏見城の遺構と言われ、門全体が装飾彫刻になっている。確かに一つ一つの彫刻、見飽きない。彫りにホレ、惚れ惚れだ。日暮れ前に一人佇んでみた。

唐門は御影堂前を通り、境内南西だ。京の三閣、金閣、銀閣と並ぶ国宝・飛雲閣の隣だ。親鸞さん750回大遠忌で、説明テープが特別に流れている。~唐門は日暮門とも言われ…~で始まり、1分余りだ。説明のポイントは彫刻だ。~獅獅に牡丹、虎に竹、龍に雲が見事です~と言う。東映の任侠映画・唐獅子牡丹、俵屋吉富の京菓子・雲龍が思い浮かぶ。

~右側面は耳を洗う人、左側面は牛連れの人…~で、中国の故事が彫ってある。少し彩色が剥げ落ちていても、一つ一つ見事な彫りだ。麒麟ビールの商標ヒントになった麒麟の彫刻もある。左下の表示板、国宝は<國寶>の漢字を使っている。この方が、国宝の感じが出る?。これ、久々のヒットかな。外国人向けに<KARA MON>だ。句を言う人はいないだろう。これは△どまりか。ああ洒落、こう洒落、日暮れてなお道遠しである?。

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2011年10月20日 (木)

親鸞さん750回大遠忌販売、安穏の水

 

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きれいで美味しい水だという。安穏の水だという。親鸞さん750回大遠忌で、お参り相次ぐ西本願寺の総合案内所前だ。のぼり旗が2本、売り子の女性が~美味しいですよ~と大きな声を上げている。ペットボトルは1本130円だ。雨上がり、土曜の夕方である。

西本願寺の大遠忌の賑わい、どんな具合か、見に行った。JR京都駅か3つ目で、堀川通りのバス停は、阿弥陀堂門の前だ。広い境内、特設のテントが並び、参拝の団体さん、ぞろぞろだ。すぐ目に入ったのが、気温のせいか、そう売れていそうにない安穏の水だった。親鸞さんご縁の水。しんらん?とは言えず、五円が混じる小銭入れ出して、即買った。

キャップ外し、ゴクンと飲んで見た。まろやかな水だ。どこか優しく、温もりもある。さすが親鸞さん、安穏の水だ。750回遠忌のロゴマークが貼ってあり、銘柄は「安穏」だ。大遠忌販売らしく、あんのうしてある?。水は高知県室戸沖の海洋深層水で、軟水だという。ポットのラベルによると、海洋深層水は光が届かない深海を流れており、未知なる可能性を秘め、身体が求める水という。生きる源は光と水。いや、有難い。安穏、安穏。

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2011年10月19日 (水)

写真で甦った紀州の秋さばすし

 

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食べて1か月になって、今更ではあるが…だ。京都伊勢丹地下で買って、持ち帰った秋さば寿司のことだ。デジカメ写真を取り込んでいるパソコンのフォトギャラリーを開けていたら出てきて、思い出した。和歌山県有田市から出店、店頭写真の紀州地もの浜ずしだ。

 若い女店員さんが写っている。薄いブルーの羽織、頭に同じ色のバンダナだ。写っている写真をマウスで+にあて、クリックして大きくした。別嬪さんで可愛い娘さん…、そうだ。試食の進め方がうまかったあの娘さんだ。さば、穴子、サンマ、鮭…店頭に色んな棒すしが並んでいて、買おうかな、買うならーと、財布とお腹と舌で考えていたらだった。

~お一つどうぞ~と、本命に思っていた鯖寿司が爪楊枝で出てきた。~生生姜が挟んであります~と解説付きだ。なるほど舌がピリッとした。~こちらもどうぞ~と、今度は煮穴子だ。~大葉と卵を挟んでいます~と言う。~もう一つ、サンマもどうぞ~とまた爪楊枝だ。あれだけ試食すると、また今度とも言えない。買わねばならない。元に戻って、鯖の二度目の試食、合わせて4回試食した思い出が甦った。娘さん、全くさばらず?だった。

