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2010年3月

2010年3月31日 (水)

鈴木画伯、似顔絵を描く

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最初の一筆は、輪郭だった。日本画家鈴木靖将さんが滋賀会館再生のチャリティー事業で似顔絵を描いた。相変わらずの、藍染の作務衣スタイル。画歴50年、口髭がもう白い。朝一番、客が来ず、描かせてーの依頼で、前に座った。鈴木画伯、正面から顔を見にきた。

 見られる気恥しさが…ある。モデルの立場、そう喋るわけにはいかないけど、時折り、問いかけた。男性と女性、どっちが?。聞かずもがなだった。もちろん、女性!、即答だった。筆を動かしつつ、お酒は飲みますかーと聞いてくる。左手を横に出し、人指し指を立てて、こっちーと顔向きの指示がある。顔の輪郭が出来て、鼻筋、口元、目、眉毛だ。

 顔が出来たところで、やり直しがあった。~朝は筆が走らない~と、もう一枚色紙を出して、色紙直しだ。いや、仕切り直しだ。今度はすいすい、筆運びが良い。~筆と硯あれば、世界何処でもいけます。国連でも描いて、稼ぎました~と。絵は仕上げに入った。印鑑の朱肉を使い、指で頬に色を付けた。手に持たせたワインは赤にした。所要時間15分余り、野人ぽい万葉時代の都人になった。出来栄え?、右上写真通り、画伯が目を細めた。

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2010年3月30日 (火)

またまた伊勢丹地下2階

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 あのう…、また行ってしまった。JR京都伊勢丹の地下2階の週替わり、食べ物コーナーだ。何時もの如く、職場帰りの閉店間際狙いで、あれはお彼岸3連休明けの25日だった。鯖ずし、ロケ弁、海鮮弁当…有名店がつどう寿司・弁当のうまいものPART2だ。

 老舗のいづうが出ている。鯖姿寿司1本4410円、小鯛雀寿司1本5670円の値札が掛っている。ちらっと見るだけにして、素通りした。穂久彩のロケ弁、あじ彩の海鮮弁当はもう食べている。ぐるっと回って、終着駅は大徳寺・さいき家だ。自慢のだし巻き1本630円に加え、1本1890円のさば寿司と、穴子・だし巻き弁当1260円が並ぶ。

鰻とだし巻き弁当は品切れ。店員さん、10分待ってもらえれば…と言いつつ「私は穴子が好きです」と、我が気持ちを先読みしてくる。この一言が効いた。朝食用のだし巻きも買って、10階のテークアウトコーナー。ガサガサと包み開けて、写真の通りのコラボ弁当、食べてどうか。焼き穴子は口が肥えているせいか、平均点だ。これに対し、だし巻きはグッド◎、舌にとろけてグッと来た。またの伊勢丹味考―はい、食べてナンボで~す。

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2010年3月29日 (月)

産寧坂、評判の猫人形

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みんながみんな、わあっ!可愛いと言う。まさに、異口同音の典型だ。瓢箪屋さんからはみ出た猫の人形が、にゃんとも微笑ましいのだ。瓢箪から駒-の諺があるが、瓢箪から猫-だ。清水寺へ通じる産寧坂で、縁起物の瓢箪を売る大井人形店の店先の出来事である。

 猫はオレンジと黒の二匹だ。後ろ足で立ち上がって、身体を伸ばし前足をサンにかけて、ウインドウを覗き込んでいる。身体の毛は縞々、三毛猫だろう。ウインドウの中、猫また猫だ。白いの、赤いの、右手か左手をあげて、おいでおいでしている。先客万来の招き猫なのだ。宝くじ大当たり招き猫にソーラー招き猫までいる。店内を歩くに猫またぎ必須だ。

 産寧坂の上がり下がり、店の前で歓声があがる。一人が気づくと、連鎖反応のようにみんなが、わあっ!と言う。商いはつくづく、見せ方が大事と思う。産寧坂で転ぶと3年で死ぬという言い伝えがある。それで瓢箪を買っておけば、すぐ起き上がれると、先祖代々からの縁起商法らしい。今は瓢箪にプラスして猫も…である。龍馬の京の定宿、明保野亭へ枝垂れ桜の写真を撮りに行っての発見だった。転ばぬ先の杖-でなく、まず瓢箪か猫?。

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2010年3月28日 (日)

清水寺の舌切り茶屋

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知ってか知らずか、観光客が舌切り茶屋を通って行く。四角な提灯メニューは、ところてんに甘酒だ。茶色の横長暖簾は<近藤 舌切茶屋>と出ている。清水寺の境内、舞台下の帰り道だ。御伽噺の舌切り雀ではなく、幕末は尊王攘夷、歴史の中の舌切り茶屋である。

 今、修復中の子安の塔が建つ南門からよく通り抜ける。休日の散歩がてら自宅から20分ほどだ。お隣の忠僕茶屋とこの舌切り茶屋はずっと前から知っていた。お彼岸3連休の折り、初めて入り緋毛氈を被せた床机に腰を掛けた。ちょっと考えて、茶団子400円を注文した。宇治茶の抹茶入り、ちょっと待ちや??で、2串8個が番茶と一緒に出てきた。

