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2010年10月

2010年10月31日 (日)

刺身皿とマツタケの団欒

010015 海老の尾っぽがピリピリっと動く。タコ、カンパチにウニ…、直径30㌢ほどの皿は、まるでタイやヒラメの舞い踊りである。久々に魚料理の店「よこちょう」だ。三条京阪から川端通りを北へ、二条通りを西へ、足が長ければ徒歩5分で着く。もちろん5分以内だ?。

近くに住むTMさん(5?)の予約で、最初に人数分の刺身が出る。この間は7人の集まり。貝柱、イカ、マグロ、トロ、アワビ、それに肝…、写真のとおり、誠にビューティフルである。刺身皿を覗き込んで、これ何?それ何?と、確認して、何と12種類も…だ。食べるのは1人1切れ厳守で、割り勘想定か、仲間思いか、遅参者にも各1切れは残す。

刺身が皿から消え、土瓶蒸しの追加になった。松茸入り、900円だ。蓋を開けて、マツタケ何個か、覗いた。幅は3㌢、厚さは0・5㌢…4個入りだ。皆は何個かなあ。前のYKさん(6?)は4個、向かいのNSさん(5?)は5個と言う。右隣りのNTさん(6?)は7個やで!と、声が大きい。~今年は豊作や、マツタケは焼くのが一番や~、店にどこ産?と聞くと、韓国産とか。味は?匂いは?…、秋の夜は、マツタケと共に更け行くなり。

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2010年10月30日 (土)

評判のてっぺんへヨンベン?

012016 JR山科駅近くの旧三条通りに「てっぺん」という居酒屋がある。生中1杯190円が受けているのか、店の雰囲気がいいのか、メニューが豊富なのか、開店して1年余りだけど、よく流行っている。予定のない職場帰り、いっぺんどころか、三、四べん…行った。

 駅から徒歩2、3分でバス通りから東へ100㍍だ。最初覗いたおりは満席で、長いカウンター席に座ったのは二度目だった。大根サラダと鉄火巻きと白ワイン…脈絡なく注文してお店をウオッチした。味よし、値段よしで、○だ。三度目は、生中190円と旬の焼きサンマと鉄火巻きと店名冠のつくてっぺんサラダ…、千円札2枚出して、お釣りが出た。

 店の表に店長夫妻の写真が貼ってある。お名前は藤本さんで、4度目に行ったおり、会話を交わした。おでんを運んできたのが奥さんで、写真の女性?と聞くと~隣りは主人です。恥ずかしいです~と目を細める。暫くして、その主人も~いつもどうも~と挨拶にきた。写真は二人ともバンダナ。男前の店長は焼酎2本抱え、奥さん満面笑みである。店長夫妻の愛想は既にてっぺん。NHKの朝ドラは今、てっぱん。うん?、関係無かった?。

 

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2010年10月29日 (金)

お花見写真は特選やらせ

029_2049 審査員の橋本健次さんが「これはやらせ写真だ」と言う。「それも見事なやらせだ」と講評する。第48回滋賀県写真展で特選受賞の園田みちゑさん(6?)の「お花見」である。やらせを指摘してやらせを褒める…とは妙だが、写真を見ると、確かにやらせの百点だ。

 満開の八重桜の下、おばあちゃんらが緋毛氈を敷いてお花見だ。小さな鯉のぼりが枝にぶら下がっている。橋本さん、これも効果的と言う。おじいちゃん一人、両手を挙げて<バンザ~イ>と叫んでいる。ほほ笑むおばあちゃん、全部で12人だ。お花見場面設定の、やらせ写真なのに不思議と不自然さがない。どのおばあちゃんも表情が緩んでいるのだ。

 滋賀近美ギャラリーであった表彰式、特選の園田さんに<やらせ写真ですか…>と話しかけた。守山市在住、写真歴7年の園田さん、素直に認めて、今春、湖西高島の石田川へ、地区老人会のおばあちゃんを誘って、撮影用の花見をした。昔の別嬪さんや…と笑わせて、チャンス狙っていたら、急におじいさんがバンザ~イと。演出なしの一瞬、夢中で撮ったという。やらせ努力が実った偶然の一枚だという。やらせの中の自然さ、心和む特選だ。

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2010年10月28日 (木)

土田麦僊の「罰」の絵を解く

029037_2

 何とも、ほのやかな絵だ。京都生まれの画家土田麦僊が描いた「罰」だ。いま、京都市美で開催中の<京都日本画の誕生~巨匠たちの挑戦>展に出ている。お向かいの京近美の所蔵で、これまで常設コーナーで何度か見ていて、気にいって、ポストカードも持っている。

 今年1月6日付け、日経新聞朝刊の文化面で、作家黒井千次氏が「子供の居る場所十選」の一回目で、この絵を取り上げていた。あの日、切り抜いておいた記事が手元にある。~二人の悪童がイタズラしたのかイジワルしたのか、女の子を泣かせてしまった。その罰として廊下に立たされている~と絵のプロローグを書いて、小説家らしく絵解きをしている。

 記事は絵入り50行だ。~頬に片手を当てた右側の子は…上目づかいに女の子の様子を窺いつつ…~と分析して、~敵意と恨みのこもった表情で、またやってやるぞ…と不敵な面構え~と書く。切り抜き持参で市美の展覧会場へ行った。「罰」は第4室にあった。右側の男の子、記事の通り女の子を上目で凝視している。絵の制作は明治41年、百年以上前だが、その後の2人が気にかかる。黒井氏の結論、この絵は現在進行形で生きている…と。