※ 出店は有田市初島町の有限会社「可吉」(こうき)さん。JR大阪三越伊勢丹などにも直営店を持つ。

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2011年10月18日 (火)

三井寺の金剛力士像、門外に出る

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 金剛力士像2体の見方、お顔を見て、口をアッと開けていれば阿形、口をウンと結んでいれば吽形だ。二つ合わせ阿吽の呼吸という、それである。今、滋賀県内で三館連携の美術展<神仏います近江>展が開催中で、三井寺大門の金剛力士像も初めて門から出ている。

 何しろ阿形も吽形も3㍍近い像である。室町時代の康正3年(1457年)の作だ。三井寺、正式には園城寺の重文・大門が修復中で、そのタイミングも重なって、門から悶々として?外出のようだ。展示は瀬田の滋賀近代美術館で、9月の内覧会招待のおり、見た。全体が筋肉隆々、玉眼で威圧する如く睥睨する。まさにウンと思い、アッと感じる像だ。

 大門の像は、京阪石坂線の三井寺駅と大津市歴博の行き帰りで見ているが、触って、触れる距離で見られるとは…である。内覧会特典のデジカメ撮影、門中だと拝見しにくい足元をアップした。阿形は右足、吽形は左足を前に出している。巨体を支える足、爪の一つ一つがでっかい。図録によると、正式な身長は阿形2㍍71、吽形2㍍68だ。慎重にはかったのだろう?。金剛力士像の全体像、この機会逃すと、今後は?そう見られないかも。

 ※ 園城寺の重文・大門はこの像があるので、仁王門とも言われる。像は寄木づくりで、滋賀近美の高梨主任学芸員が書く図録解説によると、3㍍に及ぶ巨像でありながらさしたる破綻もなく、きわめてバランスのとれた優作といえよう~としている。

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2011年10月17日 (月)

食のバランス、一食10品目

 

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さてさて…何品目あるかな。デジカメで写真を撮り、トレ―に乗ったおかずを一品目ずつ、とれとれ?と数える。お惣菜を中心の昼ご飯、とれとれの魚はない?。トレ―で頭をよぎった洒落癖がとれない?。また出てしまった。しまった、しまった!島倉千代子だ?。

 洒落から本筋に話を戻す。食のバランスは一日30品目、朝昼晩で10品目ずつという。写真は「豆藤」さんの昼食である。箸書きに大正11年の創業と出ていて、煮豆と昆布の行商が始まりという。大津市浜町、滋賀銀行本社前の和・総菜レストランだ。階段を上がって、ご飯は炊飯器からセルフでよそう。量りに乗せ、250㌘以上だと、50円増しだ。

 惣菜の陳列棚はフライと魚コーナー、各種小鉢が揃い、味噌汁つけて580円だ。漬物は無料という。さて、写真が先週の木曜と金曜の昼食だ。軽めによそったご飯1品、これは共通として、おかずが9品目あるかどうか。雨の降った金曜分で点検すると、だ。そんなことホットケのホッケの塩焼き、ヒジキ、一本でも人参、大根、どこがカイワレ、牛蒡、竹輪、何事も成すの茄子、梅干し、味噌汁までフーフー数えて麩…、10品目ありました。

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2011年10月16日 (日)

人間国宝・北村武資の<羅>を見る

 

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京都近美で<羅>を見た。中国2千年の古代織<羅>の復元だ。人間国宝・北村武資~織を極める~展である。展示の<羅>の一点一点、トンボの羽の如く透きとおっている。3800本もの縦糸に横糸を一本一本通し、もじらせた織だ。トコトン織り続けた技だ。

 知人から招待券が2枚届いて、2度行った。北村さん、西陣生まれの76歳、職工一筋60年で、この道を極める。人生の先輩だが、同じ西陣生まれなので、親しみが沸く。近美1階フロアで30分ビデオは<北村武資のわざ 羅>だ。鑑賞の前後、4度見た。画面の中のアナウンサー~北村は…、北村は…~と敬称抜きで、北村の羅の技を解説している。