 聞くのはこのタイミングだ。どうして、舌切り茶屋?と、観光客ぽく、さりげなく問いかけた。バイトのお嬢さんか、色んな説があるんです?と、クリアファイル入りの切り抜き即持参だ。昭和57年の毎日新聞の記事だ。勤皇の僧月照の行方で幕府方に捕まった茶屋の先祖、近藤正慎が拷問にも口を割らず舌を噛み切り疑死した。清水寺は遺された妻子救済で、境内に茶店を出させたと。なんで?と思った暖簾の近藤、勤皇の舌切り証明だった。

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2010年3月27日 (土)

肉カレーうどんのしげもりは繁盛だった

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 食べ終わって、店の外へ出た。オーナーだろうか、待ち受けたように「お味はいかがでしたか」と聞いて来た。食べたのは、900円のカレー肉うどん。メニュー表に店長一押しで、店名のしげもり名物と出ていた。肉の甘みがカレー味とよく絡まって、◎だった。

 立ち話はおいしかった!と答えて、始まった。京都銀行を早めに退職、今の料理長がお店をやろうと言うので、去年の11月に創業したという。やはりオーナーだった。褒めた肉、仕入れに訳があった。肉の老舗、モリタ屋の女将にコネがあり、牛すじに近いところを特別に…という。少し堅い所もあったと思いますが…と、企業秘密を明け透けに話す。

正直な話しぶり、好印象である。お店は東大路通りの五条坂と清水道の間、南行きバス停の真ん前だ。うどん・そばと大書した提灯がかかって、赤い緋毛氈の床几が2脚あり、暖簾は京・清水―しげもりと出ている。何で店名が「しげもり」?と聞いた。オーナーさんの名前に由来してかと思ったら違った。~恥ずかしいんですが、店が繁盛するように、繁盛を読み変えたんです~と。御本名は奥村さんだった。しげもりの繁盛、お祈りします!

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2010年3月26日 (金)

滋賀会館に鬼が出た

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023  鬼が出た!というより、甦った。県庁前の滋賀会館大ホール、開館当時に掛っていた緞帳の鬼だ。緞帳が使われなくなって、ホール2階裏に仕舞われていたが、会館が3月末で文化施設として廃止になるので、鬼さんこちら!と、少しの間、会館担当者が呼び出した。

 鬼さん、琵琶を持って出て来た。目の前で見ると、それはそれは大きな赤鬼だ。眼をむいて、ベベン、ベンベン…と、口ずさんでいるようだ。鬼の居場所は滋賀会館の正面左手EVで3階へ上がって、すぐのフロアだ。ドアが開くと、真ん前にデンといる。鬼の身長は5㍍、横幅も3㍍ある。立つと自慢の角が折れるので、腰から下、フロアに座り込む。

 赤鬼さん、大津絵の一つだ。鬼の寒念仏ほど有名でないけど、長い髭が4本、髪の毛は雄ライオンみたいで、ふさふさだ。緞帳は昭和29年6月の開館時、東レさんの寄贈である。鬼の右隣りは大鷲、左が女虚無僧と大津絵3種の緞帳だった。大鷲は南館入り口にずっと掛っていてが、2階裏でクルクル巻きになっていた赤鬼と女虚無僧、どうちょうか?と担当者が悩んだという。女虚無僧も3階と2階の階段の隙間に登場、三者三様の復活だ。

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2010年3月25日 (木)

琵琶湖周航の歌、歌手それぞれに

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 さて、どの歌手の曲から…と、ちょっと悩む。最初はボニージャックスかなあ、やっぱり加藤登紀子、いやペギー葉山…。高島市今津町の琵琶湖周航の歌・資料館である。展示コーナーの奥、ヘッドフォンを耳にあてて、歌手それぞれの就航の歌を聞けるコーナーだ。

 今津港から「丁子屋」へ行く前に入った。入館無料の気安さ、ここまで来て、時間に余裕があると、就航の歌を聞きに行く。DISCは1から3まであって、全26曲のうち22曲が就航の歌だ。操作手順はそう難しくないが~わからない方は遠慮なくスタッフに~と書いてある。就航の歌試聴、さすが用意周到だ。就航と周到?、解ってもらえたかなあ。

 DISC1の8番は倍賞千恵子だ。~松は緑に 砂白き 雄松が里の 乙女子は~、声が透きとおっている。~赤い椿の 森陰に はかない恋に 泣くとかや~、聴くほどにうっとりだ。DISC3には、渡哲也、小林旭、舟木一夫、松方弘樹ら…だ。試聴NO1は誰か、帰りに受付で聞いた。やはり昭和46年に大ヒットの加藤登紀子…と言う。舟木一夫は一日中試聴のファンもとか。皆さん、~われは湖の子…しみじみと~聴くようである。

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2010年3月24日 (水)

野菜の多いスタンド開店

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 山盛りキャベツ180円、豆もやし230円、やみつききゅうり200円…、短冊メニューが4段掛けになっている。開店して間もない立ち飲みスタンド「林屋」さんだ。JR大津駅から徒歩1分、職場帰りに2日連続で入った。野菜メニューの数々、気にいった。

 カウンター、木触りが新しい。勤め帰りのちょっと一杯、ワイは?ワインだ。初日、白にエリンギのバター醤油炒めから入った。夜9時半のテスト入店だ。草津市から初出店の31歳オーナーと女店員さんがいて、気遣いがあって、白もエリンギも◎だ。その夜、気になった山盛りキャベツともやし。2日目はワイのワインは赤にして、夕方早々の入店だ。

