江北町のカンカン石との出会い
いやなるほど、叩けば、カンカン…と響く。平べったい大きな岩に丸いの、角ばったの、こぶしほどの石が置いてある。右手で握って叩いた。カンカン、カンカン…、金属音みたいな、透き通った音色だ。佐賀県へその町、江北町の観光名所の一つ、カンカン石である。
そう行けそうにない町だ。人口1万人に届かない町だ。JR最長片道切符の終点の町だ。駅名は肥前山口である。湖北の江北と同名の町というご縁で降りて、観光案内板に出ていたカンカン石だ。駅前のタクシー乗らず、町を知るには水平視線が大事だと歩いた。国道から山側、長崎街道だ。かごかきが行き来した道、今、歩いている旅人、我ひとりである。
道案内、聞く人もいない。まだかな、まだかな…と3㌔は歩いて、鳥栖まで42㌔の表示が出た頃、田んぼの畦に農作業のおばあちゃんだ。そこだヤ~と言う。石段をあがって、やっとカンカンだ。由来看板、石は讃岐岩のサヌカイトと書く。四国は香川、坂出でよく産出する石だ。世界の音楽家・ツトムヤマシタが、カンカンと打ち鳴らし、東京五輪の開会を告げた音色という。何で佐賀に?と思うけど、兎も角まあ、歩き切って、カンカン!。
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