 羅生門の羅、常用漢字だ。文化勲章の漢字博士・白川静編さんの「常用字解」で<羅>を調べた。甲骨文字では網の意で、用例は「うすぎぬ、あやぎぬ…」などと出ている。確かに薄衣だ。ビデオは言う。~北村は中国・長沙の前漢の墳墓から出土した<羅>に魅せられ、復元に挑み、完成させた~と。今、北村は言う。~古代の羅ではない。西陣の伝統を生かす現代の羅を織るのだ~と。糸をもじらせ、よじらせ、ララ…ランランの<羅>だ?。

 ※ 人間国宝・北村武資展は10月30日(日)まで開催中。入場料は一般850円。一階ビデオは無料で鑑賞できる。

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2011年10月15日 (土)

サクラが秋に咲いた??

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 秋、サクラがなぜか咲いてニュースになった。朝日新聞、中日新聞、京都新聞の滋賀県版に載った。10月の3連休前だ。サクラは大津市瀬田の丘陵地、県立図書館西側のソメイヨシノだ。図書館側が~咲いた、咲いた、桜が咲いた~と新聞社にリリースしたらしい。

 朝日新聞には副館長の森本真智子さんが~読書に秋、季節外れの桜を見がてら、図書館にも~というコメントが出ている。写真はサクラをアップして2段扱いだ。見出しは「サクラ勘違い」で、春より小粒だが、1本のソメイヨシノに三カ所ほどにまとまって咲いているという。新聞を切り抜いて、連休中に隣の美術館へ行ったおり、どんなんかナと見た。

 図書館はJR瀬田駅から文化ゾーン行きバスで、乗車賃200円だ。公園の坂道を上がって、図書館西側?どこかと探すより、聞いた方が…と図書館へ入った。受け付け女性、~ハイ、ハイ、表から右へ回って、また右です~と、親切だ。キンモクセイの向こう、大きなソメイヨシノだ。春に毛虫が大量発生して、葉が無くなり、この陽気で春と勘違いしたのでは…というサクラが、小粒だけど高い所に咲いていた。想定外…、サクラまでも?。

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2011年10月14日 (金)

司会者が繋いだ苦悩の30分

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 もしも…である。今の今から、台本なし、場つなぎで、喋り続けてーと言われたら…、だ。この間の3連休、そんな場面に出くわした。若い男性の司会者、マイクを持って、ナンノカンノと喋り続けている。10分までは◎、20分…苦しい、30分…ネタ切れだ。

 平安神宮大鳥居すぐ下の路上だ。第9回京都学生祭典の一つ、全国おどりコンテスト会場第2ステージである。京近美の展覧会を見ての帰りだった。午後4時過ぎ、準決勝の始まりが審査待ちか、遅れているようだ。進行担当の司会者、プロかな、学生さんかな。マイクによく通る声だ。~皆さん、拍手の練習しましょう、ハイ、拍手~、繋ぎの始まりだ。

 ~私も経験あるんですが、拍手は大きいほど勇気づけられるんです~と言う。~それでは、もう一度…~と催促だ。右脇に進行台本、足は長く、眼鏡かけハンサムさんだ。拍手の練習すんで、間があいた。会場から一発芸!と声が掛る。~ああそうですね、何しよう、何しよう、ああわかんない~と降参だ。~スタッフさん!まだですか。えっ、あと3分、お待たせしました~。声がうんと弾んだ。繋いで、繋いで30分1本勝負、ご苦労でした。

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2011年10月13日 (木)

夕陽と満月と優勝と…

 

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 左の2枚の写真は、沈む太陽と出る満月である。甲賀市水口の名神竜王CCからの帰りだ。久々の100切り、今季最高スコアのグロス96、ハンディ18、ネット78で優勝だった。名神高速道路下り線、握るハンドルの前方に太陽だ。西の空、金色に光っている。

 平成11年10月11日の夕だ。フロントガラスの前、進行方向に合わせ、右に見えたり、左に見えたり、隠れたり…、右腰には何時ものデジカメがある。あの金色の輝きが撮りたい。車を停めることは出来ない。左で片手ハンドル、右で片手デジカメ…、思いきりズームにして3倍だ。時速は80㌔で走行中だ。前と後ろの車に注意し、デジカメ構えた。