 オーナーは自転車で大津市内を回り、まち中情報を仕入れ中という。独立33歳目標へあと3年の女店員と差し向かいだ。キャベツ、氷水でしゃきっとしている。メニューのきゅうりのぬか漬け?ってと聞く。オーナーのお母さんが作った糠床で漬けていると。キャベツはサクサク、サクサク…いっこうに減らない。ホンマに山盛りだ。やみつききゅうりは大蒜のタレ効果、一度食べたら二度三度という。色々と聞いて、真にアンダースタンド?。

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2010年3月23日 (火)

三年坂の桜、はや満開なり

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 龍馬は見んしたかなあ。京都の定宿だったという明保野亭の枝垂れ桜だ。樹齢はどれくらいか、まあ軽く100年以上だろう。龍馬が生きた安政の頃、植わっていたかどうか。今の明保野亭、清水寺に通じる三年坂にあり、お弁当の店を出す。桜ははや満開である。

 樹は明保野亭の屋根まで伸びている。樹高10㍍以上だ。てっぺんから枝が四方に均等に出ていて、そこから花をいっぱいつけて枝垂れている。大きな大きな花のアーチだ。ずっと見ていても見飽きない桜だ。京都御苑の北側に咲く旧近衛邸と同じ種類の早咲きだろうか。そうだとすれば、平安時代に~いとゆかし~と愛でた糸桜だ。桜もいといとある。?

 それにしても、よくもこんなに早く満開になったもんだ。お彼岸の3連休の始まり、東山花灯路へ行った時、ライトアップの中で見た。デジカメの写りがもう一つだったので、次の日は昼間に行って、しっかり見て、しっかり撮った。上の2枚がそうだ。曇り空で撮って、また戻って晴れ間でも撮った。三年坂の階段を上がって、下って…、桜の真下から空を仰いで…。どこからどう撮っても、枝垂れて咲いている。龍馬さん、りょうかな。?

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2010年3月22日 (月)

狐の嫁入り行列

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 チリンチリンと鈴鳴らし、チョ~ンチョ~ンと拍子木を打って、毎晩毎晩、お狐さんが白無垢姿で嫁入りするという。人力車に乗って、知恩院三門前から円山公園を通って、ねねの道から高台寺へ、毎夜2度の輿入れ行列である。東山花灯路の協賛イベント、人気だ。

 桜開花宣言の出た翌日の夜だった。地下鉄東山駅で降りて、神宮道から知恩院三門前まで歩いた所で、出会った。古来より狐の嫁入りに会うと縁起が良いという。ホントかどうか、ロト6でも当たるといいなあと思いつつ、一緒に歩いた。行く先々、人また人、カメラまたカメラだ。提灯行列10㍍余り、一番後ろがお狐だ。行く手を遮るカメラの放列だ。

 お狐さん、鼻筋が通って、尖がっている。いい狐面だ。デジカメ撮るのにこっちへコン!かなと思うが、下を向いたままだ。行列を追いかけ続けて、拍子木の音までチョ~ンよりコ~ンと聞こえる。人混みに薄暗い道、動く被写体に歩いて撮影…、ピントがコンとこず、難しい。輿入れの高台寺で、お狐さんが人力車を降りて、お付きが草履を揃えた。シャッターチャンス。左の写真がそうだ。冬から春へ、もう雪はコンコン!うん?もう一つかな。

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2010年3月21日 (日)

声大きく、身ぶり手ぶりの講演

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 講演は内容もさることながら…である。演者の身ぶり手ぶりの話しぶり、これはこれで気になる。琵琶湖ホテルで今の政局を語ったジャーナリスト・歳川隆雄氏(65)だ。~だけどオッ~、~なぜならばアッ~、部屋の隅々、ガンガン声が響いて、マイクは不用だ。

 会場は3階の瑠璃、聴講は70人ほどだ。遅く入ったので、一番後ろのテーブルに座った。黒ぶち眼鏡、少し度がきつそうだ。講演は演じる?からか、ネクタイの色はエンジだ。週刊誌記者からフリーになって、30年である。肩書はインサイドライン編集長だ。インサイド、つまり内幕。マスメディアに出ない政治・経済の内側を書いて、喋る仕事である。

 両手を広げて演台を鷲掴みにしたり、左手を突き上げてみたり…、ジェスチャーを変化させるごと、声が一段と大きくなる。演台横の演題は小沢問題と鳩山政権の行方。~皆さん、覚えていますか~、今の小沢問題は昔の田中金脈、金丸事件と同じだという。講演90分、終わる間ぎわに携帯あって部屋の外へ出た。耳にまだ歳川ボイスが残聴している。~ですからアッ~、~もしィッ~…。これ、~つまりィッ~、講演内容のインサイドかな。

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2010年3月20日 (土)

8代目餅兵の花見だんご

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 これは先祖代々の花見だんごなのだろう。創業240年という御饅頭処「餅兵」の、何とも色合い美しい串のだんごである。店主の梅村眞司さん(4?)は脱サラで跡を継いで8代目だという。お店は旧東海道筋にあり、JR大津駅から琵琶湖へ歩いて、7、8分だ。

 昼食で、県庁前から浜大津方面の行き帰り、時折り入る。<兵>の暖簾が掛かり、ガラガラとガラスの引き戸を開けと即ショーケースだ。花より団子の花見だんごは、立春の日から登場だという。1個120円。京都、大津では何とも思わないが、東京あたりでは、この串刺し饅頭、珍しいという。兎も角、もうすぐ春や春である。職場土産に5本買った。

 何時もは若奥さんか、お母さんが店先なのに店主直々の販売だ。花見だんごの3色はピンク、白、抹茶入りの緑だ。この3色、いい色ですねえ?と話しかけたら白い作業着の梅村さん、解説してくれた。一番上のピンクは桜、真ん中の白は根雪、一番下は新緑の若芽を意味していると。職場2階の喫茶コーナー、包みを開けた。2本を斜めにして写真を撮って、お隣さんらに振る舞い、まず1本食べてみた。餅っとして、もちっと欲しくなった。?