 ※ 「京都日本画の誕生」展は京都芸大創立130年記念で、11月7日まで京都市美術館で開催中。

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2010年10月27日 (水)

パソコン点検の秋の雲2つ

001037 秋の空、見上げて見上げて、もう何枚撮ったかなあ。移り気…女心か男心か、秋の空に譬えられけど、そのおりはそのおりでしかない。足を止め、一枚、二枚と撮って、暫く歩いて、見上げたら、もう違う雲が出ている。ここで以前に使った洒落一つ、くもった雲だ?。

 パソコンに取り込んだ雲写真、閑話休題で点検してみた。天高く…10月の秋晴れの日だ。平安神宮の大鳥居、京都駅大階段の伊勢丹ガラス壁面、琵琶湖クルーズ船上、瀬田ゴルフコースなどで撮った写真が出て来た。どの雲がいいかなあ、我が心に移り残った2枚を選択するとすれば、どれかなあ。これかな、あれかな…、我が心も秋の空になっている。

 悩みつつ上の2枚をチョイスした。秋の夜長、虫の声聞きつつだ。左は出勤の朝、バス停から見た雲だ。獲り入れすんで二番穂が伸びた田んぼの上、青い空と白い雲がセパレーツだ。何と言う雲?調べたら層雲だった。そうだったか?。右は京都駅構内大階段への上がり口から見た北の空だ。真っ青な空に白い雲が一つ、二つ…黒く写ったビルが額縁になってポッカリ、ポッカリ浮かんでいる。締めの一句。~移り気の 白き雲見て 秋思う~

 

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2010年10月26日 (火)

琵琶湖周航の歌はヒツジグサ

171176 ヒツジグサ…、何と可憐な花だろう。黄色く、白く…。花芯、花弁、葉枝が淡く重なっている。琵琶湖周航の歌ゆかりの町、今津のJR駅前広場だ。陶板の水槽花桶の中、一輪だけ咲いている。水面すれすれ、浮かぶが如くだ。腰を屈め、暫しみとれて写真を撮った。

 琵琶湖四島巡りの帰り、今津港で下船して見つけた。ヒツジグサは町のシンボルになっているようだ。歩道にヒツジグサの水槽陶板がずっと並んでいる。船着き場からJRへ、5分ほどの道筋。町の標語も<ヒツジグサがどこでも咲く水と緑の町に…>だ。花期は6~10月なので、駅前広場で見た小さな花は、もう見おさめの一輪だったかもしれない。

京都行き電車の出発まで30分はある。花の由来を調べに琵琶湖周航の歌の館へ行った。駅から2、3分、今津警察署の真ん前だ。琵琶湖周航の歌はイギリスの童謡「ウオーターリリース」を吉田千秋が<ひつじぐさ>と訳詩・作曲た。これを京大ボート部の小口太郎がが琵琶湖周航で今津宿泊したおり、♪~われはうみの子 さすらいの~♪と詩をつけた。ヒツジグサは未(ひつじ)の刻、午後2時に満開になるからと。いや、それはメエッた?。

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2010年10月25日 (月)

瀬田駅前の出雲そば

006001 蕎麦は色黒、説明書きどおりだ。ベージュのお椀が4つ出てきて、葱とわさびを少しずつ入れて、おつゆはお椀からお椀へ移して下さいという。お椀からお椀、ワンツーでなくて、ワンフォー?だ。蕎麦の実を殻ごと挽いて、手打ちで作る出雲本場の割子そばである。

 お母さんが島根の出雲出身という<うお忠>だ。JR瀬田駅前のロータリーから国道1号へ向かって徒歩1分足らず。県内の駅前、どこでもある滋賀銀行の支店の隣だ。出雲だからと言って、いつも行くわけではない。滋賀近代美術館の展覧会鑑賞で、文化ゾーン行きのバスに乗り換える前、時間が昼ごろだと行く。ひつこいけど、いつも、いつもでない?。

 この間は生誕百年・白洲正子特別展開幕の日だった。鯖が好きなので、これまでは蕎麦つきの焼き鯖定食だったが、この前は~湯掻きに15分ほど~と断りがあっても、割子そばにした。左の壁に天麩羅つきなら880円と出ている。この店で割子は初めてなので、思い切って追加した。食品衛生者の表示から店主は深田富士雄さんらしい。聞くと、母親の故郷で修行してきたと。店前の看板、暖簾、店中の黒板…どれもこれも、いつもそばだ?。

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2010年10月24日 (日)

片桐且元手植えのモチの木400年

119117 昭和の喜劇王、故藤山寛美なら~あのう、モチモチ…~かなあ。モチの木、既にして樹齢400年余という。琵琶湖周航の歌の4番♪~古い伝えの竹生島~♪に植わっている。国宝・観音堂へ165段の石段を上がり、ヨイショと息をついだ所で出てくるモチの木だ。

 古い伝えが幹元に張り付けてある。<モチの木 約四百年>-、鮮やかな墨書きだ。左隣に<片桐且元が国宝観音堂の普請奉行として来島の時に手植した記念樹>と詳しく説明してある。片桐且元?秀吉が柴田勝家と信長の跡目争いに勝利した賤が岳の戦い、七本槍の一人だ。秀吉が没後、遺児秀頼のお守役だった武将である。歴史の勉強、いや懐かしい。

 且元が手植えしたモチの木、もちっと離れて見た。高さ4㍍はある。Xツリーのもみの木みたいだ。枝が四方に広がり、竹柵で支えてある。モチの木?、調べるとモチノキ科の常緑高木で、本州はじめ台湾、中国中南部に分布している。べちゃっとひっつく鳥モチの原料にもなり、別名ホンモチと言われる。どうして竹生島に植えられたか?、熊野系の神社のご神木によく使われていたから…とか。それにしても400年、モチのいい木だ。?

