ロボット「MURASAKI」の1分間
両目が青く光った。口元もポッと赤くなる。右の袂から扇がすっと出てきて「いづれの御時にか。女御・更衣、あまたさぶらひ給ひけるなかに…」と源氏物語の書き出しを喋りだした。源氏千年紀で誕生した和風ロボット「MURASAKI」だ。
世界的なロボットクリエーター・高橋智隆さんが制作した。身長31㌢、体重1.5㌔で、髪は長く、十二単衣を着ている。制作費は500万円という。「源氏夢回廊・未来千年館」会場の石山寺の塔頭、蜜蔵院で、公開展示と一日2回、所要時間1分のデモが7月26日から12月14日まで続いた。午前の部で、その1分の演技を見た。
「MURASAKI」はテーブルの端だ。スイッチが入ると、俯き加減の顔を正面に向け、シズシズでなく、スルスルと動いた。車輪型ロボットだそうだ。前へ来て、停まって、喋って、くるり後ろを向いて、着物の裾を引くように戻った。高橋氏は十二単衣の華やかさとロボットのクールさを融合したデザインだという。コンピューターはVS‐RC003HVだが、素材は何とアルミ使用という。紫式部が見たら、アルミ着物にあらおかし?かな。
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