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2010年3月19日 (金)

甲南PAの自販機は即オーダー

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 いやまあ、時代である。朝、新名神上り線の甲南PAの自販機でコーヒー250円の食券を出して、カウンターで渡すと、おばさんが~オーダーはもう通っています。食券の番号でお呼びします。席でお待ち下さい~と言う。食券購入時点で、オーダー完了なのだ。

 賄いのおばさんがまたかっこ良い。忍者の里のPAだからか。帽子はネズミ色、服装は黒装束だ。忍びイメージのファッションのようだ。背中は英字で<STAFF>だ。後ろ姿もまたハイカラなのだ。新名神が08年に開通して、地元にPAが出来て、農からの転職だろうか。カウンターの中、50歳くらいの女性が3人は見えた。早朝からの働きだ。

愛の土山、雨が降る~の土山で、びわ湖放送のコンペがあった。時間が早かったので、一服に寄って、時代の先端を行く自販機を知った。テーブル席でTVを見て待っていたらアナウンスが入った。~お待たせしました。食券番号C-15、コーヒーのお客様、カウンターまでお越し下さい~と。おばさん、マイクを握っている。カウンター上の表示。うどんの<Noodles>に丼の<DonBuri>。いや、どんぶり、していられない。?

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2010年3月18日 (木)

ユリカモメとトンビ

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 カモメが群れるたび、トンビも群れて旋回する。それが、そのたんび、たんびなのだ。トンビでたんび、どこか変かなあ。滋賀県高島市の今津浜で見た光景である。鴨すき鍋で丁子屋さんへ行って、食事が大方すんで、裏口から浜へ出たおりだ。湖面にユリカモメだ。

 バサバサと湖面すれすれに飛んでいる。湖面、ごめんと謝っている?そんなことはないだろうが、時折り、ヒュッヒュッと鳴き声を出す。飛び終わると、桟橋で羽根休めの一服だ。弥生3月も半ば、間もなくシベリアへの長旅が待っている。スリッパで砂浜歩いて桟橋まで行って、デジカメ構えた。何と沢山、桟橋が真っ白だ。100、200ではない。

どうだろう、500羽はいる。さっきはあれだけ群舞していたのにじっとしている。再び丁子屋さんへの砂浜道、今度は上空高く、トンビが飛んでいる。~1羽がぐるりと輪を描いた~どころではない。ざっと2、30羽はいる。旋回は千回?かな。デジカメ遠く、トンビ点々だ。丁子屋に戻って、確認すると、トンビに間違いなかった。漁師さんらがユリカモメにやる餌を狙っているのだそうだ。油揚げ争奪、たんびたんび?のことらしい。

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2010年3月17日 (水)

カタカナのナカナカのコーヒー

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 出勤の朝、JR山科駅前のスターバックスへ行く。電車に乗る時間調整を兼ねて一服する。週替わりと日替わり2種類のコーヒー。何時もどれこれもカタカナで、ナカナカすっとは読めない。表示を見て一字一字、飲む前に舌をかまないように読んでオーダーする。

 この前の1週間は「ベラビスタ F・W トリスレオス コスタリカ」が週替わりメニューのコーヒーだ。ベラビスタあたりまでは、淀みなく言えても、ト・リ・ス・レ・オ・ス…で舌がもつれてくる。店員さん、最後まで言い切らないうちに、~トリスレオス コスタリカですね。丸みがあって、口あたりがいいですよ~と、解説付きで代弁してくれる。

 次の1週間はグアテマラアンティグラ、今週はグアテマラカシシエロで、なぜかグアテマラが続いた。アンティグラとカシシエロの違い、それはカタカナ?だ。日替わりで長かったのは「ディカフエ コモド ドラゴン カフェインレス」だ。この注文は、表示文字見て、これ!。ちゃんと発音すると18字だが、これ!と言ってしまえば、フタ言だ。発音も味わい同様、なめらかで深いコクありカナ?。毎朝のコーヒーオーダー、ナカナカだ。

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2010年3月16日 (火)

丁子屋の鴨すき

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 何時からだろう。もう3、4年になるかなあ。近江今津の旅籠屋「丁子屋」へ琵琶湖汽船のインターラーケンで行った。着いてすぐ細い廊下を通って、竹生島の見える奥の部屋へ。即、炭火でホンモロコ。5人で15尾、焼いて食べて、焼いて食べて1人3尾ずつだ。

 生姜醤油で頭から2度かぶりだ。ちょっと苦みがあって、柔らかく…だ。あの時と同じ、いい味だ。「丁子屋」さん、鯖街道に面す表側が3百年、湖岸側が2百年という。琵琶湖周航の歌、三高(京大)ボート部が言う今津の宿はここだ。鯉こくのすみそ味、何の癖もない。さっきのホンモロコ、近くのえりで獲れたという。炭火焼きの鰻、舌の上でとろける。