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2010年10月23日 (土)

弁天さんは、才かな財かな?

113135 弁天さん、手に持つ琵琶を弾いて、ベンベン…。その音色で弁天さんと言うのかどうか、定かではないけど、インドでは河の神様、日本では七福神のお一人である。この弁天さん、弁才天とも弁財天とも書き表す。つまり、才能の才と財産の財と二つある。どっちかなだ?。

 琵琶湖の竹生島弁天は日本三弁天の一つだ。琵琶湖汽船のエコクルーズ船megumiで四島を巡り、才かな、財かな?と竹生島へ行った。重文の宝厳寺への階段上がり口で「西国30番札所<観世音>と日本三弁才天<弁才天>」と案内表示が出ている。そうか才かなーと、本堂へ行くと、表札も提灯も才だ。大阪弁で洒落るなら~さいか~と終わる所だ。

 それでサイナラかと思ったらそうでもなかった。商売繁盛を願う弁財天の<財>もあった。観音堂から船回廊、つくぶすまと読む都久夫須麻神社を過ぎ、かわら投げを越えたあたりで出て来た。赤い幟の文字は、まぎれもなく金銀財宝の財だ。決して罪ではない。新しいお堂の中、極彩色の弁天さんだ。一つ200円の福小判を販売中だ。平安の昔は音楽、芸能、学問の才、江戸からはお金儲けの財…、弁天さんも時代とともには変わりべんたん?。

※ 日本3弁天 ①竹生島弁天(滋賀県琵琶湖) ②江ノ島弁天(神奈川県藤沢市) ③宮島弁天(広島県厳島)

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2010年10月22日 (金)

麺屋レノンでハチの事件

011008 ラーメンの麺屋レノンへ行くと、あの事件を思い出す。JR大津駅から県庁側へ徒歩3分、開店から2週間後に初めて行った。店主は30歳代、若そうだ。ビートルズのジョン・レノンばりのハンチング帽をかぶる。草津のラーメン店・風火で修業してきたという。

 席はカウンターで、窓側と調理場側とで9席だ。昼間は官庁街なので並ばないと入れないと聞いていて、昼まだ早い時間に行った。同じ思いか、客はもう1人で、2人だけだ。評判の鶏とんこつの<まろやか塩ラーメン>680円を注文して、待っていたら、あの事件が起きた。大きなスズメバチが単身入店して来たのだ。それで開店以来の騒ぎになった。

 レノン店長、ハチを目ざとく見つけたのはいいが、~どうしましょう、どうしましょう~とただ怯え、哀願調だ。腰はおもいきりひけている。ハチは外側の窓ガラスに止まって動かない。また~どうしましょう、どうしましょう~と連呼する。客が~濡れタオルで押さえたら~と簡単に言う。レノンさん、眼をつむってタオルでハチを掴み、タオルごと道路へほうり投げた。それで、一件落着はしたが、あの時の店長さん、ハチは知っている!。

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2010年10月21日 (木)

琵琶湖クルーズで4つの島巡る

038058 琵琶湖には4つの島がある。沖島、白石島、多景島、竹生島…、あるというより、見える。水深が20㍍下がれば、島はもっと出て来るという。水没島とも湖山ともいい、湖西の安曇川沖に20近くも存在するらしい。初めて四つの島を巡る琵琶湖クルーズへ行った。

 案内役は、雑誌大人組10月号で、近江学の父と紹介された成安造形大学前学長・木村至宏さん(7?)だ。社寺、街道、人物、山…何処からでも近江が出て、なかでも琵琶湖は十八番だ。・水面は大阪城天守閣と同じで、標高は85㍍・南湖と北湖と言われ始めたのは、昭和39年に全長1350㍍の琵琶湖大橋が出来てから…、喋るほどに琵琶湖である。

 木村解説、数字がポンポン出る。今も人が暮らす沖島。150世帯、700人余…、何年も人口の変化がない珍しい島という。最深部100㍍から出る白石島へ近づく。石の見え方、一つにも三つにも五つにも…お化け石と紹介する。クルーズ船の進み、木村さんの喋り、止まらない。多景島は竹多く、いい景色が多いので、たけしま。クルーズ2時間半、4つ目の竹生島へ上陸、宝厳寺へ165段だ。~ここからは自分の足に聞いて下さい~。?

 

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2010年10月20日 (水)

てれすこ?の蟹いなり

022028 どこがどう<てれすこ>なのだろう。京都伊勢丹地下2階の食彩味めぐりに<出雲国松江・てれすこ>と出ている。大きな寿し桶で、蟹いなりを実演販売中だ。職場帰りの夕方、よく伊勢丹の食品売り場を覗くけど、島根県の、<てれすこ>の、蟹いなりは初めてだ。

いなりに蟹の身を盛ってある上等を買った。縦長の箱、4個入り1050円だ。支払いのおり、何で<てれすこ>か、聞いてみた。女子店員さん、実演中の職人さんを振り向いて、なんで?と問いかけた。白マスク、ビニール手袋の職人さん。いなりを握りながら答える。~てれすこは魚、社長が落語好きで…~、詳しくは時間がかかるのか、概略回答だ。