 左前方、金色の太陽が見えた。標高432㍍、近江富士(三上山)の峰まで沈んでいる。シャッター、押した。今日のパットと一緒、手応えがありで、撮影に成功だ。栗東ICから草津ICへ、空は暗くなり、太陽は落ちた。大津ICのSAで、一服だ。今一度、スコアカードを確認したい。アウト47、イン49、パット30…余韻に浸って、玄米茶を飲んで、出てきたら、東の空に満月が浮かんでいる。輝く○がまるで重なった一日だった。

 ※ 左の写真の撮影時間はプロパティによると10月11日午後5時14分なり。撮影場所は???で、近江富士かどうか???なり。 ※ 右は10月11日午後5時57分、大津SAの駐車場からなり。

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2011年10月12日 (水)

大津祭り発祥の狸面と曳山の剥製狸

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 大津祭り、13基の先頭を行く西行桜狸山の狸のことを書く。今年の巡行前日、宵宮の会所に飾ってあった狸さん、デジカメをズウッとズームにして撮った。歯をむき出し、突っ立っている。左手はお腹、右手は頭に上げて、どこか、ごめんちゃい…みたいな仕草だ。

 巡行のおりは曳山の屋根の上で、バイオリンはひかず?、日和見して天気を守護するという。会所にいた地元の87歳の長老によると、5歳のおりから曳山に乗っていたが、狸はその時からいて、どこで捕まったか、剥製という。長い歳月で抜けた身体の毛は植毛で補ってあり、狸そのものは曳山の最初から、そのまんま東、いや、そのまんまの狸という。

祭り始まりが何で狸か、400年前に遡る。天孫神社の祭礼のおり、町内の住人、塩売治兵衛が狸のお面をかぶって風流踊りを奉納したからという。その翌年、狸面の治兵衛さんが三つ車の屋台で、踊りながら町内を練ったのが、曳山の原型になったという。お祭り発祥のお面、少し離れた町家に展示してあった。室町時代の作、大津市指定文化財だ。お面は綿々と?引き継がれ、展示は天孫神社のどら焼きのお供えの隣、どうやっ?とあった。

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2011年10月11日 (火)

大津祭りの曳山、西行桜狸山のみなさん

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 登場願う皆さんを紹介しよう。写真左から2人目、主役の西行法師である。京都・大原野にお住まいだ。右端の小さな人形、これは大原野に咲き誇る<桜の精>だ。左端のお侍さん、京都から桜見物に来た<都人>で、名前はなく、脇役だ。これに奥にいる狸さんだ。

大津祭りの曳山・西行桜狸山に登場する皆さんである。県庁近く滋賀会館西にある天孫神社の祭礼で、13基の曳山が町内を巡行する。毎年10月第2日曜、前日は宵宮だ。ここで紹介する西行桜狸山は京都・祇園祭の長刀鉾と同様、巡行の順番を決めるをとらず、決まって先頭を行く曳山だ。祭りの始まりに謂れがある狸を屋根にくじくじせず進む?。

大津祭りの曳山13基はすべて人形からくりを演じる。<さいぎょうざくら・たぬきやま>と読む西行桜狸山は、能楽西行桜が題材という。大原野の草庵に住む西行が満開の桜を一人愛でていたが、桜見物の都人が煩わく、花見禁制の和歌を詠んだ立て札を作っても効果なく、夜桜を眺めて仮寝していたら桜の精が出て来て云々…である。巡行を控えた宵宮会所飾り、からくりの皆さん登場だった。狸は?狸のことは狸に聞け…いや、明日書く。

※ 西行法師が詠んだ句は <花見にと むれつつひとの 来るのみぞ あたらさくらの とがにはありける>でる。 ※ 西行桜狸山の会所は普段、曳山は収蔵それているところで、大津百町名では、鍛冶屋町、今は大津市京町3丁目4で、旧東海道沿いにある。