 大きな皿、鴨が出た。赤身のグラデーション、大輪の花が咲く如くだ。14代小原勝利さんの鴨さばき、伝統の技だ。俳人・暮石は~一芸と云うべし鴨の骨叩く~と詠む。備長炭なお、いこって赤々である。土鍋、葱に椎茸、焼き麩が入り、砂糖と醤油ダシを注ぎこんで、上から鴨の肝に首の皮だ。一度蓋して、ややあって開けて、湯気が上がり、つついて、今度は鴨肉をしゃぶしゃぶして、仕上げはうどん。嗚呼、カムカム!エブリデー。?

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2010年3月15日 (月)

カレーライス、味は奇なり

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 甘さと辛さ、余韻の残るカレーだという。JR山科駅に近いカレー専門店「得正」だ。

時々、舌が欲しがるので、休日に行く。このところ、決まって、エビフライカレー880円を頼む。店はコの字型カウンター10席だ。店主と店員さん、握手のできる位置にいる。

最初にラッキョと福神漬けに玉子の黄身だ。目玉みたいな黄身で、キミキミ!と声をかけたくなる。何時もは黙って、スプーンを掬い掬い、ピリピリ、ヒリヒリだが、この間は待つ間、割烹着の店主さんに注文は何が多いか?聞いた。一にカツ、二にエビ、三にチーズ、四にナスで、ナースと?。店名はFCで「とくまさ」と読み、開店から5年と言う。

店で2番人気のエビが出て来た。お皿に上等カレーと金字で書いてある。じょうとう?、じゃうとう?ジャワ島?と洒落ず、エビを見た。幅3㌢で10切れ、小さな尾っぽ2つ、ライスの上にカレーまみれだ。最初のひと口、甘みが走る。二口、三口…辛さが増してきて、半分くらい食べて、黄身の投入だ。辛さやんわり変化する。ピリリぐらいだ。店のフレーズ、~この味、奇なり 奇こそ命 奇すなわち宝なり~と。奇はまれと読む奇なり。?

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2010年3月14日 (日)

好みの風景、打出浜

 人は003_2それ004_2ぞれに好む景色がある。琵琶湖汽船・中井保社

(60)岸の打出浜に立って、比良の山並みを眺める景色が好きだという。びわ湖ホールで音楽祭「ラ・フォル・ジュルネ」開催の会議が終わり、一緒に肩を並べての帰り道、中井社長の足が止まった。

 ポケットから携帯を取り出し「僕はここの風景が好きなんです」と、琵琶湖へ向かって、写真を撮りだした。カチャッ、カチャッ…、左手はコートに突っ込んで、携帯を持つ右手を顔の前に差し出すようにシャッターを押す。唯我独尊?無心で夢中だ。レンズの中の景色に見惚れているようだ。何時までも続くので後ろに回って、撮影ぶりをそうろと撮った。

浮き城と言われる休館中の琵琶湖文化館の東側だ。びわ湖ホールからは歩いて2、3分だ。南側は建築費100億円の新しい滋賀県警である。中井社長の真ん前、南湖を巡って大津港へ帰港中のミシガンが行く。どうして、ここが好きなのか、ミシガン帰港に重ねて、聞こう?と思ったが、やめた。比良の山並み、青い空に白い雲、小さな波頭…、打出浜は紫式部が父の赴任地、越前へ一緒に旅立った場所だ。社長の遠望、ミシガンより遥かなり。?

 

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2010年3月13日 (土)

煙の中、体験する

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1人、2人…、煙の室内へ飛び込んでいく。ハンカチを口にあて、腰を屈めて、ドアが開くたびに突入だ。何があるのか、煙の中、勇猛果敢である。1分、2分…、閉まったドアがまた開いて、入った人が出てきた。目をしばたたせて、第一声は~見えなかった~。

 県庁前の滋賀会館であった消防訓練である。出火想定の避難訓練が30分ほどで終わり、今度は煙り体験だ。北館2階の空き部屋が会場、指導は大津市中消防署だ。訓練に参加した会館テナント勤務の30人余り、煙り部屋の薄暗く狭い廊下に集合した。ドアを開け閉めの消防士さんが言う。~今から煙りを感じてもらいます。室内は煙充満しています~と。

煙の室内、4人ずつ…だ。担当の消防士さん、ドアを開け閉めする。1組、2組…体験終わったところで煙を解説する。~立ったままだと見えません。地を這うように行くと見えます~と言う。室内で出ている煙は、演劇舞台などで使うスモークマシーン。狭い廊下、白煙に加えてツンと鼻をつく臭いもする。~本当の火事ですと、電気が消えて、真っ暗です。煙はもっと黒いです~と。煙にまかれるのか 煙に巻くのか、人生はモクモクである。

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2010年3月12日 (金)

買い手待つのど黒

 トロ007_3の中、の006_3ど黒が4尾だ。口を開けて、目をむいている。頭かから尾っぽまで30㌢ぐらいだろうか。赤い魚、ちょっと細長いけど鯛みたいだ。のど黒自慢の、のどは半開きの口のもう少し奥だろう。包丁を入れないと、のどけないけど?、きっとのど黒だろう。