 拉麺小路のテークアウへ持ち込んで、蟹イラストの包装紙を調べた。<てれすこ>の詳細は出ていない。おいなりさん、紅ズワイの身をほぐし、玉子を混ぜ、カニカニしている。横座り?、一つまた一つ…だ。てれすこの意味、ネットの検索でわかった。てれすこは珍魚の名前で、干すと、<すてれんきょう>に変わる。イカがスルメになる如く…とオチがつく落語の引用だ。蟹いなりと、関係のない<すててこ>…、いや<てれすこ>だった??。

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2010年10月19日 (火)

竹生島の弁天芋餅

152154 これは、ひょっとして、弁天さんの隠れウマウマ…かもしれない。ジャガイモをついて、丸めて、揚げて、みりんをつけて、棒差しにして、ハ~イ、1本150円である。真ん中には黒ゴマもふってある。食べると、もっちとしていて、もちっと?欲しくなる味なのだ。

 琵琶湖の北湖に浮かぶ島、竹生島へ行った。桟橋から上がってすぐ、お土産屋さんが並んでいる。最初に目に入ったのが<弁天芋餅>である。弁天さんに導かれたのか、初めて見たその時から…だった。階段169段、寶巌寺お参り帰り、すぐ1本買った。揚げたてアツアツ…、~じゃがいもで作りました~の貼り紙前へ行って、記念にデジカメ撮りした。

どんな味かな、右端からがぶり。う~ん、これはうまい…。どうしてジャガイモが、こうもカリッとして、モチっとするのだろう。半分かじった棒持って、再び芋餅販売の土産屋<たつや>へ行った。~これ、おいしいねえ~と、長靴のお兄ちゃんに秘けつ聞いてみた。~じゃがいもは男爵です。ついて暫くねさしておきます~と。ここだけか?と尋ねると、北海道にも-という。弁天芋餅を買うお客さん、代わりべんたん、代わりべんたん…。?

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2010年10月18日 (月)

ユトリロが描いた女性の腰

023031 何と深みのある顔だろう。額に滲み、眼元に皺、口元に髭…、フランスの画家、モーリス・ユトリロ、71年の人生だ。左の写真は69歳の頃という。口元に煙草を当てた右手は指11本が太い。過ぎし人生か、煙草の味わいか、どこか宙をみているような眼だ。

 ユトリロ(1883-1995)-、赤ワインを飲みつつ、生涯にわたってパリの街並みを描いた。JR京都伊勢丹7階で、日本初公開の90点余りの展覧会があり、手元の招待券で4度も鑑賞に行った。見ていて、しがむが如く味がある。遠近法のせいか、ズズっと奥へ引き込まれる。アルコール依存症の対処療法で始めて、それが売れに売れたという。

 描いた絵は6000点余り、人生の大半をすごしたモンマルトルの建物が多い。二度目の鑑賞のおり、白の時代から色彩の時代への解説の所で<ユトリロが描く女性は異常に腰が張っている。それは女性に対する嫌悪感から云々…>と出ている。嫌悪感はなぜとの説明はなかったが、そう思って、鑑賞すると、確かに…だ。みんな腰がぼこっと膨らんでいる。女性は後ろ姿で、大きくも小さくもそうだ。腰の大きな女性、しり過ぎたのかな?。

 ※ 京都伊勢丹で開催のユトリロ展は1017日で閉幕。

 

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2010年10月17日 (日)

狐の扮装行列、紙面で再現

055003 あっ、載っている、載っている。秋田入り初日、市内でみた狐の扮装行列だ。新幹線あきたこまちの車内、ホームで買った秋田魁新報だ。10月4日付け朝刊、帰る日の午後である。記事は1面から社会面、県北、県南版と捲って、25頁の秋田市内版に出ていた。

 宿舎のさとみ温泉から市内観光へ出て、竿灯実演の民俗芸能館の前だった。道路の向こう側が賑やかだ。地元のホスト役、NMさん(6?)のマイカーで、仲間のバスより早く着いたので、宮崎のHSさん(6?)と二人で何かな?と見に行った。地元商店街が企画した祭りらしく、神社境内に年配の秋田美人が鼻頭を白く塗り、髭も描いて狐ぞろいだ。

法被の男性、子どもさんも…狐だ。手ぬぐいを頭に狐のお面…ざっと150人の面々?だ。ポスターを見ると<第8回招福狐の行列>と出ている。ところは通町、行列は10月2日午後3時半出発で、皆さんが集合中だ。近くの通町商店街主催で、狐に扮した大人や子どもが練り歩き、福を授けるという。秋田魁の紙面はカラ-写真4枚、カメラ散歩というスケッチ企画である。狐掲載の行列紙面をみながら秋田、いつの日かまた、コ~ン?。

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2010年10月16日 (土)

秋田市民市場のマメ知識いかが!