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2011年10月10日 (月)

野外彫刻の「恵方」と「接吻」の意味

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 どう解釈して、どこをどう見るのか。芸術の秋は、憂愁の秋だ。今、京都府立植物園で開催中の第43回京都野外彫刻展を見た。ひと目でわかる具象作品もあれば、うん?何?と思考する抽象作品も、だ。散策兼ねて行った植物園、抽象の解釈に少々?時間を要した。

 何時も通り北山口から入って、プランターに秋の花・コスモスだ。赤紫、白、ピンク…、モスコス、コスモス?と写真撮って、園内巡回で野外彫刻展だ。二年前ほど前もたまたま鑑賞だった。正面入り口近くに看板、受付、案内ちらしがある。出展作品は32点、広い園内全域だ。植物園名物のくすのき並木を鑑賞に歩いて、作品は道路沿い、ロープの中だ。

 山田実さんの作品は<EHO―恵方(2011南南東)>だ。削った木が3本ずつ計9本だ。木目に色がつき、高さ大中小である。なんで恵方?とチラシのコンセプト読むと~展示位置から見た恵方~とある。そう考えることはなかった。恵方、ヤッホーだ。お隣は高橋克明さんの<接吻>だ。四角い御影石を二つ並べ、コンセプトは~陰と陽、内と外、男と女…相反しながら必要不可欠~という。何チュウことはなく、そういうチュウだった?。

 ※ 京都野外彫刻展は1日から開催、会期は16日まで。展示作品は陶板名画の庭にもある。入園料だけで無料。

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2011年10月 9日 (日)

産経に載った熊本・山都町の八朔祭

 

 

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あっ、記事になっている。熊本県山都町の仁王さん像のことだ。職場でいつも読む産経新聞1面コラム<産経抄>だ。はるばる重文の石橋・通潤橋を見に行って、バスを降りて、最初に出会った<守護神仁王降臨像>だ。地元恒例の八朔祭に出展の「大造り物」である。

 産経コラムによると、あの仁王像は今年の金賞作品で、制作した山都町の松岡忠明さん(68)の話を紹介している。竹や木の皮など自然材を使って、世相を風刺する「大造り物」は、毎年の呼びもので、地区ごとに出来栄えを競うという。松岡さんの地区は10年連続の金賞で、今年は仁王像で東日本大震災の復興に取り組む決意を表現してあるという。

 新聞読んで、あのでっかい像が瞼に甦ってきた。青いビニールの大テント張りの中、昨年の作品と二つ並べて展示してあった。高さ3㍍以上、見上げて何?何?とデジカメ向けたのを思い出す。像の一つ一つ、樫の実、蔦、松ぼっくり…だ。八朔祭は豊作を祈願して、江戸中期に始まり、250年の伝統があるという。記事によると、仁王像は来春から大阪吹田の民族学博物館に常設展示されるという。八朔祭の「大造り物」に失策はなかった?。

 ※ 産経の記事は10月3日付け朝刊。 ※ 仁王像制作した松岡さんは下市連合組のチーフ ※ 仁王隣の昨年の作品は、<カエサル、ルビコン河を渡る>で、政権交代の世相を表現しているという。 ※ 八朔祭は毎年9月初め最初の日曜にある。

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2011年10月 8日 (土)

ゴーヤの低カロリー料理

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ゴーヤ料理なら減量効果ありと、また沖縄料理店「空と海」へ行った。いや、違った。よく間違える。店名は「海と空」だ。マリンブルーの沖縄、海が優先する。四条大橋から西へ、急な階段を3階へ上がって、勝手知ったカウンターへ座って、注文は即ゴーヤだ。

 店長の小高照代さんが名刺に<めんそ~れ!>と書く。桂三枝さんのフレーズ<いらっしゃ~い>だ。宮古島から京都へ来て、18年という。旧姓は宮里さん、名刺の小高の横にわざわざ書き込む。藍ちゃん、美香ちゃん…宮里はブランド名なのだ。何回か通って、馴染みになってきた。ゴーヤ料理で低カロリーは?と問いかけると、ゴーヤサラダという。