 

 大津市の菱屋町商店街の中、久しぶりに行った魚料理「摩季詩」の三和土にいた。オレンジの紙切れに100㌘600円の値札。オコゼと同居して、買い手を待っている。昼ごはん、赤出汁付き千円の海鮮丼頼んで、見上げた店内に魚のカレンダーだ。弥生3月は赤睦=のど黒のイラスト絵である。~ノドグロの ほどよい脂 開き干し~と、詠んである。

 のど黒の脂、確かにほどよい。口にとろけるようだった。ついこの間、京都川端二条東入ルの魚料理「よこちょう」の宴席で、食べたばかりだ。あの旨味、思い出しながら店主の中村千代子さん(4?)に聞いた。トロ箱のは、体重300㌘、1尾1800円で、能登沖の漁獲だろうという。のど黒は能登で苦労するのか?と洒落て、尋ねると、日本海の北陸沖で獲れるのが最も脂の乗りが良いと。~ノドグロの 話し弾んで あぶら売る~?

 

 

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2010年3月11日 (木)

ポスター展のポスター

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 左上の写真、ポスター展の中のポスターである。今、JR京都伊勢丹7階の美術館で、アール・ヌーヴォーのポスター芸術展を開催している。いい回しがややこしいが、写真のポスターはこの展覧会のチラシやチケットに使われている作品の中のポスターである。

 何のポスターか、会場へ行ってわかった。フロムスという会社が販売するカレンダーの宣伝ポスターという。作品のポスター、会場の真ん中に展示してあった。1898年、コモロン・モーザの制作、チェコのプラハ国立美術館の所蔵だ。同じデザインで、ブルー地でない金色地と2枚の展示だ。どこがどうカレンダー屋さんか、時間をかけて鑑賞した。

ポスターの何処にも日付けはない。腕を組んで、2分、3分…、わからない。仕方がない。少し屈んで、下にある解説を読んだ。流れるような黒髪の女性は、運命の女神で、両手で砂時計を持っている。砂はほとんど落下、間もなくタイムアウトだ。ぐるり取り巻いているのは蛇、尾っぽをくわえている。意味?時は永遠だが、人の命には限りがあることを表しているという。芸術性高いア―ル・ヌーヴォー。ボオッと見ていてはわからない。?

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2010年3月10日 (水)

東京のつけ麺屋さん、拉麺小路に

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 東京はつけ麺ブームだという。ラーメンを豚骨スープにつけて、ズズズッとざるそばのように口に入れるのだそうだ。TETSUという東京のつけ麺屋さんがJR京都伊勢丹の拉麺小路に去年11月、徳島の東大ラーメンと一緒に入店していて、初めて入ってみた。

 つけ麺と言っても色々ある。あつもり、ひやもり、まぜそば…、それに坦々にねぎに特製に…だ。食券の自販機前で何を?と考えて、迷った時の店員さんで、聞いてみると、人気は具の多い特製あつもりですが、店のレギュラーはひやもりです!と明快に言うので、800円のそれにした。お一人様ご案内、ひやもり一丁ですーの案内で、店内に入った。

 カウンター席の前、食べ方指南の8コマ漫画のファイルだ。茹で上げに7~8分かかるというので、漫画見て両横の客見て、待った。雨の土曜、荷物が多い若い男性だ。東京からかなあ。漫画の5コマ目。卓上に鰹だしスープ、薄めてどうぞという。さるそばのそば湯代わりなのだ。お腹のすいている7~8分、やっと出て来た。ねじれ麺、太くて短い。スープにつけて、すすって、3回、4回…だ。厨房の店員さん、うーん、イケメンだ。?

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2010年3月 9日 (火)

街角スケッチの足元

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スケッチ絵の一枚一枚に書き込みがある。~右手でつり革、左手でメール~~中年のオバサン、信号待ち~などだ。街角のスケッチ画家・中島宏さん(7?)が日々の折々に見た人物の表情を一瞬で描いている。紙切れのクロッキー。巧みで、繊細で、早業である。

中島さん、県庁前の滋賀会館文化サロンで個展を開いた。喫茶にソファー、中島さんが毎日のように顔を出す拠点だ。作品は大津、京都の町並みを描いた水彩画スケッチが中心だ。個展は4回目で5日に終わったが、職場が会館内なので、毎日のように顔を出して、作品を見た。今回とりわけ感心したのが、街角の人物を即興で描写したクロッキー作品だ。

話を聞くと、人物は西武大津店交差点、JR京都駅前の京都タワー付近など、信号待ちの人々を見て描いたという。赤から青へ変わる瞬間、向かい側から見て、これはという人物を選ぶのだそうだが、足元までは観察しきれず、その反省もあって、靴と足だけもスケッチしてみたという。女性の靴は種類が多く、ブーツは取っ手付きや羽根付きがあり、男性は片方だけすり減ったのなど、店頭の靴にはない表情があって、面白さクツクツだと。

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2010年3月 8日 (月)

造りとノドグロと鯖寿司と

 028予約の予約、こ031れが大事だという。日程を抑えて、事前の料理を注文して…だ。京都・川端二条東へ50㍍の魚料理「よこちょう」である。安くて新鮮の評判が定着してか、何時も満席なので、早め早めの席取りと、遅く行くと無くなる料理の、あらかじめの予約だ。