234238 胡瓜をすりおろし、ガーゼに包み、顔を拭くと化粧水になるという。<市場のマメ知識?ムダ知識?青果物編>である。秋田市民市場の一角、白い看板が立て掛けてあり、そんなマメ知識、ムダ知識が21枚貼ってある。へえっ!そうなんかと、暫しの立ち読みである。

 胡瓜おろしは、火照りを抑えて水分を補い、火傷にも効果ありと出ている。赤いトマトはリコピンという成分があり、癌や動脈硬化の予防効果で、<トマトが赤くなると、医者が青くなる>と言われるとか。かぼちゃは江戸時代にカンボジアから渡来したので、かぼちゃ-これ、ホントのホントだ。野菜便利帳、食材図鑑…出典の表示もあり、信用できる。

 水産通り、乾物通りと歩いて、青果通りでの発見だった。知っていても、知らなくても…のマメ知識、わりにマメに読んだ。大根の葉を干して、木綿の袋に詰め風呂に入れると、湯冷めせず、冷え症に効くと。北国の智恵だ。もやしはビタミンB1、B2が多く、弱った肝臓を回復させる。枝豆はアルコールの分解を促進、肝臓の負担を軽減するのでビールと相性がいいとも。公園と市内散策、朝からウオークは1万5千歩、知識も足もマメだ?。

※ その他の主なマメ知識 ・人参嫌いの子ども減る。品種改良が進み、独特の香りが減り、甘味が増した。 ・ピーマンの細胞は縦方向に並んでいて、横切りだと青臭さが出る。 ・小松菜はほうれん草の3倍のカルシウムを含み、いらいら感を緩和する…などなど。

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2010年10月15日 (金)

秋田市民市場の活穴子、んめかった

235261 秋田の台所、秋田市民市場へ行った。セリオンと愛称のある秋田ポートタワー100㍍の展望台で、掃除中のおばさんと秋田の旬の食材を聞いたら~今はきのこ、駅前の市民市場サ、売っているダ~と。雨に煙って展望のきかない男鹿半島行き、それでやめたダあ。

 秋田も3日目になると、めんこい、けれ、えがった、あんちゃあ…秋田弁もウンダ、ウンダだ。泊まった東横インが同居する駅東口の市民交流プラザはALVEで、秋田弁の色々<あるべえ>をローマ字化してあるダ。JR土崎から1駅、男鹿から折り返しの2両編成でおらあ、秋田に戻ったダ。朝の散歩で市民市場の検討はついていて、5分ほどで着いた。 

海あり、山あり…、脂が浮き出た高級魚の赤いキンキがうまそうだ。おばさんお勧めのきのこは、松茸もある。高くてまだちょっとマッタケだ。眼の土産にして、時間はもう昼だべえ。場内のB級グルメ、横手の焼きそばはなかったが、ご当地ラーメンが出ていて、どうだべえと入った。支那そば「伊藤」だ。ここは並みで、隣りの回転寿司に移って、活穴子2貫だ。これが420円のごつっおで、んめかったこと、んめかったこと。えがったダ。

 

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2010年10月14日 (木)

秋田美人は小野小町

150275 秋田へ行って噂の美人の出会い、二度かな、三度かな…。いや、もっとかもしれない。すっかりブランドになった秋田美人である。観光案内所の女性、歩いている女性…お年を召していても、太っていても、皆さん色白で、みな秋田こまちに見えて、こまっちゃった?。

 JA全農あきたポスターのあきたこまちは究極だ。JR秋田駅の東西連絡自由通路・ポポロードに貼ってあった。市女笠の白絹をそっと右手で持ち上げ、静かにこちらを見ている。嗚呼!、秋田美人とはこの人だ。~ふっくらと、絹のように、光るような肌の美しさ~、美人を育てる秋田米の、あきたこまち…。絶世の美女と言われた小町の再来であるダ。

秋田のお米の生産量は60万㌧、北海道、新潟に次ぐ全国3位の米どころ。食べれば美人になるという、あきたこまちの由来は、平安時代の歌人・小野小町が秋田県湯沢市小野の里生まれという伝承からだ。この小町さん、生誕は福井説あり、福島説あり、出生の秘密を持つ。没年もこれしかり。京都府県境の大津市大谷の月心寺には小町百歳像もあり、お墓はどこが本当か、全国各地に。秋田新幹線はこまち号、♪~リンダこまちゃうナ~♪。

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2010年10月13日 (水)

秋田タワー帰りの初雪草

201203 何という名の草花だろう。君の名は?花の名は?である。葉は細長く、真ん中は白く、ふちが白くてツートンカラーだ。葉の枝から小さな白い花が出ている。花弁は5つ、梅の花みたいで、いつか枯れるだろうけど、可憐だ?。暫し見とれて、デジカメウオッチした。

 秋田タワーへ上がっての帰りだった。行きはJR秋田駅前から女性運転手の市バスで来たが、徒歩20分というJR土崎駅へ向かって、小雨の中を歩いていた。初めての町、初めての道…きょろり、きょろりだ。花との出会いは、雄物街区公園古川町集会所の花壇の中だった。咲いていたのは花壇の下段でなく、わりに上段だった。これは、ちょっと冗談?。

 駅まで10分あまり、閑静な住宅街だった。公園の屋根のあるベンチに男性が一人いたが、人通りはない。一度通り過ぎて、何か気になって、戻って、全体とズームで何枚か写真を撮った。一人旅の思い出、秋田ならではの草花かーと、戻ってからネット点検した。何と申すか、マウスで秋の草花図鑑を見続けて、やっと発見だ。北アメリカ原産、灯台草科の初雪草という。葉のふちが雪を被ったみたいだからとか。これまた、旅の出会いなり。

 

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2010年10月12日 (火)

秋田は秋でも竿灯

075080着いて竿灯、歩いて竿灯、帰りも竿灯…、関東ではないけど、秋田は行くとこ行くとこ竿灯だ。竿竹の長さは12㍍、俵型の提灯は46個、重さは50㌔…これが200本も毎年8月3日から4日間、夜な夜なJR秋田駅西口近くの竿灯大通りをホイナホイナと練る。

