仁志出高福さんの花嫁と朝凪
日本画家・仁志出高福さん(83)の絵に即、出会った。京都市美で開催中の日展京都展である。仁志出さんは日展会友で、大津市在住の日本画の重鎮だ。病気を克服、見事に復活して、京都展主催の京都新聞社賞受賞という。どんな絵をどう描いたか、見たかった。
玄関入って、階段上がり、真っ先に日本画会場へ行った。復活の仁志出作品は第1室の入り口側にあった。花嫁を描いている。長い髪、ロングドレス、手にブーケ。黒を基調している。花の赤色、手袋の白…、ガラスの向こうか、木々の薄い緑…、黒の濃淡を使った巧みな絵だ。縦長の130号である。題名を見た。~窓の向こうへ消えた冬~と出ている。
何と意味深な題だろう。花嫁、やっとの春なのだろうか。ひょっとして、病魔を追いやった仁志出さんのことかもしれない。去年暮れ、大津市柳ケ崎のびわ湖大津館(旧琵琶湖ホテル)で、2階に展示してある仁志出さんの作品「朝凪」=写真右=を見た。凪いだ水面に浮かび出た杭を二重映しで描いている。色づかいに派手さはない。静かでいて、大きさを思わす絵だった。杭から花嫁へ、お名前の高福さんに肖り、見る「こうふく」を思う。?
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