 もう何度か行っているので手順は出来ている。近くのマンションに住むTNさん(6?)が宴の終わり頃、店に予約を入れる。メンバーは概ね4人から6人である。何を頼んでおくか、それこそ3、4年続いているので、大体決まっていて、造りの盛り合わせとノドグロと仕上げの鯖寿司だ。先週は予約を入れたNTさんが仕事で欠席?、5人が集まった。

 まだ50代、若手のNSさんは何時も予約の午後7時より早く来る。意識してフライングして、揃うまでに生ビールとポテサラを勝手に頼んで、空になっている。何杯、何皿か?不明だが、その報いか、何時もお腹が出ている。みんな揃うと写真の造りが出る。舌にとけるようなノドグロも出る。この間はこれに、わかさぎ、若竹煮、なまこ…。1人1点、お店は人数分どおり、公平に盛ってくれているが、あわない。2人分誰か、いや気になる。

 

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2010年3月 7日 (日)

パナマ領事、モラ展に来る

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 会場はもれなく?モラだ。草津市のしが県民芸術創造館で開催のモラ展にパナマの領事夫妻が来るーという情報があって、行った。モラはパナマの原住民クナ族の女性が作る伝統的な刺繍だ。会場はモラに魅せられた大津市出身の中山富美子さんの作品を集めている。

 来館のパナマ領事はアロセメナ氏で、お若いなあと、通訳を通して年齢を聞くと、29歳で新婚という。日本と同じでパナマでも政権交代があって、去年11月に着任したという。カリブ海のサンプラス諸島に暮らすクナ族のモラに出会って以来、何度もパナマを訪問している中山さんが神戸の領事館へ連絡していて、それがきっかけで夫妻が鑑賞に来た。

会場、シマウマがいる。サルがいる。太陽がある。色鮮やかな布のモチーフは動物、神話などだ。布の重ね合わせでなく、上から下の布を浮かび上がらす手法という。この道40年の中山さんが解説する。展示の最後のコーナー、中山さんが20年前に制作した世界の人々だ。夫妻と一緒に記念写真だ。前職は工業技師という領事さん、日本では5年駐在の予定と話し、「パナマの宝石」と言われるモラの一点一点、細大漏らさず鑑賞だった。??

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2010年3月 6日 (土)

しまや庵でふぐ料理すぐ

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ふぐ料理、どこか知っている?ー知人のNTさん(6?)から携帯が掛かってきた。大津在任3年、そろそろ転勤の知人がいて、その人が思い出にふぐが食べたいと言っているという。ふぐ?すぐ、ピンと来た。7千円ぐらいでいいなら知っていると、すぐ答えた。?

 京都の高倉通り仏光寺上ル、しまや庵だ。昼定食は800円で盛りだくさん、夜は値段次第でOKのはずである。翌日のことで、席はどうかと思ったが、何せ店長が一番得意と言っていたふぐ料理のことである。すぐ、電話したら店長の伴野さんが、これまた、すぐ出てきて、飲み代込みこみ7千円、2階の部屋を間仕切って用意すると、いい返事である。

 NTさん、一緒に…と誘うので、店案内兼ねて行く。京都の老舗料理店で腕を磨いて、独立した店長の一品一品、手が込んでいる。ふぐ料理の始まりは皿が透けた、てっさだ。次にから揚げだ。NTさんはヒレ酒を頼む。マッチ付けて、アルコールがシュッと燃える。伊勢えび入りのふぐ鍋が出た。1度、2度…しゃぶしゃぶだ。聞くと、長崎のとらふぐと言う。仕上げのおじやの味、いいおじやだ。すぐふぐ、ふぐすぐ加えて、舌すぐ回るかな。?

<ふぐすぐ食べておじやの味はいいおじや ふぐすぐ食べておじやの味はいいおじや ふぐすぐ食べておじやの味はいいおじや>  ※ これ、何回続くかな

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2010年3月 5日 (金)

妙法院の国宝庫裏を撮る

 この001位置かな…009、いや、もう一段下かな…。案内パンフの表紙と同じアングルを求めて、一度ならず二度、三度だ。京都東山七条上ル、妙法院門跡である。東大路通に面した門扉から見る国宝・庫裏の写真だ。右手にパンフ、左手にデジカメ…幾度も写真撮影を試みた。

妙法院門跡は青蓮院、三千院と並ぶ天台3門跡の一つだ。伝教大師・最澄の開山であり、三十三軒堂を管轄する。三条実美ら勤皇公家が倒幕密議を重ねた七卿落ちの寺としても歴史に名を残す。馬町のバス停で降りて、東大路通の狭い歩道をへ歩き、何となく誘われるように境内に入って、散策する。お寺は普段は非公開だが、国宝・庫裏は外から覗ける。

 庫裏は本瓦葺き入母屋造り、桃山時代を代表する遺構建築という。文禄4年(1595年)の建立だ。庫裏の前、4つ折りの案内書が置いてあり、身体の半分を入れて覗く。案内書に梁間十三軒、桁行十二軒と出ていて、柱の1本1本が大きく、天井が高い。秀吉が方広寺の千僧供養で、千人分の台所を賄ったという庫裏、スケールの大きさに目がクリクリする。決まった!かな。パンフ写真との撮り比べ、こちらの方はじっくりだ。どうかな。?