 棒振り軸に秋田の2泊3日、夏でないのに何度も見た。実演あり、写真あり、絵画あり、展示あり…。竿灯は邪気を払う秋田の夏の風物詩。俵提灯を稲穂に見立てた竿を操り、力と技を競う祭りだ。秋田入りの日、ねぶり流し館という民俗芸伝承館でお話と実演だ。折り鶴、日の丸扇…提灯絵柄の色々、斜めでも蝋燭の灯が提灯に燃え移らない秘密…などだ。

 流し、平手、額、肩、腰…これ竿灯技の5つの基本形という。法被の解説者がひと通り演じ、どなたかどうぞと言う。やりたい気持ちと恥ずかしさ、躊躇のうちに宮崎のHSさん(6?)が出た。腰を落とし、拝み持ち…、2度、3度の敢闘ぶり?。勇気と真の妙技?に拍手!=写真右=。なんで?さとみか、さとみ温泉に泊まり、市内観光でたくさんの竿灯写真見て、帰り秋田はもう秋だナ!と新幹線秋田こまちで、関東へ。洒落過ぎたかな?。

 

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2010年10月11日 (月)

日本海庄やで、しょっつる御膳

042050 秋田入りの始まりは、しょっつる御膳だった。JR秋田駅西口近くの日本海庄や、の昼ご飯である。秋田名物、ハタハタ入りのしょっつる、そうしょっつうが食べられない。昼でも、ここでは御膳?だ。空港からリムジンで市内へ行き、しょうや!と日本海庄や、だ。

 神戸のOTさん(7?)長崎のOKさん(5?)と秋田空港から一緒だった。集合にはまだ早いので、旅は道連れの昼食探しになった。JR秋田駅東口の案内で聞いて、繁華街のある西口へ回った。最初の<さかなや道場>は店前まで行ったが、夜からだ。2軒、3軒と回って、今や日本国内どこでもの日本海庄やが開店中、しょうやないなあ?と入った。

 定番かと思ったら、メニューは秋田版だ。きりたんぽ御膳、稲庭御膳、日本海御膳…と郷土料理があり、3人共通でしょっつる御膳になった。しょっつるは漢字で<塩魚汁>と書き、ハタハタなど魚を原料にする秋田独特の醤油のような調味料という。子持ちのハタハタ入り鍋、生産量日本一のじゅんさい、丼でない小さなトンブリ、それに居酒屋でも<がっこ>という漬物だ。大根を干して燻してあるという。しょっつる??の、御膳だった。

 

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2010年10月10日 (日)

機窓から雲海に富士を見た

012014 JR大津駅前のjTB窓口で、秋田行きの航空券を購入する時、窓側と言ったのが、良かった。トイレのこともあり、新幹線は通路側を指定するけど、伊丹から1時間余りと聞いたので、それなら座ったままでOKと、窓側にした。機窓からの富士山、それで見えた。

 飛行機なんぞ、もう3年は乗っていない。まして日航がどういう航路で秋田へ飛ぶか、知識はなかった。富士山の展望、予想外だった。地上風景と雲海が見えたらーと思っていた。秋田便は一日に3便、朝一番のフライトだ。シルバー割引2万5千円、JTBの購入券は紙切れ1枚だ。航空券忘れ?と心配したら紙にバーコード、それで搭乗OKという。

いやまあ、時代は進んでいる。窓側は11-A、飛行方向の右側だ。これも良かった。通路挟んで反対側だったら写真撮影は難しかったろう。機内アナで新潟寄りに飛ぶと言って、離陸して20分だ。氷山みたいな雲の向こうに富士山だ。厚い窓ガラス越し、デジカメを向けた。何時も、何時も見えないのだろう。~只今、右側に富士山が見えます~の機内アナが入った。精一杯、デジカメをズームにした。富士は雲海に浮かぶが如くだった!。

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2010年10月 9日 (土)

女性運転の市バス、秋田で出会う

166169 今はそういう時代なのだろう。秋田へ行って、女性が運転する市バスに乗った。JRでも私鉄でも女性運転は増えているけど、バス運転は初めての出会いだ。首に水玉のネッカチーフ、膝あても水玉だ。長い髪に会社支給の帽子をかぶって、<発車しま~す>…だ。

 東京勤務時代の仲間が集まりで、秋田へ来て2泊目の朝だ。日本海が見渡せるという秋田タワーへ行くのに、JR秋田駅西口のバスターミナルから乗った。新国道・土崎線の港入り口停留所で降車-と案内所で聞いていたので、一番前の座席まで行って、運転手さんに確認したら女性だった。年配ではない。そう若くないけど、色白でご当地・秋田美人だ。

<ハイ、行きます>…優しい声だ。安心して、そのまま座った。景色より運転ぶりが気になった。大きいハンドルを回し、ギアを入れ替える。対向の同僚のバスには、軽く手を挙げる。連帯と余裕…。バス会社は大手の秋田中央交通だ。座席を移動して、運転席後ろのプレート表示を見た。佐藤久美子さんだ。乗車券の料金表示が430円、そろそろかなーと思った頃、<次ですよ>と声がかかった。覚えてもらっていた。佐藤さん、オーライ!。

 

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2010年10月 8日 (金)

拉麺小路のアメリカ人デ―

022033 なんか、外国人多いなあーとは思って入った。京都駅ビル10階、拉麺小路の<らーめん上方ざんまい屋>だ。塩ラーメンと焼き飯半分の半チャンセットを自販機で買い、席に座り、お冷が出て、店内を見回すと、右隣りも通路の向こう側も、みんな外国人客である。