調理も掛け持ち、注文聞いて、厨房入りだ。出てきたゴーヤサラダ=写真左=、ちゅらだ。沖縄語で、美しいだ。宮古島直送のゴーヤ、赤い土と熱い太陽で育て、苦味が少ないという。店のゴーヤ料理、メニュー見ると20種類以上だ。ちゃんぷる、ひらやち、天麩羅、ナシゴレン…、ゴヤゴヤしている。低カロリーでもう一品、かつおをまぶしたゴーヤと玉ねぎのおかかあえ=写真右=だ。「海と空」入店、何夜目かと指折ると、5夜だった??。

※ 名刺によると、「海と空」四条大橋店は四条通小橋東入ル橋本町、アイブリ屋3Fで、電話077(212)5040

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2011年10月 7日 (金)

祇園下河原、人気の親子丼

 

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それはもう何が何でも親子丼なのだろう。京都祇園下河原の<ひさご>は、いつも昼前から人の列が出来ている。お店は行列中から注文をとる。お客は友人同士なのに、~親子!親子!親子どん!~と答えている。どんな親子なのだろう?。夕方、列が消えて入った。 

 テーブル席に番号が付いていて、店内は4人掛けが12席だ。広くもなく、狭くもない。神棚はなぜか熊鷹大明神だ。祇園らしさの演出か、芸舞妓さんの団扇が飾ってある。日曜の夕暮れ6時近く、店内は男女3組だ。閉店は午後7時半、もう少しだ。メニュー広げ、念のために茶出しの女店員さんに何が人気?と聞いた。当然の如く、親子丼です~と言う。

 値段は980円、工夫のある設定だ。注文すると、山椒は混ぜておきますか?と聞いてきた。ピリピリが嫌なお客さんもだろう。これは配慮かな。先にお漬物が出て、待つこと7、8分ぐらいか。親子丼、トレーに乗って出てきた。何はともあれ、とれとれ?だ。玉子、とろっとしている。葱入り、鶏肉は柔らかい…、ご飯はカツオと昆布出汁か、ご飯によく沁み込んでいる。鶏肉は6つ、いや7つだったかな。味?、それはもう、親子丼!。

 ※ 帰りにもらったお店の名刺、裏面は地図入り。市バス東山安井から坂道を東へ5、6分か。親子丼その他丼、自家製茶そば、うどんあり。営業時間は11:30~19:30 ℡075(561)2109

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2011年10月 6日 (木)

忠僕茶屋の呼び込み

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呼びかけはワンパターンなのだろうか。~どうぞお入りくださいよ。ざるそば、どうですか。ざるうどんもありますよ~。聞こえようが、聞こえまいが、店の奥の奥から声を掛けている。幕末に由緒がある<忠僕茶屋>だ。一日中、観光客で賑わう清水寺境内にある。

 清水寺の舞台下のヒガンバナ撮影行って、入った。お隣さんの<舌切茶屋>はトコロテンで一度入っているが、<忠僕茶屋>は初めてだ。板敷き、緋毛氈の床几、店回りは簾…店構えもメニューも値段も<舌切茶屋>と似ている。もう大方、正午だ。本堂から舞台へ上がり、音羽の滝で長寿の水を含んだ帰り道の観光客が、どうしようかな?と覗いている。

 ~どうぞお入り下さいよ~、声掛けはそんなお客さんに向かってだ。店の奥の床几で、ざるそば600円をツルツルしながら呼び込みを聞く。お店のお母さん、か細い声だ。毎日毎日なので、省エネ発声法なのか。暖簾の掛る店先まで6、7㍍はある。どう思っても声は届いていない。店名は勤皇の僧・月照上人をかばった先祖の忠僕さが由来という。先祖のお名前は大槻重助さん。店名の忠僕茶屋、ちゃやちゃらせず、いつまでも忠僕に?か。

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2011年10月 5日 (水)

