スタンドの自家製コロッケ
コロッケがまるでボールだ。皿に二つ、大きさは直径7、8センチだろうか。箸をグサリ入れて、端から潰した。ひと口パクリ、フタ口パクリ…、ミンチも玉ねぎもない。食べても食べてもジャガイモだ。甘みがある。口の中で溶けていく。ころっと参る旨さだ。
新京極四条上ルの食事処「京極スタンド」だ。一冊500円のらくたび文庫を読んでいたので、通りがかりに、ああ、ここか!と入った。本には昭和のハイカラ店と紹介してあった。古風な観音ドアを開けると、まさに昔の昭和だった。対面で座る長いカウンター、丸椅子、麒麟麦酒のセピア色ポスター、細長い鏡、黒板書きメニュー…。
和食も洋食も中華も、何でもある。カウンターで長考して、自家製コロッケ580円を選んだ。右側の男性客はトンカツ定食、後から来た女性はラーメンだ。1人客、アベック…客は世代超えている。お店は昭和の初めからで創業83年という。二代目の女将は、コロッケはメークインで丁寧に蒸して丸めただけと言い、店内は昭和のままで、作家の椎名誠が来て、エッセイにも…と。レジで立ち話あれこれ、アンダースタンド。???
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