 どこの国かなあーと様子をうかがう。デジカメを出して、そっと1枚、2枚…、中学か高校の団体旅行みたいだ。右隣は女の子4人、アバター?もいる。覚えたての日本語か、~オイシイ~と聞こえる。会話は英語だ。顔つきからしてアメリカ人だ。何、食べている?、ちらりちらりと見る。餃子定食、つけ麺、醤油らーめん、焼き飯…時代はやはり多様だ。

 箸の使いようはどうか。お皿の上で餃子を転がして、何もつけずにパクリ。オイシイ?のかなあ。麺を突き立て、ラーメンを混ぜている。食べるより、お喋りかな。引率の先生だろうか、写真を撮りにテーブルを回り出した。ヘイ!ヘイ!、こっち向いて…だ。立った女の先生?、腰まわりがそれはジャンボだ。背中にリュックの男の子、手を伸ばせば天井だ。いや、店内喧騒…である。どうラーメン食べたか、これも国際交流ざんまい?なり。

 

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2010年10月 7日 (木)

近江牛は毛利志満、これぞA級なり

001008 人はB級グルメと言うけど、時にA級もある。この写真の赤み見てくだされ!。これぞ、珠玉の近江牛。味?それはもう、口の中で甘みがパアッと広がり、トロトロとけていく。旨いって、なんの…である。A級中の超A級で、実はこれ、味わいました。先日、ハイ!

 創業140年、近江牛の老舗「毛利志満」(もりしま)である。近江八幡市の国道8号沿いにあって、A級グルメがバスで続々来る。社長は3代目の森嶋篤雄さん(62)だ。髪の毛ほどのもうけ薄くして、商いの志を満たす店という屋号の「毛利志満」と名前の森嶋を掛け合わせている。歴史作家・羽生道英さんの紹介で、初めから毛薄くして?、行った。

 最初に薔薇が咲いたような牛刺しが出た。生姜醤油ほんの少し、1枚口に入れた。うーんと唸るしかない。但馬の子牛を竜王町の自営牧場で2年育てた牛のもも肉、最高のところという。次は火山石を使った石焼きだ。毛利志満のこだわりが、凝縮されている。御岳から今は阿蘇山の石だ。森嶋社長=写真右=は、石に肉の脂がしみこんでいて、肉を置くと石が汗を如く…という。角型の厚い肉、一つでもジュー、ジュー…、ああ、また食べたい。

 ※ 「毛利志満」所在地 近江八幡市東川町866-1 ☏0748(37)4325

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2010年10月 6日 (水)

柴田トヨさん詩集は98歳で60万部

052003 ついこの間、50万部突破!だったのにもう60万部だという。柴田トヨさん、98歳の処女詩集「くじけないで」である。B5版、ハードカバーで、税込み1000円だ。四条烏丸地下の書店で平積みしてあり、後付け見ると、初版から5カ月で、何と14版だ。

 産経新聞の読者投稿欄「朝の詩(うた)」ら生まれた詩集だ。横長題字の左隣にあって、もう10年以上続いている。撰者は詩人の新川和江さんで、詩集の序文にこう書いている。<沢山の応募ハガキの中から、トヨさんの詩がひょっこり顔を出すと、いい風にふかれたみたいに、さわやか気分になるのです>と。掲載の作品はトヨさん90歳からの42点だ。

 書店で少し立ち読みして、図書カードで買った。自宅からJR山科駅へ、通勤バスの中で読み切った。トヨさんは栃木市出身で、今、健康第一を願って<健一>と名付けた62歳の息子さんがいる。詩の中で、健一、健一とよく登場する。10代の頃、家が傾き、料理屋で奉公するなど、苦労も多かったが、詩集の題名どおり「くじけない」生き方である。バス中で読み、いいなあと感じた作品の一つは貯金だ。右上、デジカメ撮影で紹介する。

 <貯金> 私ね 人から やさしさを貰ったら 心に貯金しておくの さびしくなった時は それを引き出して 元気になる あなたも 今から 積んでおきなさい 年金より いいわよ (平成20年11月の投稿作品)

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2010年10月 5日 (火)

はなまるに心と足が動く

063073 京都大丸の北東、錦小路の<讃岐うどん はなまる>を見つけた。ビルの1階、バラ付きの正真正銘のはなまるだ。劣等感か、憧れ感か-この、はままるには弱い。土曜の夕方である。晩御飯はもう少しゴージャスでもいいのだが、足がフラフラとはなまる入りした。

カレーつけ麺は小でも中でも580円の限定販売という。うどん5種類の中から一つ選ぶカレーセットは500円を切る499円だ。自動ドアが開いてすぐ、矢印があり、~こちらからお進み下さい~と出ている。セルフサービスの店だ。客席はカウンター含め、軽く50席以上はある。新しく大きな店だけど、サラリーマン相手か、がら~んとしている。

板張りの綺麗な廊下を進んで、カレーセットを注文した。選ぶ5種類のうどんはわかめ、とろろ、ざる、ぶっかけ、温玉ぶっかけだ。冷たい温玉にして、レジ支払いのおりに聞くと、3月から3店目のチエーン開店という。回る寿司のあとらしい。店内の様子伺いを兼ねて、座席の高いカウンターに座った。1人、2人…店内は2人だ。店員さんは3人、学生バイトか、たどたどしく、初々しい。何事も最初あり、味も、値段も、はなまる◎なり。

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2010年10月 4日 (月)