達磨図の3作品、にらめっこ

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 達磨さんと達磨さん、にらめっこしたら…と思った。若沖と白隠と応挙の3人が描いた達磨図が今、京都文化博物館で開催中の<帰ってきた江戸絵画>展に出ている。作品3点並べ、~うんとこドッコイショ~と、睨み合わせたら、どれが笑うかな…と邪念が起きた。

展示室は別々なので、図録を買って、写真を撮って、並べてみた。左から伊藤若沖、白隠禅師、円山応挙である。どれも威厳のあるお顔だ。禅宗の初祖は、達磨大師である。禅寺へ行けば、達磨さん、さすがは大師、たいしたもんだ?。眼が飛び出るほど大きく、髯ずらー、これはどの作品にも共通している。図録を捲って、3作品の解説を読んで見た。

 若沖さんの達磨、~沈鬱ともユーモラスとも見える面持ち…~とある。白隠さんは~濃淡の墨は自在で、租放であり、それだけ力強い~と書く。応挙は禅画作品少ないが、それだけ作域の広さを示し、筆の勢いを巧みに生かして、眼光鋭い達磨を描きだしている-と分析する。う~ん、どれもこれも、これぞ達磨さんだ。禅修行は瞑想にふけり、己に心をのぞく「面壁九年」と言われる。三人三様の睨めっこ、そう簡単に勝負はつきそうにない。

 ※ <帰ってきた江戸絵画>展は、江戸絵画にほれ込んだ米国ニューオーリンズの眼科医・ギッターさん夫妻のコレクション作品の里帰り展示。今年、全国を巡回して、京都展が最後で、会期は10月16日まで。

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2011年10月 4日 (火)

顔丸ごと人の浮世絵

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 見れば、見るほど、顔じゅう人だらけだ。鼻がそう、口元もそう、頭もそう…耳も、人だ。みんなハダカの男たち、ちょん髷?これは黒人かな。一体全体、この顔は何人で出来ているのだろう。これ、破天荒な浮世絵師、歌川国芳が彫った<寄せ絵>の代表作という。

 没後150年記念展を開催中の佐川美術館で見た。彫刻家・佐藤忠良さんの作品、蝦夷鹿が水面に浮かぶ粋な美術館だ。日本画家・平山郁生さんの常設展を抜けて、会場入り口の大きな看板、右下に浮世絵を抜きとる如く、人だらけの顔を木彫りで貼りつけてあった。様々なものを寄せ集めて形造った絵を<寄せ絵>と言い、これは人、人、人を集めている。

 看板より、本物と会場へ入った。前期展示は「豪快なる武者と妖怪」だ。圧巻は第二室にある<宮本武蔵と巨鯨>だろう。浮世絵3枚並べ、パノラマ展開している。鯨は妖怪、じっと見つめていると、何かようかい!と言われそうだ。あの人だらけの顔の寄せ絵、展示室回りきってない。どうやら後期の「遊び心と西洋の風」で展示のようだ。後期の鑑賞、無理かなあ。寄せ絵の載った図録は2400円。財布はよせだったが、まあ絵じゃないか?。

 ※ 図録によると、寄せ絵は「みかけは怖いがいい人」の賛があり、曲亭馬琴の読本「朝夷巡島記」を題材に描いているという。 ※ 展覧会の前期は10月2日まで、後期は11月6日まで。 ※ 佐川美術館はJR守山駅からバスで25分。

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2011年10月 3日 (月)

湖の駅1周年は近江ゆばそば

 

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それはもう近江近江している。近江牛うどん、近江商人膳、近江ざるそば…等々、食の近江がオールキャストで揃っている。浜大津のアーカス内に開店して、1周年を迎えた<湖の駅>である。当初のメニューはこうも近江近江していなかったのに今は何でも近江だ。

職場帰り、ウオーキングを兼ねて久々に行った。<おかげさまで1周年記念>の幟が立っている。滋賀勤めは10年以上、こうも近江近江だと、そうおめおめとは帰れない?。近江メニュー選択は、減量中を考慮して、近江ゆばそばだ。湯葉の元は大豆、低カロリーである。前金払い、2番札を持って、買ったばかりの本を開いて待つこと10分あまりだ。