 

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2010年3月 4日 (木)

コレクション展「花から花へ」

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 京都市美のコレクション展「花から花へ」へ行った。この間、疏水のカモ観察、かもい過ぎて?閉館になった美術展だ。市美所蔵作品をユニークな切り口で見せる企画展。前回の「儚きもの」に続く第4弾だ。花の春はもうそこ、1階会場入ってすぐ、ハナから花だ。?

 企画展の趣旨説明を読む。~「はな」には「発端」「先端」の意味があります。古人は花を実りの先触れとしてとらえ…~云々と出ている。見上げる説明板の上、花から花へ展らしく、椿と梅と桜の花が張り付けてある。梅は旬だが、桜は?とよく見た。そうか造花なのか。展示会場は部屋から部屋へ、花また花だ。鉄斎、栖鳳、平八郎…みんな花の絵だ。

 展覧会の看板絵は誰の作品だろう。赤い着物の女の子がテーブルを囲んで、思い思いに座っている絵だ。真ん中の花瓶はカーネーションが3本、赤、白、ピンクだ。第6室に絵はあった。文化勲章受賞の故秋野不矩さんの作品だ。題は赤い着物と花の関わりか「紅裳」(べにしょう)と付いている。裳はもでなく、しょうと読むしょうだ?。昭和13年(1938年)の制作、70年も前の作品だ。何時の時代も人は花を愛でて、花から花へ…だ。

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2010年3月 3日 (水)

ぎおん家さんの、はみ出しあなご

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 石段下のぎおん家さん、ガラス窓に大きな貼り紙だ。あなごの天とじがはみ出していると書く。はみだし-の横に赤の波線付きだ。よほどの自慢なのだろう。あなごは天麩羅であろうが、寿司であろうが、好物である。それが、はみ出しているという。すぐ入った。

 ぎおん家さん、八坂神社の石段下から四条通りを西へ50㍍余り、北側だ。店の前はよく歩いていても入店は初めてだ。赤だし、お豆腐、漬物付き1200円のあなご代払ったおり聞くと、店は2代目になり、もう半世紀以上という。店内、裸電球に編み笠を被せて、おてもとは祇園小唄の台詞が書きこんである。ちょうど昼、席はあっという間に埋まった。

 店内が見渡せる入り口席に座った。客筋をみると、観光客のようだ。お隣、大人の京都歩きの冊子を広げている。注文、にしんそばあり、出汁巻き定あり…。替えっこで食べ比べの母娘の母、~わあっ、この玉子丼、きれい~と大きな声。観察している場合ではない。あなご天とじが来た。ぎりぎり、2つとも鉢から出ている。味含め合格だ。聞くと、国産の大きなあなごが入荷するようになったので、店外に貼り紙だして、はみ出していると。?

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2010年3月 2日 (火)

映画「空想の森」の田代監督

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 上映ある所に監督あり、だ。ドキュメント映画「空想の森」を撮った田代陽子監督(4?)である。滋賀会館シネマでの計7日間、上映の最初と最後に登場した。2月27日に鑑賞して、挨拶を聞いた。~映画は同じでも観客が変わると映画まで変わりますね~と話した。

 1996年、北海道上川郡新得町の「第1回空想の森映画祭」に出会って、そこに暮らす人々を7年間に渡って撮り続けた映画だ。京都から入植した宮下さん夫妻ら日常の生活を普通に描いている。種をまき、収穫して、食べて、風呂に入って、語らって…である。人参を引き抜き、ジャガイモを掘り、大根もトマトも…。チーズづくりでは、モウも出る。

 上映時間は2時間、普通なのに退屈しない。人が生きている。自然がある。春夏秋冬、一年がある。人の暮らしがある。田代監督、ナレーションやって、映画の中でも登場して、それでカメラも回したという。茄子を食べる宮下さんの奥さんがカメラに向かって言う。~美味しいよ。何にもお金かかってないんよ~と。最後は雪原の中で餅つきだ。白と白、画面は純な真っ白だ。上映後、ロビーにいた田代監督に感想を喋った。「お腹すきました」。

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2010年3月 1日 (月)

壱銭洋食の喰太郎が見せた

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 お尻が丸ごと見えている。白い犬とちょん髷の坊や。犬が坊やのパンツに後ろから噛みついている。前はどうだ。あっ!ちっちゃいのが下っている。デジカメ、後ろから撮り、前からもゴメンと一枚だ。昼下がりの出来事、撮って撮られて、お互いああ恥ずかしい。

ねぎ焼き・壱銭洋食の看板人形だ。四条通りから南の大和大路に対し、北へ上がって縄手へ通り名が変わる東側にある。ずっと前、もう20年近く前、パチンコ屋さんだった。客はガラガラ、良く負けた。角っこは交番だった。そんなこと思い出し、写真撮るだけではお店に失礼…と630円で一枚焼いてもらい、レトロな飾りを見て話を聞いて待った。

お店は北白川から縄手のここへ来て17年ぐらいという。前はパチンコ屋さん?と確認すると、そう!客がいなかった-と。店員さんも敗戦の過去なのか、話がわかる。小さく見せる坊やの名前は喰太郎で、お腹をすかした白犬にかまれても、ねぎ焼きは放さない場面だそうだ。店回りは防火用水にバケツ、旭日旗、大津絵額…見渡す所はすべて平成はない。持ち帰り紙袋デザイン。日光写真、ニッキ水、日の丸弁当…、されど壱銭洋食…なり。

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