琵琶湖岸のおくどさんベンチ

053056 おくどさんベンチ?、ハテナ…である。県庁前の滋賀会館を出て、琵琶湖岸をよく歩く。京阪電車石坂線を超えて、1、2分だ。湖面を見て、空を見て、なぎさ沿いを行って、ベンチに腰を掛ける。今まで、まるで気づかなかった、そのベンチがおくどさんだという。

 ベンチといっても背もたれもない。太めの板を何枚か、縦と横に並べて、組み立ててあるだけだ。それでもまあ、琵琶湖を眺めて一時、座るには何ら問題はない。芝生の中の4人が掛け、ベンチ2つが隣り合っている。そのベンチの表示が<おくどさん>となっていて、よく見ると、<>中で防災ベンチと併記してある。横側に図解と写真の説明もあった。

 ボルトのネジを回し、板を外すとカマドが出てくるという。写真は網目の蓋をコンクリートブロックで囲ってある。~災害時に炊き出しに使えます~と出ている。管理者の大津市公園緑地協会の電話番号をデジカメで撮っていたので、かけてみた。何時、何で、何処に?と聞くと、公園は広域避難場所なので、万一に備え、2年前から年次計画で増設中とか。今、皇子山、田上、伊香立となぎさの4カ所に…と。ハテナ?たちどころに解消なり。

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2010年10月 3日 (日)

棟方志功展で馬を見た

055059 一体、どういう絵なのだろう。右上は女性の顔で、左下が男性か。ともに<山>みたいな帽子を被っている。画面全体に横たわる身体は、風呂敷見たいな紋様だ。手の指は尖がっている。<棟方志向 祈りと旅>展の作品の一つだ。京都大丸地階入り口の掲示だった。

 地下鉄四条烏丸から地下道を歩くと、いやでも目に付く。横長、色彩豊かな展覧会案内である。~おらば日本のゴッホになるだ~の棟方志向だ。青森生まれ、度のきつい眼鏡をかけている。もう10年以上前か、青森へ旅したおり、よく甲子園に出て来る青森山田高校の近くの棟方志向美術館へ行ったことがある。懐かしさもあって、6階へ見に上がった。

 招待券なく、800円で入った。京都、香川、福岡など全国5会場を巡回する朝日新聞の主催展だ。地階に案内掲示の作品、第二部津軽のコーナーに出ていた。題は<飛神の柵(御志羅の柵)>で、昭和43年、65歳の時の作品だ。解説を読むと、東北地方で信仰されている神様「とびがみ=オシラ様」を描いている。柳田國男の遠野物語で知られた、娘と馬の悲恋で、作品を良く見ると、男の帽子の所に馬がいる。味わい深い、うまい絵だ。?

 ※ 京都展は9月27日で終了、次回の静岡展は来年2月11日から静岡市美術館で。

 

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2010年10月 2日 (土)

旧文部大臣の部屋

008009 旧大臣室は昭和8年の創建当時に復原してあるという。ロープが張ってあり、傍までいけないが、どっしりしている。さすがに大臣の机だ。横幅は2㍍近く、椅子も深々としていそうだ。霞ヶ関の旧文部省3階である。東京出張で文化庁を訪ねたおりの出会いだった。

 文部科学省は今、13階建て新庁舎で、旧庁舎は有形登録文化財になっている。雨の日、TAXで玄関を降りた。アポの時間にまだ間がある。商用には小用?も大事と、トイレ位置を守衛さんに聞いて3階へ上がり、絨毯敷きの長い廊下を小走りにかけた。気持ち良く、小用すんでの帰りだった。<展示1 旧大臣室(復原)>の表示があり、公開中という。

 職場の仲間が待っていたが、一人で足を踏み入れた。シニアのガイドさんがいて、写真撮影OKという。昭和8年以来、鳩山一郎、天野貞祐、谷垣専一ら代々の大臣が座った椅子だ。座り心地は?と聞くと、何度か座ったのか<そりゃあ、いいです>と。明治18年の初代文部大臣、森有礼の写真と自警コピーも。文部省の職員とは何たるかーを書いた自警を読み、今日の仕事の何たるか-を思い出した。アポの時間が来ている。我にアポ!だ。

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2010年10月 1日 (金)

お多福の肉丼は◎

015020 屋根瓦付きの格子戸をガラッと開けた。折り鶴絵の青い暖簾の向こうに誰かいそうだが、誰も出てこない。テーブルが5つ、そう広くない店だ。こんにちは!、こんにちは!と声のトーンを上げて3度目だ。暖簾が上がって、女将さんだろうか、は~い!と、出て来た。

 うどん丼物一式の「お多福」である。京阪京津線の電車道から入って、大津市長等商店街の奥の奥だ。住所表示は長等2丁目で、幟に提灯…、折り畳みの立て看が<肉丼500円>と出ている。古そうで、面白そうで、ちょうど昼どきである。座ったテーブルの上、お多福のお面がメニュー札を挟んで2つある。店の老舗ぶりを示すが如く、薄汚れている。

 二つとも、おでこが出て、頬が膨れている。右は目が大きく、唇もあつい。左は細目でおちょぼで、お多福さんらしい。女将さんに二つのお面は似ていないねえ?と最初に聞いた。お多福論議を避けてか、初めての客の警戒か、女将の答えは意味不明のハア?だけだ。注文は特に安い肉丼だ。初対面の不躾な質問、素っ気ないのは仕方がない。肉丼、反省含め黙って食べた。ねぎに山椒、昔風の安くてうまい味だ。これぞ食べて幸せ、お多福なり。

 

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