本、坪内祐三著の<慶応3年生まれ 七人の旋毛曲り>だ。旋毛はつむじ、七人は夏目漱石・外骨・熊楠・露伴・子規・紅葉・緑雨だ。ちょっと分厚い文庫本、立ち読み、即買った。幕末も幕末の慶応、七人が同じ生まれ年とは…だ。本の話ではない。ここは琵琶湖汽船直営の「湖の駅・浜大津」だ。中井保社長の顔が浮かぶ。食通で企画力がある。うどん、そば、カレー…、冠に何でも近江はアイデアル。いや、参った参った、近江兄弟社??。

※ <近江ゆばそば> 厚手の湯葉、近江八幡の赤こんにゃく、蒲鉾、葱入り。値段は700円なり。湯葉は地元の比叡ゆば。

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2011年10月 2日 (日)

知らない町で彫刻の道を歩く

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この道は、いつか来た道かな?いや、初めてだ。建武中興の楠正成を祀る湊川神社西側の白い壁沿いを北へ北へ…だ。♪~知らない街を 歩いてみたい どこか遠く 行きたい~♪-、歌ったのは、ジェリー藤尾だ。緩やかな坂道、ここは緑と彫刻の道と言うそうだ。

関西学生女子駅伝があった神戸・しあわせ村からの帰りだった。三宮行きに乗らず、JR神戸行きの市バスで終点まで行った。義経で有名な鵯(ひよどり)超え経由して、乗車時間40分、駅の北側に着いた。ハーバーランド側の南側は何度も降りていても、こっちの風景に見覚えがない。夕暮れまで時間はある。母校は逆転負け、どこか遠くへ…気分だ。

大倉公園、神戸市文化ホールへの道だ。京都に住み、大津に勤め、神戸に親戚があっても、初めて歩く道だ。♪~知らない街を 歩いてみたい~♪…。どこまで行くのか、口元がジェリー藤尾でハモっている。<ハモる>-、何気なく、書いたが、なかなかいい表現だ。口ずさむと同じだけど、照れ具合が違うような。行く道は芸術の秋?、彫刻作品が続いている。横たわる女神の裸像、出べそも割れ目も、だ。しげしげ鑑賞、知らない街だ?。

※ 彫刻は松本勇治さんが1981年に制作した<天駆ける女神>で、第1回神戸新進彫刻の道大賞展の優秀賞を受賞している。

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2011年10月 1日 (土)

院展で日野原さん百寿像

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 なんと優しい眼差しだろう。数えきれないほどの患者さんを見てきた眼だ。誕生日は明治44年(1911年)10月4日である。百歳へあと3日、カウントダウンに入っている。今も聴診器を持つ聖路加病院院長・日野原重明さんだ。白い縁取り眼鏡、おしゃれだ。

                                                                                                                

 京都市美で開催中の再興第96回院展でお会いした。診察室だろうか、白衣だ。首から聴診器が掛っている。ネクタイは水色だ。両手を椅子に置いて、正面を向いている。ふっくらしたお顔だ。よ~く見ると、頬はピンクに染まっている。頭髪、白さがまじっていても、まだまだだ。院展理事長・松尾敏男さん(85)描く<日野原先生百寿像>である。

 先生の肖像画は市美2階の院展会場、第一室だった。京都新聞主催、招待券があり、予備知識なく行った。もうすぐ百歳の現役先生は部屋の真ん中、オーラがあり、すぐわかった。岡倉天心、横山大観…、平山郁夫氏らバトンを引き継いだ院展の理事長、松尾画伯の筆だ。作品解説で松尾画伯が書く。~先生を描いて、平櫛田中さんの80歳はまだ鼻たれ小僧、百歳は男盛りの言葉を思い出す」と。日野原先生~、そう、これからだよ~かな。

 ※ 平櫛田中さんは岡山県井原市出身、木彫りの彫刻家。文化勲章受賞は90歳。生涯現役、107歳まで生きた。 ※ 院展は全国巡回、京都展の会期は10月9日まで。

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